トライアングル

五嶋樒榴

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久利・バーでの夜

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「さてと、じゃあ次は久利の番。今の彼女とはどんな感じ?」

しほなに話をふられ、茉莉花を思い浮かべたら、昨日からさっきまでの茉莉花が浮かんで俺は恥ずかしくなった。

「やーねー。フラれた友人の前でそんなにデレるなよ」

冷たい目つきでしほなは言う。俺は照れ笑い。

「どんな子よ」

グイグイくるしほな。俺は写真の依頼をしたかったけど、別れたと聞いたらそれは無理だなと思いながらも茉莉花の話をした。

「1年近く前、合コンで知り合ったんだよ。俺より3コ下なんだけど、それより幼くてさ。可愛い系で声もめっちゃ可愛くて」

俺がデレデレに惚気ているとしほなはあからさまに不機嫌な顔になり、反面マスターは微笑んでいた。

「昨日の朝の様子で、何か大変な事があるのかと心配したけど損した」

やってられんわって顔のしほなに俺は真面目な顔になった。

「大変な事があったんだよ。俺、彼女とここ半年ずっと会ってなかった」

俺はその理由を全てしほなに話した。

「これがその原因の写真」

俺は周りを気にしながらそっとしほなに写真を渡した。
しほなはびっくりして大声をあげそうになったが手でなんとか押さえて堪えた。

「ちょっと、急にこんな爆弾投下しないでよ!ってか本当に合成なの?」

薄暗いバーの店内でその写真はあまりにもわかりにくかったが、しほなは目を凝らして見てくれた。

「久利が違うって言うなら私は信じるけど、確かに彼女ショックだったろうね。仕事とはいえ、女とホテルに入ってくのも見てるんだし。でもタチが悪すぎだわ、この悪意たっぷりの写真」

しほなは俺に写真を返してきた。
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