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●100万分の1●
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菜々緒が居なくなってもうだいぶ経つと思いながらも、健はたまに静真に真古登の様子を聞き続けていた。
『最近、品川さんの様子が変わったんだけど』
静真からの電話に健はどんな様子なのかと尋ねる。
『ワイシャツなんかもヨレヨレじゃなくなったし、昼に弁当を持ってくるようになったんだよ』
突然生活が変わった事で、静真は真古登に彼女が出来たのではと言う。
しかし健は何か引っ掛かり、ちょうど夏休みの蓮司に連絡を取ると、真古登のアパートに行って様子を伺ってほしいと再び依頼した。
蓮司は健から車を借りて、真古登のアパートの近くの駐車場に停車して見張る事にする。
『朝から品川のアパートの近くで見張ってるけど、品川は仕事だし、部屋からも誰も出てこない』
たまにトイレ休憩に、アパート近くのコンビニに蓮司は行くので、ずっと見張っているわけでもないのは健も承知している。
「そうか。誰も出入りが無い感じだな」
『うん。品川が帰ってきたら誰かが来るのかもしれないね』
蓮司はそう言うが、真古登が弁当を持ってくると言う事は、一緒に住んでいる相手が居るはずだと健は考えている。
『あ!待って、誰か出てきた!』
車の中から蓮司がアパートを見つめる。
真古登の部屋から出て来たのはもちろん菜々緒だが、菜々緒の顔を知らない蓮司は、部屋から出て来た女性が誰か分からない。
「写真撮れるか?」
『ちょっと待ってて』
蓮司はスマホのカメラで菜々緒を撮る。
タイミング良く、何とか顔が分かる写真が撮れた。
蓮司は直ぐに健に写真を送った。
届いた写真を見て、健はやっぱり菜々緒が真古登の元に戻って来たんだとわかった。
「蓮司、その女性が探していた山内さんだ!彼女を探ってくれ!」
蓮司は慌てて車から降りると、菜々緒と一定の距離を保ち尾行を開始した。
菜々緒は駅までやって来て、切符を買って改札に入る。蓮司はスマホで改札を抜けると菜々緒の背後にピッタリと並んだ。
電車に乗って菜々緒は渋谷へと出る。
蓮司は見失わない距離を保っている。
菜々緒が待ち合わせをしていると分かり、誰と会うのかと蓮司は菜々緒を見つめ続ける。
しばらくして、30歳前後の男が菜々緒の前に現れた。
男は馴れ馴れしく菜々緒の肩を抱く。
蓮司は、菜々緒が真古登以外の男と会うことに違和感を感じながら、2人が行く先へと尾行を続ける。
「あちゃあ。マジかよ」
菜々緒が男と入って行った先は一軒のラブホだった。
蓮司はもうそれ以上は尾行をすることはできないので、一先ず見た事と二人がホテルに入る姿を撮った写真を健に報告した。
『最近、品川さんの様子が変わったんだけど』
静真からの電話に健はどんな様子なのかと尋ねる。
『ワイシャツなんかもヨレヨレじゃなくなったし、昼に弁当を持ってくるようになったんだよ』
突然生活が変わった事で、静真は真古登に彼女が出来たのではと言う。
しかし健は何か引っ掛かり、ちょうど夏休みの蓮司に連絡を取ると、真古登のアパートに行って様子を伺ってほしいと再び依頼した。
蓮司は健から車を借りて、真古登のアパートの近くの駐車場に停車して見張る事にする。
『朝から品川のアパートの近くで見張ってるけど、品川は仕事だし、部屋からも誰も出てこない』
たまにトイレ休憩に、アパート近くのコンビニに蓮司は行くので、ずっと見張っているわけでもないのは健も承知している。
「そうか。誰も出入りが無い感じだな」
『うん。品川が帰ってきたら誰かが来るのかもしれないね』
蓮司はそう言うが、真古登が弁当を持ってくると言う事は、一緒に住んでいる相手が居るはずだと健は考えている。
『あ!待って、誰か出てきた!』
車の中から蓮司がアパートを見つめる。
真古登の部屋から出て来たのはもちろん菜々緒だが、菜々緒の顔を知らない蓮司は、部屋から出て来た女性が誰か分からない。
「写真撮れるか?」
『ちょっと待ってて』
蓮司はスマホのカメラで菜々緒を撮る。
タイミング良く、何とか顔が分かる写真が撮れた。
蓮司は直ぐに健に写真を送った。
届いた写真を見て、健はやっぱり菜々緒が真古登の元に戻って来たんだとわかった。
「蓮司、その女性が探していた山内さんだ!彼女を探ってくれ!」
蓮司は慌てて車から降りると、菜々緒と一定の距離を保ち尾行を開始した。
菜々緒は駅までやって来て、切符を買って改札に入る。蓮司はスマホで改札を抜けると菜々緒の背後にピッタリと並んだ。
電車に乗って菜々緒は渋谷へと出る。
蓮司は見失わない距離を保っている。
菜々緒が待ち合わせをしていると分かり、誰と会うのかと蓮司は菜々緒を見つめ続ける。
しばらくして、30歳前後の男が菜々緒の前に現れた。
男は馴れ馴れしく菜々緒の肩を抱く。
蓮司は、菜々緒が真古登以外の男と会うことに違和感を感じながら、2人が行く先へと尾行を続ける。
「あちゃあ。マジかよ」
菜々緒が男と入って行った先は一軒のラブホだった。
蓮司はもうそれ以上は尾行をすることはできないので、一先ず見た事と二人がホテルに入る姿を撮った写真を健に報告した。
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