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第八夜。
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前回、しょうもない駄洒落で監獄のような檻の中に閉じ込められてしまった俺。
どうにかしようと某丁稚坊主のように胡座を組み、こめかみに指を当てクルクル回して知恵を捻り出す。
捻り出すと言えば、うんちしたくなったら、俺はどうすれば良いのだろうか?
隅っこですれば良いよ。
とか、時々あらぬ方向へ思考が逸れるも、良い案が浮かんだ!
流石に有名な丁稚坊主が難題を尽く打破する『とんち』を閃かせた姿勢だけのことはあった!
「そうだよ、真っ直ぐに猛走しなくても良いんだ! 何が楽しいのか俺の知る所では全くないんだが、突然、犬が気が狂ったかの如く自分の尻を追いかけ回すかの如く、周囲を周ってやれば良いんだよ!」
天才現るだよ! 俺ながら恐ろしい名案だ!
取り敢えず、やってみた。
「オラオラー! 何人たりとも俺のケツを追いかけさせねー!」
床の一点を見つめ、ハングオン宜しくな姿勢で猛走し始める俺!
あまりの勢いと体重移動で、後車輪の片側が浮き上がるも、駆動輪は前なのでグイグイ引っ張るように回り続ける!
程なく、ここに来た時のように視界が揺れ始め、間髪入れず妙な浮遊感が俺を襲った!
そして、吐く俺。
単に目が回っただけだった。
「うお~、気持ち悪いわ……まだ揺れてる……」
盛大にリバースし、蒸せ返るような酸っぱい臭いが充満した所為でまた吐いた。
「お前、ずっと外で見てたけど、救いようのない馬鹿じゃね?」
可哀想な者を見る優しい目になって俺に話しかけてきた看守。
「うっせ。為せば成るって思ったんだよ……」
「嫌、どう見ても気が触れたようにしか見えんかった」
「言うな。俺自身もそう思った所だよ」
汚物塗れの所から離れ、大の字になって寝転ぶ俺。
上下逆になって未だ揺れてる三半規管……うう、気持ち悪い。
「ゲロ塗れの臭いが何気にキツい。オレまで気持ち悪くなってきたわ」
看守が鼻を摘んで、臭い臭いと手で煽ぐ。
「けっ、ザマァだよ。俺も気持ち悪いけどな」
不意に天井を見上げる俺。
思いっきり誰かが覗いてやがった。
それもスンゲェ嫌な顔で。
「おーい、見てないで助けやがれコンチクショー」
悪態をついて言ってみる。すると――。
見えるか見えないかの極細の糸を垂らしてきた。
「これに捕まって登れってか? 大概にしくされっつーの」
悪態をつきつつも呪いの三輪車を持って、垂らされた糸を掴む俺。
凄まじい勢いで吊り上げられた!
十数メートルは一瞬で上昇!
ロケットで打ち上げられた時のように凶悪なGが全身に掛かり気絶しそうになる!
そして自由落下ときた!
「激突して死ねってか! 惨すぎ――」
偶然にも呪いの三輪車に跨って漕いでしまった俺は、そう言い放った瞬間、この場所から掻き消えた――。
――――――――――
気になる続きはあるのか?
答えは気が向いたら広告の後で!(笑)
どうにかしようと某丁稚坊主のように胡座を組み、こめかみに指を当てクルクル回して知恵を捻り出す。
捻り出すと言えば、うんちしたくなったら、俺はどうすれば良いのだろうか?
隅っこですれば良いよ。
とか、時々あらぬ方向へ思考が逸れるも、良い案が浮かんだ!
流石に有名な丁稚坊主が難題を尽く打破する『とんち』を閃かせた姿勢だけのことはあった!
「そうだよ、真っ直ぐに猛走しなくても良いんだ! 何が楽しいのか俺の知る所では全くないんだが、突然、犬が気が狂ったかの如く自分の尻を追いかけ回すかの如く、周囲を周ってやれば良いんだよ!」
天才現るだよ! 俺ながら恐ろしい名案だ!
取り敢えず、やってみた。
「オラオラー! 何人たりとも俺のケツを追いかけさせねー!」
床の一点を見つめ、ハングオン宜しくな姿勢で猛走し始める俺!
あまりの勢いと体重移動で、後車輪の片側が浮き上がるも、駆動輪は前なのでグイグイ引っ張るように回り続ける!
程なく、ここに来た時のように視界が揺れ始め、間髪入れず妙な浮遊感が俺を襲った!
そして、吐く俺。
単に目が回っただけだった。
「うお~、気持ち悪いわ……まだ揺れてる……」
盛大にリバースし、蒸せ返るような酸っぱい臭いが充満した所為でまた吐いた。
「お前、ずっと外で見てたけど、救いようのない馬鹿じゃね?」
可哀想な者を見る優しい目になって俺に話しかけてきた看守。
「うっせ。為せば成るって思ったんだよ……」
「嫌、どう見ても気が触れたようにしか見えんかった」
「言うな。俺自身もそう思った所だよ」
汚物塗れの所から離れ、大の字になって寝転ぶ俺。
上下逆になって未だ揺れてる三半規管……うう、気持ち悪い。
「ゲロ塗れの臭いが何気にキツい。オレまで気持ち悪くなってきたわ」
看守が鼻を摘んで、臭い臭いと手で煽ぐ。
「けっ、ザマァだよ。俺も気持ち悪いけどな」
不意に天井を見上げる俺。
思いっきり誰かが覗いてやがった。
それもスンゲェ嫌な顔で。
「おーい、見てないで助けやがれコンチクショー」
悪態をついて言ってみる。すると――。
見えるか見えないかの極細の糸を垂らしてきた。
「これに捕まって登れってか? 大概にしくされっつーの」
悪態をつきつつも呪いの三輪車を持って、垂らされた糸を掴む俺。
凄まじい勢いで吊り上げられた!
十数メートルは一瞬で上昇!
ロケットで打ち上げられた時のように凶悪なGが全身に掛かり気絶しそうになる!
そして自由落下ときた!
「激突して死ねってか! 惨すぎ――」
偶然にも呪いの三輪車に跨って漕いでしまった俺は、そう言い放った瞬間、この場所から掻き消えた――。
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