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ぬ
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母国に帰って3年過ぎた頃
クリス様の側近から手紙が届いた
マイルスからの手紙
………………………………………………………
ヒャンライン国より、お手紙を書いております
クリスの幼馴染みでもあり、
側近としてミャンタ国へ行ってもずっと近くでお守りしておりました。
クリスにとって、とても辛い婚姻生活でした。
ミニョン様という、クリスにとって初めての恋の相手と離れなければいけないだけでも辛い事なのに、国のために好きでもない、寧ろ嵌められたような婚姻生活。そして何回も身の危険、惚れさせるための香水や、媚薬で自分の者にしようとするエミリー王女から逃げるのは大変なことでした。
4年前に王女が起こした不貞により、やっと婚姻解消になり、クリスと僕は船に乗りヒャンライン国を目指しました。
クリスはきっと、幸せな気持ちだったでしょう。
例え、誓約規制で10年は婚姻出来なくされても、そちらの国へ2度と入国出来なくても、ミニョン様に手紙を送るつもりだったろうと思います。
ですが、帰りの船の中でクリスにとって思いもよらない事が起きました。
ミャンタ国の手の者が、執拗にクリスを追い詰め、クリスを刺したのです。
クリスはどうにか一命は取り留めましたが、精神が悲鳴をあげてしまいました。
今は廃人のように部屋のベットで過ごしているだけです。
何もかも諦めたようです。
ミニョン様にお願いがあります。
クリスに会いに来ていただけませんでしょうか?
クリスを、前の明るい男に戻したい。
もしまだミニョン様に、心に留めている男性がいらっしゃらないのなら、まだクリスを想っていて下さっているのならば、力を貸して頂けたらと思い、手紙を書いた次第です。
会いに来て下さることを願っています。
マイルス.ラドベッデイ
「クリス様…………なんて事」
「ミニョン?どうかしたの?」
「お母様。いえ、何でもありません」
「何でもない顔をしていないわ。その手紙、何が書いてあったの?」
「いえ、何でもな………っ…」
「ミニョン、もし、その手紙が貴方の大事な人の事なら、それは子供達にとって大事なことなんじゃないの?いつも我慢しているけれど、後悔しないならお母様は何も言わないわ」
「少し考えさせてください」
「よく考えて」
次の日、両親とティガ様に話があると伝え、クリス様との事を少しずつ話した
両親は、私の子供達を見た瞬間、クリス様と似ていると思っていたらしく、「ミニョンが話す気持ちになったら」と待っていたようだ。
そして、私に届いた手紙を両親とティガ様に読んでもらい、ヒャンライン国へ行こうと思うと伝えた。
「今でもクリス殿への気持ちは変わらないんだな?」
「はい、忘れたことは一度もありません」
「そうか、なら行ってくるといい」
ティガ様も「あ~あっ、これで失恋決定だ。ミニョン、悔いなく進め!ここの事は任せろ」
「ありがとうございます!」
私はマイルス様に伺う返事と、行くに辺りお願いがあると返事をし、クリス様に会いに向かった。
クリス様の側近から手紙が届いた
マイルスからの手紙
………………………………………………………
ヒャンライン国より、お手紙を書いております
クリスの幼馴染みでもあり、
側近としてミャンタ国へ行ってもずっと近くでお守りしておりました。
クリスにとって、とても辛い婚姻生活でした。
ミニョン様という、クリスにとって初めての恋の相手と離れなければいけないだけでも辛い事なのに、国のために好きでもない、寧ろ嵌められたような婚姻生活。そして何回も身の危険、惚れさせるための香水や、媚薬で自分の者にしようとするエミリー王女から逃げるのは大変なことでした。
4年前に王女が起こした不貞により、やっと婚姻解消になり、クリスと僕は船に乗りヒャンライン国を目指しました。
クリスはきっと、幸せな気持ちだったでしょう。
例え、誓約規制で10年は婚姻出来なくされても、そちらの国へ2度と入国出来なくても、ミニョン様に手紙を送るつもりだったろうと思います。
ですが、帰りの船の中でクリスにとって思いもよらない事が起きました。
ミャンタ国の手の者が、執拗にクリスを追い詰め、クリスを刺したのです。
クリスはどうにか一命は取り留めましたが、精神が悲鳴をあげてしまいました。
今は廃人のように部屋のベットで過ごしているだけです。
何もかも諦めたようです。
ミニョン様にお願いがあります。
クリスに会いに来ていただけませんでしょうか?
クリスを、前の明るい男に戻したい。
もしまだミニョン様に、心に留めている男性がいらっしゃらないのなら、まだクリスを想っていて下さっているのならば、力を貸して頂けたらと思い、手紙を書いた次第です。
会いに来て下さることを願っています。
マイルス.ラドベッデイ
「クリス様…………なんて事」
「ミニョン?どうかしたの?」
「お母様。いえ、何でもありません」
「何でもない顔をしていないわ。その手紙、何が書いてあったの?」
「いえ、何でもな………っ…」
「ミニョン、もし、その手紙が貴方の大事な人の事なら、それは子供達にとって大事なことなんじゃないの?いつも我慢しているけれど、後悔しないならお母様は何も言わないわ」
「少し考えさせてください」
「よく考えて」
次の日、両親とティガ様に話があると伝え、クリス様との事を少しずつ話した
両親は、私の子供達を見た瞬間、クリス様と似ていると思っていたらしく、「ミニョンが話す気持ちになったら」と待っていたようだ。
そして、私に届いた手紙を両親とティガ様に読んでもらい、ヒャンライン国へ行こうと思うと伝えた。
「今でもクリス殿への気持ちは変わらないんだな?」
「はい、忘れたことは一度もありません」
「そうか、なら行ってくるといい」
ティガ様も「あ~あっ、これで失恋決定だ。ミニョン、悔いなく進め!ここの事は任せろ」
「ありがとうございます!」
私はマイルス様に伺う返事と、行くに辺りお願いがあると返事をし、クリス様に会いに向かった。
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