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第九話
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夕食後、絢斗が茉理に勉強を教えにやってきた。
絢斗が一哉と何を話したのか気にはなったが、一哉と臨もまだキスをしてないと思い込んでいる茉理は、絢斗を刺激しないように、一哉との会話は触れないようにした。
「なぁ」
絢斗に声を掛けられて、茉理は問題集から目を離した。
「ん?なに?」
あくまでも自然に振る舞おうと思った。
「臨と何を話した?」
絢斗から聞かれて、茉理は避けて通れないかと思った。
「えーと、特に。フツーの会話して、バウムクーヘン食べたぐらい」
キスをしたかしてないかの話をした事は黙っていた。
「へー。まぁお前らじゃそんぐらいしか会話ないか」
絢斗の言い方に茉理は少しムッとした。
「なぁ。いつになったら恥ずかしくなくなる?つーか、お前は目を瞑ってれば恥ずかしくないだろ?」
やっぱりそっちに来るかと茉理は緊張する。
「目、瞑ってても、は、恥ずかしい!絢斗の、顔、近付いてくるの分かるし、そのッ!」
しどろもどろの茉理。
「臨だって、まだして無いって言ってたし!」
茉理の言葉に絢斗は、ん?と疑問符。
「臨も恥ずかしいから、シて無いって言ってたもん!」
真っ赤になっている茉理に、絢斗はキョトンとする。
こいつら、何を先走った会話してる?
俺は別にキスがしたいっていうだけで、茉理はキスしたらエッチまでするって思い込んでるのか?
そりゃ正直シたいが。
「おい!違うぞ!俺はキスしたいだけだぞ?それが恥ずかしいって言うから我慢してんだぞ!」
焦る絢斗。
誤解を解かなければと必死になる。
「そうだよ!臨だって恥ずかしいからキスしてないって言ってたぞ!」
茉理も必死に絢斗に言い聞かせる。
「はぁ?なんだそりゃ!ンなわけねーだろ!あいつらキス以上の事ももう終わってんだぞ!」
絢斗の言葉に茉理はびっくりする。
「えー………………だってさぁ………………臨………………」
茉理は臨とのふたりの会話を思い出し、何かがズレていたのかとやっと理解した。
「じゃあ!臨は何をしてないと言ってたんだよ!キス以上の事でエッチ未満てなんだよ!」
「知るかッ!それはあいつらの問題であって、俺に分かるかッ!」
本当は知っているが、それを今の茉理に話せば、きっとドン引きすると思い絢斗は誤魔化す。
「とにかく、臨だってキスは出来てるんだ!お前だってそれぐらいできるはずだ!まずはチャレンジだ!」
「ンなことできるかッ!」
茉理と絢斗は攻防戦を繰り広げる。
「………………へー。そんなに、嫌なんだ。俺を好きと言っときながら?女のトコには行くなだ、だからと言ってキスもダメで?へー。そーなんだ」
絢斗の言葉に茉理はカッとなる。
「じゃあ!やっぱり俺なんかやめて、女の子と付き合えば!そんなにキスしないとダメなら、俺は、友達でいいよ!」
売り言葉に買い言葉で、茉理は言ってしまった。
絢斗もイライラが止まらず、どう言えばいいか考える。
このままでは、また後戻りだと思った。
「………………ごめん。言いすぎた。ごめん」
先に謝ったのは茉理だった。
「やだ。女の子と付き合ったら」
いつになく、茉理が素直になる。
カラオケでの出来事がショックだった。絢斗に離れていって欲しく無い。
「どうしていいか分かんないんだよッ!キスしたら、どんどん俺、変になりそうで、怖いんだよ」
「………………俺も悪かった。焦ってごめん。でも、マジで、キス以上は同時にしない」
絢斗は自分で言っておきながら、正直自信はなかった。
「………………本当?」
疑いの眼で茉理は絢斗を見る。
「マジ!キスしたいだけ!キス以上はしない!」
絢斗が訴えかけるので茉理はしばし考える。
「………………本当にキス、だけだからね」
真っ赤になって茉理は言う。
「お、おうッ。キス以上しない」
絢斗が約束すると茉理は静かに目を閉じた。
絢斗が一哉と何を話したのか気にはなったが、一哉と臨もまだキスをしてないと思い込んでいる茉理は、絢斗を刺激しないように、一哉との会話は触れないようにした。
「なぁ」
絢斗に声を掛けられて、茉理は問題集から目を離した。
「ん?なに?」
あくまでも自然に振る舞おうと思った。
「臨と何を話した?」
絢斗から聞かれて、茉理は避けて通れないかと思った。
「えーと、特に。フツーの会話して、バウムクーヘン食べたぐらい」
キスをしたかしてないかの話をした事は黙っていた。
「へー。まぁお前らじゃそんぐらいしか会話ないか」
絢斗の言い方に茉理は少しムッとした。
「なぁ。いつになったら恥ずかしくなくなる?つーか、お前は目を瞑ってれば恥ずかしくないだろ?」
やっぱりそっちに来るかと茉理は緊張する。
「目、瞑ってても、は、恥ずかしい!絢斗の、顔、近付いてくるの分かるし、そのッ!」
しどろもどろの茉理。
「臨だって、まだして無いって言ってたし!」
茉理の言葉に絢斗は、ん?と疑問符。
「臨も恥ずかしいから、シて無いって言ってたもん!」
真っ赤になっている茉理に、絢斗はキョトンとする。
こいつら、何を先走った会話してる?
俺は別にキスがしたいっていうだけで、茉理はキスしたらエッチまでするって思い込んでるのか?
そりゃ正直シたいが。
「おい!違うぞ!俺はキスしたいだけだぞ?それが恥ずかしいって言うから我慢してんだぞ!」
焦る絢斗。
誤解を解かなければと必死になる。
「そうだよ!臨だって恥ずかしいからキスしてないって言ってたぞ!」
茉理も必死に絢斗に言い聞かせる。
「はぁ?なんだそりゃ!ンなわけねーだろ!あいつらキス以上の事ももう終わってんだぞ!」
絢斗の言葉に茉理はびっくりする。
「えー………………だってさぁ………………臨………………」
茉理は臨とのふたりの会話を思い出し、何かがズレていたのかとやっと理解した。
「じゃあ!臨は何をしてないと言ってたんだよ!キス以上の事でエッチ未満てなんだよ!」
「知るかッ!それはあいつらの問題であって、俺に分かるかッ!」
本当は知っているが、それを今の茉理に話せば、きっとドン引きすると思い絢斗は誤魔化す。
「とにかく、臨だってキスは出来てるんだ!お前だってそれぐらいできるはずだ!まずはチャレンジだ!」
「ンなことできるかッ!」
茉理と絢斗は攻防戦を繰り広げる。
「………………へー。そんなに、嫌なんだ。俺を好きと言っときながら?女のトコには行くなだ、だからと言ってキスもダメで?へー。そーなんだ」
絢斗の言葉に茉理はカッとなる。
「じゃあ!やっぱり俺なんかやめて、女の子と付き合えば!そんなにキスしないとダメなら、俺は、友達でいいよ!」
売り言葉に買い言葉で、茉理は言ってしまった。
絢斗もイライラが止まらず、どう言えばいいか考える。
このままでは、また後戻りだと思った。
「………………ごめん。言いすぎた。ごめん」
先に謝ったのは茉理だった。
「やだ。女の子と付き合ったら」
いつになく、茉理が素直になる。
カラオケでの出来事がショックだった。絢斗に離れていって欲しく無い。
「どうしていいか分かんないんだよッ!キスしたら、どんどん俺、変になりそうで、怖いんだよ」
「………………俺も悪かった。焦ってごめん。でも、マジで、キス以上は同時にしない」
絢斗は自分で言っておきながら、正直自信はなかった。
「………………本当?」
疑いの眼で茉理は絢斗を見る。
「マジ!キスしたいだけ!キス以上はしない!」
絢斗が訴えかけるので茉理はしばし考える。
「………………本当にキス、だけだからね」
真っ赤になって茉理は言う。
「お、おうッ。キス以上しない」
絢斗が約束すると茉理は静かに目を閉じた。
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