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●100万分の1●

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「で?なんでお前達は同じベッドに寝てる?」

グースカ寝ている健に、しがみつくように寝ていたマドカに葵が尋ねる。

「だってぇ。1人じゃ寂しいんだもん」

「何が、寂しいだー!お前ももう成人だろッ!」

葵の大声にも、健は一切起きない。

「健!起きやがれッ!」

葵はマドカを無理矢理ベッドから叩き出すと、眠る健の掛け布団をはいだ。

「ん?……もう、無理。勃たない……もう打ち止め」

健の寝言に、葵は笑いマドカはブチ切れる。

「ちょッ!勃たないって何よー!打ち止めって何よー!」

マドカは葵を押し退けて、健の上に馬乗りになって両耳を引っ張った。

「イテッ!何!ナニナニナニナニ?」

流石の健も目を覚まして、自分に馬乗りになるマドカを見る。

「マドカ?」

健はまだ半分寝ぼけていた。

「まあまあ、許してやれって。健だってまだ若いんだから」

ニヤニヤして面白がる葵の顔にマドカはムカつきまくる。

「なんで親父とマドカが俺の部屋に?疲れてんだから寝かしてくれよ」

健は再び掛け布団を頭から被る。

「マドカを起こしに行ったらいねーから、お前の部屋を覗いたんだよ」

プンプンしてる葵の顔を、健は目まで掛け布団から出して見て、ため息をついて今度はマドカを見た。

「全く。勝手に潜り込んで来るなよー」

ブツブツと健は呟く。

「何よー!そんな顔しなくたって良いじゃない!可愛い私が添い寝してあげたんだよッ!」

自分で言うかと思いながら、健はマドカの頭に手を乗せる。

「俺はガキに興味ない。以上」

素っ気なく健は起き上がると、欠伸をしながら部屋を出て行く。

「もうッ!バカ健!」

マドカが真っ赤になって怒る姿に、葵はニヤニヤして見ていた。
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