田辺君はずるいから

五嶋樒榴

文字の大きさ
上 下
73 / 101
32ずるい・不足

2

しおりを挟む
ベッドの上で、諭は上半身を起こして脚を開く。

「こんなカッコ、恥ずかしいよぉ」

「何がです?自分がされること、見ててください」

田辺は諭のモノを握って、諭の目を見つめながら先端を指先で弄る。

「田辺ッ!…………やぁッ!」

恥ずかしいのに、田辺から目が離せない。田辺の真っ直ぐな瞳に諭が映っている。

「んんッ……………田辺ッ!」

気持ち良くて頭がクラクラする。
田辺の艶かしい指の動きに、諭のモノは翻弄されている。
あっという間に手でイかされてしまった。

「諭先輩も俺にしてください。諭先輩は舐めてくださいね」

諭は田辺の言われるままに従う。

「ちゃんと俺を見て。恥ずかしがったらもうキスしてあげませんよ」

脅すように命令され、諭は恥ずかしいのに田辺を見つめる。
舌の動きも愛らしくて、田辺も興奮する。

「諭先輩の顔、すげーエッチだな。美味しそうに舐めてる」

田辺に言葉で刺激されて、諭は目を潤ませながら舌を絡ませ続ける。

「俺の舐めるの好き?」

諭は舐めながらコクンと頷く。

「じゃあ、口に出しても良いですか?」

初めてする事だったが、諭は戸惑うことなくカプッと田辺のモノを口に含む。
ズリュズリュと唇が上半分を擦る。

「ッ!…………ったく、どこで、こんなの、覚えた?」

ここまでするのは初めてのはずなのに、諭がする事があまりにも気持ち良くて田辺は我慢したくなくなる。

「…………んッ!」

諭の口の中に広がる田辺の味。
諭は涙目でそれをゴクンと喉に流した。

「…………大丈夫ですか?」

上体を起こして、恥ずかしそうに田辺を見つめる諭。

「…………大丈夫だけど、びっくりした。ドロってしてるんだもん」

しばらくしてなかったのを忘れて、諭の口に出してしまったことに田辺は焦る。

「あ、すみません。つい、出すの久しぶりだったから」

諭とエッチができなくて、ずっと禁欲生活が続いていた。
元々が淡白なせいか、自分で性欲処理をする気にはなれなかった。

「お詫びに、たっぷり可愛がってあげます」

田辺に抱きしめられて、諭はそれだけで幸せな気分になった。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

おっさん料理人と押しかけ弟子達のまったり田舎ライフ

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:646pt お気に入り:979

トラベルは冒険心と共に

ホラー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

切に夢、抱(いだ)き

歴史・時代 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

悪役令嬢はおっさんフェチ

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:1,880

婚約破棄された美しすぎる令嬢は、盲目の彼を一途に想う

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:68

君に会いに行こう

BL / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:35

王宮に咲くは神の花

BL / 完結 24h.ポイント:49pt お気に入り:1,180

激レア種族に転生してみた(笑)

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:1,989pt お気に入り:873

フィリス・ガランの近衛生活

BL / 連載中 24h.ポイント:789pt お気に入り:285

処理中です...