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アベン視点
なにやってるんだろうな俺
あの日、ラウル殿下の側近とセシリアの様子を見て、前に何かあると思ってしまった
セシリアに聞いても何もやましい事はなさそうだったが、2人の雰囲気から過去何かあったことは明白だった。
いつも見ると話している
その姿を見ると俺は、苦しくて悲しくて胸が痛い
何回か俺にロイス殿が話しかけてきた
男から見ても惚れてしまうような男だ
見目もよく仕事ができるのがわかる。
ロイス殿は話しながら俺をジーッと見ることがある。
見られると見透かされているようで自信が無くなる。
セシリアがロイス殿と笑顔で話している姿を見るのが辛くなり、俺は俺に恋してるマリエッタに逃げた。
マリエッタはいつも俺が出てくる時間に待っている
あまりにもいつも待ってるから、自然と長く話すようになり、マリエッタが行きたいというレストランへ行くことを承知してしまった。
セシリアに誤解されるような行動はしないと約束したのに、マリエッタといると楽なような気がした。
その時はそう思ってしまったんだ。
約束の場所で落合い、馬車で隣町まで。 歩く時マリエッタが腕を絡めてきた。
恋人同士に見えるだろうな。罪悪感から、隣町で良かったと安堵している自分もいる。
レストランはカップルはテラスへ連れていかれるみたいだ。
周りが皆、カップルで楽しそうだ。
自然と俺達も楽しく会話していた。
美味しい料理とマリエッタの家庭教師の話しは俺でも楽しく聞いていられた。
笑いながら何気に道の方を見ると、そこにセシリアが青ざめた顔をして立っていた。
俺は慌てて顔を隠した
セシリアが走っていく足音が聞こえた
だが、すくんでしまった俺は追いかけることはしなかった。
マリエッタはなに食わぬ顔をして微笑みながら話しかけてくる。
こうなることがわかっているようだった。
そして、またいつものように学校の近くで俺が出てくると嬉しそうに側に来る。
間違えてるのがわかるのに、マリエッタに付き合う俺がいる。
このままじゃ、いけない!
セシリアに話しかけて違うんだと言わなくては!
謝らなくては………セシリアに悪かったと言わないと、勝手に拗ねていたんだと言わないと……だがセシリアを見ると嫌われたらとセシリアに話しかけられない。
いや、早く話して誤解を解かないと。
卒業式が終わったら、セシリアと話そう。
俺が愛してるのはセシリアだけなんだ。
もう、逃げない。
マリエッタに、「俺は嫌なことから逃げてばかりだ。だが、俺の愛してるのはセシリアなんだ。もう俺を待ってることはやめてくれないか」そう伝えた。
マリエッタは「そんなこと、わかってたわよ!でも今は私を想ってくれてたんでしょ?ねぇアベン?だから、私と出かけたり、会ってくれてたりしたのでしょ?」
「…違う……ごめん、俺はセシリアが好きなんだ。苦しさからマリエッタを利用して自分の苦しさから逃げてただけなんだ」
パチンッ。
おもいっきり叩かれた
当たり前だ。マリエッタを侮辱したんだから。
だがもう間違えない!
セシリアに会いたい!
セシリアに会って謝りたい
勘違いして逃げてゴメンと。
卒業式、講堂にA組の子達を整列させ、式になるのを待っている。
セシリアが隣に来たらちゃんと声をかけよう。
B 組が入ってきた。
副担のマックス先生が整列させている
セシリアは?
マックス先生が俺の隣の椅子に座った
「セシリア先生は?用事でもしてるのですか?」俺はマックス先生に訪ねた
「セシリア先生は、今年から始まる研修に行かれました。2年は戻って来ないので、今の子達を卒業できませんでしたね。僕はてっきり、アベン先生とセシリア先生は結婚されると思ってました」
何を言ってる?俺の思考はどんどんおかしくなり、マックス先生の言葉がよく聞こえない。
「セシリア、何故?」
あぁ、俺のせいか………俺が彼女を行かせてしまったのか
俺は、卒業式がいつ終わったのもわからなかった
アパートにどうやって帰ったのかもわからない
春休みになり、何も考えられず引きこもっていた。
そんなある日、セシリアから手紙が届いた
--------------------
アベン先生、お元気でしょうか?
数ヵ月前から、もう私とは話す気持ちも無くなってしまったようでしたので、手紙を書きました。
アベンさんと過ごした日々はとても楽しく、仕事でもサポートしてくださり、私を成長させて頂きました。
ありがとうございました。
この数ヵ月でアベンさんの気持ちが随分と変わってしまったことに、とても動揺し、辛く悲しかったです。
どうして急に?私は何かをしたのだろうかと悩みました。
もしかしたら、ミュウル国から来たロイス側近の事だろうかと、思い当たりました。誤解させたままでは、私も癪なので伝えたく手紙を書きました。
ロイスは、私の元婚約者でした。
私達の婚約は、ロイスの幼馴染みよって嵌められ、私を信じてくれなかったロイスの言葉により傷つき、婚約者という立場ではいられなくなり解消しました。あの時は私を信じてくれない事に、ロイスに失望しました。とても悲しい事でした。
何年かぶりに再会した時は、2度と会うことはないと思っていたので本当にビックリしましたが、今はお互い普通に接しられることに、良かったと思っています。
婚約を解消し、夢であった教師になろうとハーサン国へ留学し、充実した毎日の中でロイスの事も忘れられ、教師になれた時は、自分を誉めてやったものです。
アベンさんに惹かれても、アベンさんから告白されても、私が慎重になっていたのも、きっと過去のせいでしょう。
男の人に振りまわされるのは、もうこりごりだと思っていたからです。
でも、アベンさんと過ごすうち、どんどん変わっていく私がいました。
これが恋心だとわかり、元彼女のマリエッタ様に、嫉妬したくらいです。
ですがアベンさんにとって私は、信じるに値しない女だったのでしょうね。
再会したロイスには、お付き合いしている人がいると伝えてありました。
誰を好きなのか私を見ていてわかったらしく、私達を見守ってくれていたようです。
私はアベンさんに誤解させましたか?
私の行動が、嫌いにさせましたか?
アベンさんとマリエッタ様の楽しそうな姿を見た時、私はアベンさんにとって友達以上にはなれない存在だったのだなと、わかりました。
今回の辺境での研修は、傷ついた私への、アベンさんに会わなくて済む為のご褒美だと思っています。
2年後、学校で会った時には、もう辛いとは思っていない私に会えるはずです。
だから、私を見ても目を逸らさないでくださいね。
マリエッタ様とお幸せに
セシリアより
カサッ、2枚目?
………………
1枚目は大人対応です
こちらは、私の本当の悪い心の叫びです!!
「私の話しも聞かないで、勝手にさっさと私の前からいなくなって!
私を好きだと言っておきながら、マリエッタ様といるアベンさんの方が悪いじゃないか!
そんな浮気者なんて、こちらからお断りだ!
この、ヘッポコアベンが!!さようなら」
セシリア
「セシリア、セシリア!」
何回も2枚目のセシリアの手紙を読んだ。
自分で手放してしまった
もうきっと俺達は無理なんだろう。
セシリアが帰ってきたとき、俺は普通に接しられるだろうか
とりあえず、セシリアが帰ってきたとき笑顔で会いたい
セシリアに初めてあった時の、一目惚れした俺に戻って、1からやり直したい
帰ってくるのを待ってるよ
例え、もう無理だろうとも…………
なにやってるんだろうな俺
あの日、ラウル殿下の側近とセシリアの様子を見て、前に何かあると思ってしまった
セシリアに聞いても何もやましい事はなさそうだったが、2人の雰囲気から過去何かあったことは明白だった。
いつも見ると話している
その姿を見ると俺は、苦しくて悲しくて胸が痛い
何回か俺にロイス殿が話しかけてきた
男から見ても惚れてしまうような男だ
見目もよく仕事ができるのがわかる。
ロイス殿は話しながら俺をジーッと見ることがある。
見られると見透かされているようで自信が無くなる。
セシリアがロイス殿と笑顔で話している姿を見るのが辛くなり、俺は俺に恋してるマリエッタに逃げた。
マリエッタはいつも俺が出てくる時間に待っている
あまりにもいつも待ってるから、自然と長く話すようになり、マリエッタが行きたいというレストランへ行くことを承知してしまった。
セシリアに誤解されるような行動はしないと約束したのに、マリエッタといると楽なような気がした。
その時はそう思ってしまったんだ。
約束の場所で落合い、馬車で隣町まで。 歩く時マリエッタが腕を絡めてきた。
恋人同士に見えるだろうな。罪悪感から、隣町で良かったと安堵している自分もいる。
レストランはカップルはテラスへ連れていかれるみたいだ。
周りが皆、カップルで楽しそうだ。
自然と俺達も楽しく会話していた。
美味しい料理とマリエッタの家庭教師の話しは俺でも楽しく聞いていられた。
笑いながら何気に道の方を見ると、そこにセシリアが青ざめた顔をして立っていた。
俺は慌てて顔を隠した
セシリアが走っていく足音が聞こえた
だが、すくんでしまった俺は追いかけることはしなかった。
マリエッタはなに食わぬ顔をして微笑みながら話しかけてくる。
こうなることがわかっているようだった。
そして、またいつものように学校の近くで俺が出てくると嬉しそうに側に来る。
間違えてるのがわかるのに、マリエッタに付き合う俺がいる。
このままじゃ、いけない!
セシリアに話しかけて違うんだと言わなくては!
謝らなくては………セシリアに悪かったと言わないと、勝手に拗ねていたんだと言わないと……だがセシリアを見ると嫌われたらとセシリアに話しかけられない。
いや、早く話して誤解を解かないと。
卒業式が終わったら、セシリアと話そう。
俺が愛してるのはセシリアだけなんだ。
もう、逃げない。
マリエッタに、「俺は嫌なことから逃げてばかりだ。だが、俺の愛してるのはセシリアなんだ。もう俺を待ってることはやめてくれないか」そう伝えた。
マリエッタは「そんなこと、わかってたわよ!でも今は私を想ってくれてたんでしょ?ねぇアベン?だから、私と出かけたり、会ってくれてたりしたのでしょ?」
「…違う……ごめん、俺はセシリアが好きなんだ。苦しさからマリエッタを利用して自分の苦しさから逃げてただけなんだ」
パチンッ。
おもいっきり叩かれた
当たり前だ。マリエッタを侮辱したんだから。
だがもう間違えない!
セシリアに会いたい!
セシリアに会って謝りたい
勘違いして逃げてゴメンと。
卒業式、講堂にA組の子達を整列させ、式になるのを待っている。
セシリアが隣に来たらちゃんと声をかけよう。
B 組が入ってきた。
副担のマックス先生が整列させている
セシリアは?
マックス先生が俺の隣の椅子に座った
「セシリア先生は?用事でもしてるのですか?」俺はマックス先生に訪ねた
「セシリア先生は、今年から始まる研修に行かれました。2年は戻って来ないので、今の子達を卒業できませんでしたね。僕はてっきり、アベン先生とセシリア先生は結婚されると思ってました」
何を言ってる?俺の思考はどんどんおかしくなり、マックス先生の言葉がよく聞こえない。
「セシリア、何故?」
あぁ、俺のせいか………俺が彼女を行かせてしまったのか
俺は、卒業式がいつ終わったのもわからなかった
アパートにどうやって帰ったのかもわからない
春休みになり、何も考えられず引きこもっていた。
そんなある日、セシリアから手紙が届いた
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アベン先生、お元気でしょうか?
数ヵ月前から、もう私とは話す気持ちも無くなってしまったようでしたので、手紙を書きました。
アベンさんと過ごした日々はとても楽しく、仕事でもサポートしてくださり、私を成長させて頂きました。
ありがとうございました。
この数ヵ月でアベンさんの気持ちが随分と変わってしまったことに、とても動揺し、辛く悲しかったです。
どうして急に?私は何かをしたのだろうかと悩みました。
もしかしたら、ミュウル国から来たロイス側近の事だろうかと、思い当たりました。誤解させたままでは、私も癪なので伝えたく手紙を書きました。
ロイスは、私の元婚約者でした。
私達の婚約は、ロイスの幼馴染みよって嵌められ、私を信じてくれなかったロイスの言葉により傷つき、婚約者という立場ではいられなくなり解消しました。あの時は私を信じてくれない事に、ロイスに失望しました。とても悲しい事でした。
何年かぶりに再会した時は、2度と会うことはないと思っていたので本当にビックリしましたが、今はお互い普通に接しられることに、良かったと思っています。
婚約を解消し、夢であった教師になろうとハーサン国へ留学し、充実した毎日の中でロイスの事も忘れられ、教師になれた時は、自分を誉めてやったものです。
アベンさんに惹かれても、アベンさんから告白されても、私が慎重になっていたのも、きっと過去のせいでしょう。
男の人に振りまわされるのは、もうこりごりだと思っていたからです。
でも、アベンさんと過ごすうち、どんどん変わっていく私がいました。
これが恋心だとわかり、元彼女のマリエッタ様に、嫉妬したくらいです。
ですがアベンさんにとって私は、信じるに値しない女だったのでしょうね。
再会したロイスには、お付き合いしている人がいると伝えてありました。
誰を好きなのか私を見ていてわかったらしく、私達を見守ってくれていたようです。
私はアベンさんに誤解させましたか?
私の行動が、嫌いにさせましたか?
アベンさんとマリエッタ様の楽しそうな姿を見た時、私はアベンさんにとって友達以上にはなれない存在だったのだなと、わかりました。
今回の辺境での研修は、傷ついた私への、アベンさんに会わなくて済む為のご褒美だと思っています。
2年後、学校で会った時には、もう辛いとは思っていない私に会えるはずです。
だから、私を見ても目を逸らさないでくださいね。
マリエッタ様とお幸せに
セシリアより
カサッ、2枚目?
………………
1枚目は大人対応です
こちらは、私の本当の悪い心の叫びです!!
「私の話しも聞かないで、勝手にさっさと私の前からいなくなって!
私を好きだと言っておきながら、マリエッタ様といるアベンさんの方が悪いじゃないか!
そんな浮気者なんて、こちらからお断りだ!
この、ヘッポコアベンが!!さようなら」
セシリア
「セシリア、セシリア!」
何回も2枚目のセシリアの手紙を読んだ。
自分で手放してしまった
もうきっと俺達は無理なんだろう。
セシリアが帰ってきたとき、俺は普通に接しられるだろうか
とりあえず、セシリアが帰ってきたとき笑顔で会いたい
セシリアに初めてあった時の、一目惚れした俺に戻って、1からやり直したい
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