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マリエッタ
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エリーズは早速、早馬でミュルゲール家に手紙を出した様だけど、ミュルゲール家からこの辺境伯領までは馬車で10日はかかる。
私達も10日掛けてこの地へやって来た。
その間の宿泊は、もちろんエリーズは高級なホテルだったが、私は馬車の中で寝泊まりをさせられた。
牢獄に比べれば、まだ馬車の椅子の方が寝心地は良かったけどね。
さてさて、いくら早馬とは言え、侍女を馬車に乗せてこちらに来るまでは、半月近くは見ておかないと無理だな。
「わぁ。素敵ですぅ」
マリエッタの声で、考え事をしていた私は、仮面作りをしていたとハッとした。
マリエッタが手伝いたいと言うので、夕方の空き時間はお願いする事にした。
「こんな仮面見た事ないです」
まだ仮縫いの段階の仮面を見て、マリエッタは目を輝かせている。
「今夜一度、顔に当ててもらって、細かいサイズの確認がしたくて。素敵だと言ってもらって自信がつきました。マリエッタさん、ありがとう」
私が微笑んで礼を言うと、マリエッタはポポポと真っ赤になった。
「私、フィリシアさんがこのお屋敷に来てくださって本当に嬉しいです」
「え?」
「旦那様から最初、エリーズ様が嫁いでくる事を聞いた時、フィリシアさんがエリーズ様の身代わりをさせられると聞いて、私、とても心配だったんです」
「心配?」
「旦那様は、お顔の事で一度離縁されているので。また、フィリシアさんも旦那様の事が怖いとか思って逃げ出したらと」
そっちの心配ね。
本当にこの家の人達は、全員がクロードの味方なんだ。
「私、フィリシアさんと歳も近いし。あ、私、今年で15歳なんです。私の両親もこのお屋敷で働かせていただいたので、子供の頃から旦那様の事を知っているんです」
そう言う事だったのね。
「両親は、旦那様のご両親が暮らす別宅で、今でもお世話になってます」
クロードの両親はまだ健在だったんだ。
「戦争からお戻りになった時に、もう先がないと思った大旦那様が、旦那様に家督をお譲りになったのです。本来家督は、当主が亡くなった後に譲位が行われるのですが、辺境伯と言う地位は、他の爵位とは別格なので」
「そうだったんですね」
国を守る最前線にいるのだから、辺境伯が重傷を負った時に、家督を跡継ぎに譲る事が出来るのは特例ってわけね。
「先の大戦で、クロード様のお父様も命を落としかけたとか。今もご不自由な生活をなさっているんですか?」
「いいえ。もう大変元気すよ。今はのんびりご夫妻でお暮らしになってます」
そうか。
それは良かった。
とりあえずエリーズさえ大人しくしていれば、今の所フォンダート家は平穏に過ごせているって訳だ。
私達も10日掛けてこの地へやって来た。
その間の宿泊は、もちろんエリーズは高級なホテルだったが、私は馬車の中で寝泊まりをさせられた。
牢獄に比べれば、まだ馬車の椅子の方が寝心地は良かったけどね。
さてさて、いくら早馬とは言え、侍女を馬車に乗せてこちらに来るまでは、半月近くは見ておかないと無理だな。
「わぁ。素敵ですぅ」
マリエッタの声で、考え事をしていた私は、仮面作りをしていたとハッとした。
マリエッタが手伝いたいと言うので、夕方の空き時間はお願いする事にした。
「こんな仮面見た事ないです」
まだ仮縫いの段階の仮面を見て、マリエッタは目を輝かせている。
「今夜一度、顔に当ててもらって、細かいサイズの確認がしたくて。素敵だと言ってもらって自信がつきました。マリエッタさん、ありがとう」
私が微笑んで礼を言うと、マリエッタはポポポと真っ赤になった。
「私、フィリシアさんがこのお屋敷に来てくださって本当に嬉しいです」
「え?」
「旦那様から最初、エリーズ様が嫁いでくる事を聞いた時、フィリシアさんがエリーズ様の身代わりをさせられると聞いて、私、とても心配だったんです」
「心配?」
「旦那様は、お顔の事で一度離縁されているので。また、フィリシアさんも旦那様の事が怖いとか思って逃げ出したらと」
そっちの心配ね。
本当にこの家の人達は、全員がクロードの味方なんだ。
「私、フィリシアさんと歳も近いし。あ、私、今年で15歳なんです。私の両親もこのお屋敷で働かせていただいたので、子供の頃から旦那様の事を知っているんです」
そう言う事だったのね。
「両親は、旦那様のご両親が暮らす別宅で、今でもお世話になってます」
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「戦争からお戻りになった時に、もう先がないと思った大旦那様が、旦那様に家督をお譲りになったのです。本来家督は、当主が亡くなった後に譲位が行われるのですが、辺境伯と言う地位は、他の爵位とは別格なので」
「そうだったんですね」
国を守る最前線にいるのだから、辺境伯が重傷を負った時に、家督を跡継ぎに譲る事が出来るのは特例ってわけね。
「先の大戦で、クロード様のお父様も命を落としかけたとか。今もご不自由な生活をなさっているんですか?」
「いいえ。もう大変元気すよ。今はのんびりご夫妻でお暮らしになってます」
そうか。
それは良かった。
とりあえずエリーズさえ大人しくしていれば、今の所フォンダート家は平穏に過ごせているって訳だ。
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