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●愛したのが始まり●
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「失礼します」
応接間のドアが開き静真が紅茶を運んできたが、静真は健を見ないように応接間のテーブルにティーカップを置いた。
「静真、さん、だったかな?ありがとう」
健は笑顔で静真を見て礼を言う。
「いえ。失礼します」
静真が健を一切見ずに応接間を出ようとすると、健は立ち上がり静真の肩を掴んだ。
「!」
静真は驚いて健を見る。
「……とてもいい香だね。祥子さんと同じ香だ」
健の楽しそうな顔に静真と祥子は顔を強張らせた。
「いつも、そばにいるせいかしら。たまに静真の物も、一緒にお洗濯してるから洗剤の香りかしら」
祥子の苦しい言い訳に健はクスリと笑う。
「もう、私を馬鹿にするのもいい加減にしてくださいよ。お2人が特別な関係だってことぐらいとっくに知っている。婚約者が使用人と。全く私もコケにされたものだ」
クククと健は笑う。
2人の関係は、健が祥子と婚約するにあたり、とある事件で知り合った、大学生の呉田蓮司にもう調べて貰っていた。
祥子は真っ赤になって何も言い返せない。
「……そうだよ!俺たちはもうずっと前から愛し合っているんだ!」
堪えきれずに静真が告白した。
「俺は祥子を愛してる!突然現れたお前に祥子を渡すつもりはない!」
震えながら静真は言い切ると祥子の手を握った。その手を健は見つめる。
「ほぉ。でも私は祥子さんの婚約者だ。私の一言で、君を今すぐ抹殺することなんて簡単だよ」
静真は正直怖くて震え続けた。
「私から本気で祥子さんを奪いたいなら、駆け落ちでもするしかないだろうね。まぁ、そんな根性が君にあればだけど?」
ニヤニヤして楽しそうに健は言う。
まるで鼠をいたぶる猫のようだった。
静真はキッと健を睨むと、祥子の手を離して応接間を出て行った。
応接間のドアが開き静真が紅茶を運んできたが、静真は健を見ないように応接間のテーブルにティーカップを置いた。
「静真、さん、だったかな?ありがとう」
健は笑顔で静真を見て礼を言う。
「いえ。失礼します」
静真が健を一切見ずに応接間を出ようとすると、健は立ち上がり静真の肩を掴んだ。
「!」
静真は驚いて健を見る。
「……とてもいい香だね。祥子さんと同じ香だ」
健の楽しそうな顔に静真と祥子は顔を強張らせた。
「いつも、そばにいるせいかしら。たまに静真の物も、一緒にお洗濯してるから洗剤の香りかしら」
祥子の苦しい言い訳に健はクスリと笑う。
「もう、私を馬鹿にするのもいい加減にしてくださいよ。お2人が特別な関係だってことぐらいとっくに知っている。婚約者が使用人と。全く私もコケにされたものだ」
クククと健は笑う。
2人の関係は、健が祥子と婚約するにあたり、とある事件で知り合った、大学生の呉田蓮司にもう調べて貰っていた。
祥子は真っ赤になって何も言い返せない。
「……そうだよ!俺たちはもうずっと前から愛し合っているんだ!」
堪えきれずに静真が告白した。
「俺は祥子を愛してる!突然現れたお前に祥子を渡すつもりはない!」
震えながら静真は言い切ると祥子の手を握った。その手を健は見つめる。
「ほぉ。でも私は祥子さんの婚約者だ。私の一言で、君を今すぐ抹殺することなんて簡単だよ」
静真は正直怖くて震え続けた。
「私から本気で祥子さんを奪いたいなら、駆け落ちでもするしかないだろうね。まぁ、そんな根性が君にあればだけど?」
ニヤニヤして楽しそうに健は言う。
まるで鼠をいたぶる猫のようだった。
静真はキッと健を睨むと、祥子の手を離して応接間を出て行った。
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