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第一一幕。
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苛立たしくも忌々しい超越者の元から帰った翌日――。
紅と向かい合って座り、昨日の一件について今後どうしていくかを真剣に議論し合いながら、朝食を兼ねた昼食を摂っていた。
食事については、勿論、私が調理して用意したのは言うまでもない。
食材も元いた世界に酷使していたので、それ程は苦労はしなかったのが救いだな。
「――紅、いきなり愚王――魔王に挑んだとしても、返り討ちに遭うと私は思う。少し身体を鍛え技術を身につけたいと思うのだが?」
グラスを置き、差し向かいの席に優雅に座る紅に伝える私。
「主人、大変に良い事とは思う。――問題は、どの様に鍛えて学ぶかと言うかだの」
嬉しそうに食していた紅が手を止めて、少し困り顔で返答する。
「手っ取り早く、魔法――」
異世界に居るのだから、魔術を学んでみたいと告げようとすると――。
「主人、阿呆の子は治らんのか? どれ程の修練が必要と思うておる? しかも生まれながらの相性と才能無くば、極める事何ぞ出来ぬのだぞ?」
瞳孔が縦に細い独特の金眼を鋭くして、私を諭して来た。
小馬鹿にする事もきっちり忘れない。
「な、ならば剣技――」
異世界に居るのだから、剣術を学んでみたいと告げようとすると――。
「竜たる儂に人様の剣技何ぞが使える筈も無かろう? 何方にしても無理と言わざるを得んな」
瞳孔が縦に細い独特の金眼を鋭くして、私を諭して来た。
何方にしても全否定とは……しかし。
「駄目か――しかし私は強くならねばならない。せめて紅くらいには――」
魔術や剣術が駄目でも、体術ならばと思い、明確な言葉にはせずに食い下がる私。
「其れこそ阿呆の戯言ぞ、主人よ。最古の竜たる儂を引き合いに出してどうする」
瞳孔が縦に細い独特の金眼を閉じて、頭を抱える紅。
遂に呆れてしまった様だった。
「――紅の力を削ぐ魔導具が厄介なんだ。また使われでもしたら先の二の舞に成りかねん。私が強くなれば、対処のしようもあるとは思わないか? 私を強化する魔導具でも良いんだ!」
私が何故に強くなりたいか――そうしたいか。
その理由を、紅を真剣に見つめ打ち明ける。
「主人の言いたい事も解る。一理あるが、魔導具を用いた付け焼き刃では意味が無いであろう?」
瞳孔が縦に細い独特の金眼を優しくして、私を諭す紅。
明らかに阿呆の子と思っているな……。
「永続的に強くなる方法も無きにしも非ずではあるが――些か危険なのでな?」
そう思っていた矢先、表情を固くして代案を提示してくる紅。
危険――どれ程に危険かは表情を見れば自ずと解る……それでも私は――。
「危険は元より承知。私の身もそうだが、魔王を放って置けば、また新たな悲劇を生む。私に成し遂げられる可能性が少しでもあるなら――試してみたいのだ、紅」
食卓の机に両手をつき、頭を下げて乞う私。
紅と共に添い遂げるには、足手纏いの私も強くならねばならない――何としても!
「主人が其処まで言うのなら、儂は止めはせぬ。儂を娶って早々に未亡人にはしないで欲しいがのう……」
私の頬に優しく手を差し伸べて、独特の金眼を細める紅。
「――心得ている。紅は生涯、私の妻だ。朽ちる時は共に一緒だ」
差し伸べてくれた手を握り、想いを伝える私。
「ふむ。そんな風に言われては、妻として送り出さねば恥であるのう。儂と契りを交わした後に、試練の間に出向くとしようかの? 主人に余裕が有れば、帰りに息の掛かっておらぬ近隣の村にでも立ち寄って、食材等を仕入れて来ようかの」
首を傾げ和やかに微笑んでいた紅から、聴き捨てならない言葉が私の耳に届いた。
試練の間が何なのかよりも耳についた言葉……。
契り……ですと? それって――。
「紅……今、契りとか妙な事を口走ったか? 試練の間とやらに出向くのに? 私と身体を重ねるのが必要なのか?」
行為自体に不満は無く、寧ろ大歓迎だ。
しかし、何故その様な行為が必要なのか解らず、やや興奮気味に席を立ち、身を乗り出して尋ねる私。
「阿呆の子だな! ――愛の営みの方では無い! 契りとは盟約とか誓約の意味だ! 変な意味で取るで無いわ、全く。秘術によって主人に竜の力を授ける……と言うと、妻の身分では分不相応であるな? 分けておく、或いは預けておくと言っておこうかの?」
額を軽く叩かれ叱られた上、更に小馬鹿にもされた。
私の耳を掴んで引っ張り寄せると、正しい意味を耳元で説明してくる、ちょっと可愛いらしい紅だった。
「――そうか……盟約か。――そうか……誓約か。――そうだよな……私は阿呆だ……」
私の早とちりだったのか……そうか……。
力無く自分の席に腰を下ろし、項垂れて溜息を吐く私。
「なぁ、主人よ。そんな顔であからさまに落胆するで無い。――あ、主人が求めてくれるのであれば、儂はいつでも受け入れる……での? ――わ、儂は主人の妻、そう、妻なのだからな。そ、そう決めておる。……出逢い過ごした時間は関係無いのだ」
落胆する私の顔を下から覗き込み、ちょっとだけ頬を赤らめ、やはりちょっとだけ恥ずかしそうに言ってくれた紅。
「紅、済ま――有り難う!」
紅の手を素早く握って、上機嫌で礼を言う私。
「う、うむ。――正しい契りの儀式。主人の場合、条件は既に解決しておるでの? 至極簡単な話、儂が心より認めた者――身も心も差し出せる程にお慕い申しておる事が先ず一つ」
そっと私の手を離し、再び自分の席に深く腰掛けると、急に表情が厳しくなって深呼吸をする紅。
「あ、有り難う。わ、私にしても変わらぬ愛を誓うからな? ――それで、もう一つは?」
私の態度もいけなかったのか? 慌てて言葉を継ぎ足し投げ掛けた、その時――。
「これだの――主人」
そう言って、自身の豊満な左胸の、少し下辺りになる場所――。
自らの手刀で――突き刺した――。
――――――――――
気になる続きはCMの後!
チャンネルは、そのまま!(笑)
紅と向かい合って座り、昨日の一件について今後どうしていくかを真剣に議論し合いながら、朝食を兼ねた昼食を摂っていた。
食事については、勿論、私が調理して用意したのは言うまでもない。
食材も元いた世界に酷使していたので、それ程は苦労はしなかったのが救いだな。
「――紅、いきなり愚王――魔王に挑んだとしても、返り討ちに遭うと私は思う。少し身体を鍛え技術を身につけたいと思うのだが?」
グラスを置き、差し向かいの席に優雅に座る紅に伝える私。
「主人、大変に良い事とは思う。――問題は、どの様に鍛えて学ぶかと言うかだの」
嬉しそうに食していた紅が手を止めて、少し困り顔で返答する。
「手っ取り早く、魔法――」
異世界に居るのだから、魔術を学んでみたいと告げようとすると――。
「主人、阿呆の子は治らんのか? どれ程の修練が必要と思うておる? しかも生まれながらの相性と才能無くば、極める事何ぞ出来ぬのだぞ?」
瞳孔が縦に細い独特の金眼を鋭くして、私を諭して来た。
小馬鹿にする事もきっちり忘れない。
「な、ならば剣技――」
異世界に居るのだから、剣術を学んでみたいと告げようとすると――。
「竜たる儂に人様の剣技何ぞが使える筈も無かろう? 何方にしても無理と言わざるを得んな」
瞳孔が縦に細い独特の金眼を鋭くして、私を諭して来た。
何方にしても全否定とは……しかし。
「駄目か――しかし私は強くならねばならない。せめて紅くらいには――」
魔術や剣術が駄目でも、体術ならばと思い、明確な言葉にはせずに食い下がる私。
「其れこそ阿呆の戯言ぞ、主人よ。最古の竜たる儂を引き合いに出してどうする」
瞳孔が縦に細い独特の金眼を閉じて、頭を抱える紅。
遂に呆れてしまった様だった。
「――紅の力を削ぐ魔導具が厄介なんだ。また使われでもしたら先の二の舞に成りかねん。私が強くなれば、対処のしようもあるとは思わないか? 私を強化する魔導具でも良いんだ!」
私が何故に強くなりたいか――そうしたいか。
その理由を、紅を真剣に見つめ打ち明ける。
「主人の言いたい事も解る。一理あるが、魔導具を用いた付け焼き刃では意味が無いであろう?」
瞳孔が縦に細い独特の金眼を優しくして、私を諭す紅。
明らかに阿呆の子と思っているな……。
「永続的に強くなる方法も無きにしも非ずではあるが――些か危険なのでな?」
そう思っていた矢先、表情を固くして代案を提示してくる紅。
危険――どれ程に危険かは表情を見れば自ずと解る……それでも私は――。
「危険は元より承知。私の身もそうだが、魔王を放って置けば、また新たな悲劇を生む。私に成し遂げられる可能性が少しでもあるなら――試してみたいのだ、紅」
食卓の机に両手をつき、頭を下げて乞う私。
紅と共に添い遂げるには、足手纏いの私も強くならねばならない――何としても!
「主人が其処まで言うのなら、儂は止めはせぬ。儂を娶って早々に未亡人にはしないで欲しいがのう……」
私の頬に優しく手を差し伸べて、独特の金眼を細める紅。
「――心得ている。紅は生涯、私の妻だ。朽ちる時は共に一緒だ」
差し伸べてくれた手を握り、想いを伝える私。
「ふむ。そんな風に言われては、妻として送り出さねば恥であるのう。儂と契りを交わした後に、試練の間に出向くとしようかの? 主人に余裕が有れば、帰りに息の掛かっておらぬ近隣の村にでも立ち寄って、食材等を仕入れて来ようかの」
首を傾げ和やかに微笑んでいた紅から、聴き捨てならない言葉が私の耳に届いた。
試練の間が何なのかよりも耳についた言葉……。
契り……ですと? それって――。
「紅……今、契りとか妙な事を口走ったか? 試練の間とやらに出向くのに? 私と身体を重ねるのが必要なのか?」
行為自体に不満は無く、寧ろ大歓迎だ。
しかし、何故その様な行為が必要なのか解らず、やや興奮気味に席を立ち、身を乗り出して尋ねる私。
「阿呆の子だな! ――愛の営みの方では無い! 契りとは盟約とか誓約の意味だ! 変な意味で取るで無いわ、全く。秘術によって主人に竜の力を授ける……と言うと、妻の身分では分不相応であるな? 分けておく、或いは預けておくと言っておこうかの?」
額を軽く叩かれ叱られた上、更に小馬鹿にもされた。
私の耳を掴んで引っ張り寄せると、正しい意味を耳元で説明してくる、ちょっと可愛いらしい紅だった。
「――そうか……盟約か。――そうか……誓約か。――そうだよな……私は阿呆だ……」
私の早とちりだったのか……そうか……。
力無く自分の席に腰を下ろし、項垂れて溜息を吐く私。
「なぁ、主人よ。そんな顔であからさまに落胆するで無い。――あ、主人が求めてくれるのであれば、儂はいつでも受け入れる……での? ――わ、儂は主人の妻、そう、妻なのだからな。そ、そう決めておる。……出逢い過ごした時間は関係無いのだ」
落胆する私の顔を下から覗き込み、ちょっとだけ頬を赤らめ、やはりちょっとだけ恥ずかしそうに言ってくれた紅。
「紅、済ま――有り難う!」
紅の手を素早く握って、上機嫌で礼を言う私。
「う、うむ。――正しい契りの儀式。主人の場合、条件は既に解決しておるでの? 至極簡単な話、儂が心より認めた者――身も心も差し出せる程にお慕い申しておる事が先ず一つ」
そっと私の手を離し、再び自分の席に深く腰掛けると、急に表情が厳しくなって深呼吸をする紅。
「あ、有り難う。わ、私にしても変わらぬ愛を誓うからな? ――それで、もう一つは?」
私の態度もいけなかったのか? 慌てて言葉を継ぎ足し投げ掛けた、その時――。
「これだの――主人」
そう言って、自身の豊満な左胸の、少し下辺りになる場所――。
自らの手刀で――突き刺した――。
――――――――――
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チャンネルは、そのまま!(笑)
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