すいぎょのまぢわり

五嶋樒榴

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第九話

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帰り道。合流した一哉と臨。

「絢斗と何話していたの?」

気になって尋ねる臨。

「んー、まぁ、男同士のくだらねー話?」

一哉が誤魔化しながら言うと臨はジッと一哉を見る。

「僕も男だよ。でも僕や茉理は一緒にいたらダメだったんでしょ?」

ムッとしても可愛い臨に一哉は言い返せない。

「………………こないだのこと?僕が、怖がってるから?それを絢斗に相談したの?」

核心を突かれて一哉はほっぺをカリカリ掻く。

「………………ごめんね」

臨がションボリとして謝る。

「違ッ!臨は悪くないよ!俺が悪いんだから!って、それも違う気がするが」

焦る一哉に臨は微笑む。

「ありがとう。やっぱり一哉は優しい。大好きだよ」

甘い臨の笑顔に、腰が砕けそうになる一哉。
もう、メロメロすぎて、バカになりそうだった。

「はぁ。やっぱり可愛いわぁ。ダメだ。可愛すぎて、大事すぎて、臨のこと、何でも許せるし、甘えられたら叶えたくなる。俺、こんな気持ちになんの初めてで戸惑うわ」

自分の気持ちを正直に一哉は告白した。

「もう!そう言うこと言うのズルい。僕が、一哉をたぶらかしてるみたいじゃん!」

真っ赤になって臨が言うと、一哉は優しい笑顔になる。

「それも全て許せる。こんなに好きになっちゃった俺が負けだし」

臨は真っ赤になって一哉を見る。
心臓がバクバクと跳ね返ってる。

「僕も、本当に一哉が好きだよ。だからもう少しだけ待って。僕も、一哉には負ける」

臨の言葉を聞きながら、一哉は臨の頭をポンポンとする。

「大丈夫だよ。待てるよ。って、臨がしてくれたこと、俺もしていい?ほら、少しずつ慣らした方が良いじゃん!」

下心満載で一哉が言うと、臨は真っ赤になって恥ずかしくて口を尖らせる。

「少しずつだからね!」

臨はそれだけ言うのが精一杯だったが、一哉は満足そうに臨に微笑み続けた。
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