21 / 22
後日談
しおりを挟む
カルロ殿下が婚姻する
幼かった婚約者も知的な素敵な女性になり、殿下はメロメロだ。
盛大にパーティーが執り行われる。
ほとんどの貴族が呼ばれ、
久しぶりに学生の時の友人に会え、ノマイロンと夫婦になっていることを知らなかった人達にはビックリされた。
相変わらずノマイロンは美丈夫なので、近くにいる令嬢にはチラチラ見られ、頬を染めさせている。
それを言うと、「メアリは自分をわかっていない。僕がどれだけ牽制してるか、わからないの?」
反対に怒られて解せぬ
2人で飲み物を頂いていると、そこに……
「ノマイロン!」と呼ぶ声がした。
振り返ると、そこにはドロシーが立っていた。
「ノマイロン、会いたかった」と、涙目のドロシー。
しっかり私を無視して、見えてるのは旦那様だけのようだ。
「久しぶりだね。もう何の縁もないのだから、僕の事は家名で呼んでくれないか。サンダイル侯爵令嬢」
「そんな……私ずっと待っていたのよ。あんなに私達は惚れあっていた。また私達は前に戻るべきなのよ」
「君、何を言ってるの?僕には愛する妻と子供がいる。それに悪いが、君の事は好きではなかった」
「嘘よ!」そう言った時、やっと私を見た。
「この泥棒猫!友達もいない貴女を優しくした私に」
「久しぶりね。……泥棒猫?」
「やめてくれないか。僕の大事な奥さんに。」そう言ってノマイロンは私を引き寄せ、私は旦那様の胸に頬をあてる。
「ノマイロンやめて!私はずっと待っていたのよ」
「待っていたのてはなくて、選びすぎて縁がなかったのではないかい?」そう皮肉る。
「酷いわ。私はノマイロンの帰りをずっと待っていたのに!メアリなんかと」
「待っていて欲しいなんて、君にそれを願った覚えはないよ。迷惑な話だ。王太子の大事なパーティーだ。悪いが余所へ行ってくれないか」
「酷いわ、ノマイロン」
「何を騒いでるの?」
「アイリス様、申し訳ありません」
ノマイロンと私は礼をする。
「貴女?確か……あぁ、ノマイロンの元婚約者ね!それも無理矢理の」
「違います!私達は愛しあって」
「まさか!貴女みたいに性悪の人に?ノマイロンが?
貴女とあの取り巻き令嬢達、よく学園のカフェにいたわよね。あんな醜い会話して、人に好かれていると?
ノマイロンはずっと貴女と離れたがっていたわ。
私達の留学があったから、側近として一緒に留学に行けて私達もホッとしていたのよ。
今は見て!こんなにメアリと幸せそうよ。」
「カフェ?」
「ドロシー、私もカフェの衝立の向こうから貴女達の私への悪口は聴いたわ。それと、泥棒猫ではないわ!私は旦那様に選ばれたの。プロポーズされなければ、私は「メアリ、僕は君と夫婦になれて幸せだよ」」
「旦那様」
「ご覧なさいよ、この甘々夫婦を!貴女に入る隙間なんて無いのよ。もう諦めなさい。これ以上は醜聞になるわよ」
ドロシーは真っ赤になって、
立ち尽くし……ワナワナと震えながら踵を返した。
「アイリス様、ありがとうございました。ナミル様もすみません」
「いや、うちの奥様に任せておけば良いよ」そう言って、
アイリス様を引き寄せ、頬にチュっと、する。
「ちょっと、ナミル」
「僕達より甘々に見える」
「そうよね」
私達はドロシーの行った方向を見ると、ドロシーに駆け寄る子息が見えた。
オロオロして気が弱そうな?
「ドロシーには、あのくらい優しそうな人が良いわね」
「そうかい?僕は彼が気の毒に思えるが?きっと僕の時と同じ親が無理矢理の政略だろうね」
「そうね。逃げられたら良いけど」
その言葉に頷く3人であった
(もう少し後日談を書きます!)
幼かった婚約者も知的な素敵な女性になり、殿下はメロメロだ。
盛大にパーティーが執り行われる。
ほとんどの貴族が呼ばれ、
久しぶりに学生の時の友人に会え、ノマイロンと夫婦になっていることを知らなかった人達にはビックリされた。
相変わらずノマイロンは美丈夫なので、近くにいる令嬢にはチラチラ見られ、頬を染めさせている。
それを言うと、「メアリは自分をわかっていない。僕がどれだけ牽制してるか、わからないの?」
反対に怒られて解せぬ
2人で飲み物を頂いていると、そこに……
「ノマイロン!」と呼ぶ声がした。
振り返ると、そこにはドロシーが立っていた。
「ノマイロン、会いたかった」と、涙目のドロシー。
しっかり私を無視して、見えてるのは旦那様だけのようだ。
「久しぶりだね。もう何の縁もないのだから、僕の事は家名で呼んでくれないか。サンダイル侯爵令嬢」
「そんな……私ずっと待っていたのよ。あんなに私達は惚れあっていた。また私達は前に戻るべきなのよ」
「君、何を言ってるの?僕には愛する妻と子供がいる。それに悪いが、君の事は好きではなかった」
「嘘よ!」そう言った時、やっと私を見た。
「この泥棒猫!友達もいない貴女を優しくした私に」
「久しぶりね。……泥棒猫?」
「やめてくれないか。僕の大事な奥さんに。」そう言ってノマイロンは私を引き寄せ、私は旦那様の胸に頬をあてる。
「ノマイロンやめて!私はずっと待っていたのよ」
「待っていたのてはなくて、選びすぎて縁がなかったのではないかい?」そう皮肉る。
「酷いわ。私はノマイロンの帰りをずっと待っていたのに!メアリなんかと」
「待っていて欲しいなんて、君にそれを願った覚えはないよ。迷惑な話だ。王太子の大事なパーティーだ。悪いが余所へ行ってくれないか」
「酷いわ、ノマイロン」
「何を騒いでるの?」
「アイリス様、申し訳ありません」
ノマイロンと私は礼をする。
「貴女?確か……あぁ、ノマイロンの元婚約者ね!それも無理矢理の」
「違います!私達は愛しあって」
「まさか!貴女みたいに性悪の人に?ノマイロンが?
貴女とあの取り巻き令嬢達、よく学園のカフェにいたわよね。あんな醜い会話して、人に好かれていると?
ノマイロンはずっと貴女と離れたがっていたわ。
私達の留学があったから、側近として一緒に留学に行けて私達もホッとしていたのよ。
今は見て!こんなにメアリと幸せそうよ。」
「カフェ?」
「ドロシー、私もカフェの衝立の向こうから貴女達の私への悪口は聴いたわ。それと、泥棒猫ではないわ!私は旦那様に選ばれたの。プロポーズされなければ、私は「メアリ、僕は君と夫婦になれて幸せだよ」」
「旦那様」
「ご覧なさいよ、この甘々夫婦を!貴女に入る隙間なんて無いのよ。もう諦めなさい。これ以上は醜聞になるわよ」
ドロシーは真っ赤になって、
立ち尽くし……ワナワナと震えながら踵を返した。
「アイリス様、ありがとうございました。ナミル様もすみません」
「いや、うちの奥様に任せておけば良いよ」そう言って、
アイリス様を引き寄せ、頬にチュっと、する。
「ちょっと、ナミル」
「僕達より甘々に見える」
「そうよね」
私達はドロシーの行った方向を見ると、ドロシーに駆け寄る子息が見えた。
オロオロして気が弱そうな?
「ドロシーには、あのくらい優しそうな人が良いわね」
「そうかい?僕は彼が気の毒に思えるが?きっと僕の時と同じ親が無理矢理の政略だろうね」
「そうね。逃げられたら良いけど」
その言葉に頷く3人であった
(もう少し後日談を書きます!)
28
あなたにおすすめの小説
記憶を無くした、悪役令嬢マリーの奇跡の愛
三色団子
恋愛
豪奢な天蓋付きベッドの中だった。薬品の匂いと、微かに薔薇の香りが混ざり合う、慣れない空間。
「……ここは?」
か細く漏れた声は、まるで他人のもののようだった。喉が渇いてたまらない。
顔を上げようとすると、ずきりとした痛みが後頭部を襲い、思わず呻く。その拍子に、自分の指先に視線が落ちた。驚くほどきめ細やかで、手入れの行き届いた指。まるで象牙細工のように完璧だが、酷く見覚えがない。
私は一体、誰なのだろう?
王子の寝た子を起こしたら、夢見る少女では居られなくなりました!
こさか りね
恋愛
私、フェアリエル・クリーヴランドは、ひょんな事から前世を思い出した。
そして、気付いたのだ。婚約者が私の事を良く思っていないという事に・・・。
婚約者の態度は前世を思い出した私には、とても耐え難いものだった。
・・・だったら、婚約解消すれば良くない?
それに、前世の私の夢は『のんびりと田舎暮らしがしたい!』と常々思っていたのだ。
結婚しないで済むのなら、それに越したことはない。
「ウィルフォード様、覚悟する事ね!婚約やめます。って言わせてみせるわ!!」
これは、婚約解消をする為に奮闘する少女と、本当は好きなのに、好きと気付いていない王子との攻防戦だ。
そして、覚醒した王子によって、嫌でも成長しなくてはいけなくなるヒロインのコメディ要素強めな恋愛サクセスストーリーが始まる。
※序盤は恋愛要素が少なめです。王子が覚醒してからになりますので、気長にお読みいただければ嬉しいです。
これで、私も自由になれます
たくわん
恋愛
社交界で「地味で会話がつまらない」と評判のエリザベート・フォン・リヒテンシュタイン。婚約者である公爵家の長男アレクサンダーから、舞踏会の場で突然婚約破棄を告げられる。理由は「華やかで魅力的な」子爵令嬢ソフィアとの恋。エリザベートは静かに受け入れ、社交界の噂話の的になる。
『龍の生け贄婚』令嬢、夫に溺愛されながら、自分を捨てた家族にざまぁします
卯月八花
恋愛
公爵令嬢ルディーナは、親戚に家を乗っ取られ虐げられていた。
ある日、妹に魔物を統べる龍の皇帝グラルシオから結婚が申し込まれる。
泣いて嫌がる妹の身代わりとして、ルディーナはグラルシオに嫁ぐことになるが――。
「だからお前なのだ、ルディーナ。俺はお前が欲しかった」
グラルシオは実はルディーナの曾祖父が書いたミステリー小説の熱狂的なファンであり、直系の子孫でありながら虐げられる彼女を救い出すために、結婚という名目で呼び寄せたのだ。
敬愛する作家のひ孫に眼を輝かせるグラルシオ。
二人は、強欲な親戚に奪われたフォーコン公爵家を取り戻すため、奇妙な共犯関係を結んで反撃を開始する。
これは不遇な令嬢が最強の龍皇帝に溺愛され、捨てた家族に復讐を果たす大逆転サクセスストーリーです。
(ハッピーエンド確約/ざまぁ要素あり/他サイト様にも掲載中)
もし面白いと思っていただけましたら、お気に入り登録・いいねなどしていただけましたら、作者の大変なモチベーション向上になりますので、ぜひお願いします!
貴方が私を嫌う理由
柴田はつみ
恋愛
リリー――本名リリアーヌは、夫であるカイル侯爵から公然と冷遇されていた。
その関係はすでに修復不能なほどに歪み、夫婦としての実態は完全に失われている。
カイルは、彼女の類まれな美貌と、完璧すぎる立ち居振る舞いを「傲慢さの表れ」と決めつけ、意図的に距離を取った。リリーが何を語ろうとも、その声が届くことはない。
――けれど、リリーの心が向いているのは、夫ではなかった。
幼馴染であり、次期公爵であるクリス。
二人は人目を忍び、密やかな逢瀬を重ねてきた。その愛情に、疑いの余地はなかった。少なくとも、リリーはそう信じていた。
長年にわたり、リリーはカイル侯爵家が抱える深刻な財政難を、誰にも気づかれぬよう支え続けていた。
実家の財力を水面下で用い、侯爵家の体裁と存続を守る――それはすべて、未来のクリスを守るためだった。
もし自分が、破綻した結婚を理由に離縁や醜聞を残せば。
クリスが公爵位を継ぐその時、彼の足を引く「過去」になってしまう。
だからリリーは、耐えた。
未亡人という立場に甘んじる未来すら覚悟しながら、沈黙を選んだ。
しかし、その献身は――最も愛する相手に、歪んだ形で届いてしまう。
クリスは、彼女の行動を別の意味で受け取っていた。
リリーが社交の場でカイルと並び、毅然とした態度を崩さぬ姿を見て、彼は思ってしまったのだ。
――それは、形式的な夫婦関係を「完璧に保つ」ための努力。
――愛する夫を守るための、健気な妻の姿なのだと。
真実を知らぬまま、クリスの胸に芽生えたのは、理解ではなく――諦めだった。
悪役令嬢として断罪? 残念、全員が私を庇うので処刑されませんでした
ゆっこ
恋愛
豪奢な大広間の中心で、私はただひとり立たされていた。
玉座の上には婚約者である王太子・レオンハルト殿下。その隣には、涙を浮かべながら震えている聖女――いえ、平民出身の婚約者候補、ミリア嬢。
そして取り巻くように並ぶ廷臣や貴族たちの視線は、一斉に私へと向けられていた。
そう、これは断罪劇。
「アリシア・フォン・ヴァレンシュタイン! お前は聖女ミリアを虐げ、幾度も侮辱し、王宮の秩序を乱した。その罪により、婚約破棄を宣告し、さらには……」
殿下が声を張り上げた。
「――処刑とする!」
広間がざわめいた。
けれど私は、ただ静かに微笑んだ。
(あぁ……やっぱり、来たわね。この展開)
初恋だったお兄様から好きだと言われ失恋した私の出会いがあるまでの日
クロユキ
恋愛
隣に住む私より一つ年上のお兄さんは、優しくて肩まで伸ばした金色の髪の毛を結ぶその姿は王子様のようで私には初恋の人でもあった。
いつも学園が休みの日には、お茶をしてお喋りをして…勉強を教えてくれるお兄さんから好きだと言われて信じられない私は泣きながら喜んだ…でもその好きは恋人の好きではなかった……
誤字脱字がありますが、読んでもらえたら嬉しいです。
更新が不定期ですが、よろしくお願いします。
包帯妻の素顔は。
サイコちゃん
恋愛
顔を包帯でぐるぐる巻きにした妻アデラインは夫ベイジルから離縁を突きつける手紙を受け取る。手柄を立てた夫は戦地で出会った聖女見習いのミアと結婚したいらしく、妻の悪評をでっち上げて離縁を突きつけたのだ。一方、アデラインは離縁を受け入れて、包帯を取って見せた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる