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異世界。
大切な存在②
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アルベルトは、ゆっくりとアレクシスに近づいていく。
宙に視線を向けたままのアレクシスに、優しい声でアルベルトは声をかけた。
「おい・・。アレクシス。凍らしていいか?
お前、お仕置きするぞ・・・。
心配かけた罰だ。
お前が何者でも、魔力が無くても・・・。
僕の幼いころからの大切な友人であり・・家族だ。
今まで何があっても、これからも・・。ずっとそれは変わらない。」
「お前を殺そうと思ったんだ・・。世界を憎んだ。
全てを、兄さんも父上も・・・。
関係なく巻き込まれた美月もだ!!!今まで沢山の裏切りを重ねてきたんだぞ・・。」
力なく、見上げた赤い瞳は涙で揺れる。
本当は尊敬している父と兄、何処かで羨んでいたアルベルトを見渡すと
胸が苦しくなる。
「・・・いいよ。僕も君と同じだ・・。
世界を憎んでいた。
誰も信じられぬ世界で、この力を憎み人と距離を置いて孤独を望んでいた。
だけど、お前の方が苦しんでいたんだな・・。
すまない・・。自分の痛みばかりに目を向けていた僕を許してくれ、アレクシス。」
青い瞳から、涙が溢れたアルベルトはそっとアレクシスを抱きしめる。
解けていく心が震えていた。
「パリーン・・・。」
中心が黒くなった緑色の魔法石の巨大な結晶が割れ落ちる。
剣の取ってに嵌められていた大きな結晶は無残にも砕け散った。
剣に埋め込まれていた大きな宝石が、同じように粉砕する、
パラパラとその場に砂のように砕けて飛び散っていた。
「・・・もう必要ない。私には、魔法など・・。罪を償うよ・・。アルベルト・・・。」
「そうか、取りあえずお前をこの場で凍らしていいか?
落ち着かないんだ、お前が凍っていないと。」
その言葉に、プッと噴出したアレクシスはアルベルトの腹にパンチを入れた。
「・・・もはや、趣味だな。俺を凍らせる行為が。」
「馬鹿野郎!!!・・・お前、心臓止まるとこだったぞ!!兄を撃つなよ。」
クレイドルが、アレクシスの頭をスパーンと叩いた。
「・・・避けるなよ、兄貴。日頃の恨みで一発はお見舞いしたかったな。」
「撃たれてたまるか!!この馬鹿弟がっ。」
珍しくむきになったクレイドルは本気で、アレクシスを何度も叩き出した。
私は、仲良しの幼馴染のじゃれ合いを微笑ましく見つめていた。
「魔力や血で優劣は決まりませんよ・・。自分を大切に想う人がいてくれれば、それだけで
いいのかもしれません。少なくとも、私の世界では魔力なんてないけど・・。
だけど、家族や友人や、人との出会いから・・。生きる希望をもらって生きています。」
その言葉に、驚いた表情でアレクシスは私を見上げた。
「アレクシスは、居てくれるだけで明るくなります。貴方だけが使える魔法のようですね。」
青い瞳を細めて笑うと、アレクシスは嬉しそうに赤い瞳を輝かせた。
「・・・美月!!ありがとう。大好きだよ!!」
立ち上がって、ガバッと抱きしめると私の頬に優しく唇を落とした。
私は、ポカンとした表情で瞳を彷徨わせた。
ハッと我に返ると、アルベルトとクレイドルは怒りの形相を浮かべていた。
「・・・あ、ああぁぁぁぁあぁ!!!今、どさくさにまみれて美月に何をした!?」
冷静さを失ったアルベルトは、帯剣した腰の剣の持ち手に手をかけた。
「お調子者だからといって、何をしても良い訳ではないんだぞ??」
クレイドルも、アレクシスを睨みながら今すぐにでも魔法を繰り出しそうな勢いだった。
エミリアンが、アレクシスの肩を叩いた。
「お前の気持ち・・。嬉しかった。私もよく分かるよ・・。
迷ってばかりだった、お前の頃は正しさなんて見失ってばかりいた。
誰も信じられず、両親からも疎まれて・・・。
そんな時に、あいつらと出会ったんだ。」
「エリカ・・ですか??異世界からの歌姫・・・。」
「ああ・・。彼女に会って、カイザルと話して・・。そうだな、あの時に
私の世界は変わった。人を信じようと思ったのだ・・・。
お前の事も信じていたよ、アレクシス。」
その言葉に、さっきまで涙が引いていた瞳は潤み両頬に涙の線が伝った。
「父上・・。ごめんなさい!!!私は・・。本当に申し訳ありません・・でしたっ!!」
優しくわが子を抱きしめたエミリアンは、アレクシスの黒髪を鳥の巣のように
ぐしゃぐしゃにかき回した。
「私の元に、再び帰ってきてくれて良かった・・。お帰り、アレクシス。」
その言葉に、アレクシスの涙腺は決壊して強く父の胸に抱き着いた。
その光景を、嬉しそうにカイザルは見守っていた。
アルベルトと、クレイドルも微笑みながらその姿に安堵していた。
宙に視線を向けたままのアレクシスに、優しい声でアルベルトは声をかけた。
「おい・・。アレクシス。凍らしていいか?
お前、お仕置きするぞ・・・。
心配かけた罰だ。
お前が何者でも、魔力が無くても・・・。
僕の幼いころからの大切な友人であり・・家族だ。
今まで何があっても、これからも・・。ずっとそれは変わらない。」
「お前を殺そうと思ったんだ・・。世界を憎んだ。
全てを、兄さんも父上も・・・。
関係なく巻き込まれた美月もだ!!!今まで沢山の裏切りを重ねてきたんだぞ・・。」
力なく、見上げた赤い瞳は涙で揺れる。
本当は尊敬している父と兄、何処かで羨んでいたアルベルトを見渡すと
胸が苦しくなる。
「・・・いいよ。僕も君と同じだ・・。
世界を憎んでいた。
誰も信じられぬ世界で、この力を憎み人と距離を置いて孤独を望んでいた。
だけど、お前の方が苦しんでいたんだな・・。
すまない・・。自分の痛みばかりに目を向けていた僕を許してくれ、アレクシス。」
青い瞳から、涙が溢れたアルベルトはそっとアレクシスを抱きしめる。
解けていく心が震えていた。
「パリーン・・・。」
中心が黒くなった緑色の魔法石の巨大な結晶が割れ落ちる。
剣の取ってに嵌められていた大きな結晶は無残にも砕け散った。
剣に埋め込まれていた大きな宝石が、同じように粉砕する、
パラパラとその場に砂のように砕けて飛び散っていた。
「・・・もう必要ない。私には、魔法など・・。罪を償うよ・・。アルベルト・・・。」
「そうか、取りあえずお前をこの場で凍らしていいか?
落ち着かないんだ、お前が凍っていないと。」
その言葉に、プッと噴出したアレクシスはアルベルトの腹にパンチを入れた。
「・・・もはや、趣味だな。俺を凍らせる行為が。」
「馬鹿野郎!!!・・・お前、心臓止まるとこだったぞ!!兄を撃つなよ。」
クレイドルが、アレクシスの頭をスパーンと叩いた。
「・・・避けるなよ、兄貴。日頃の恨みで一発はお見舞いしたかったな。」
「撃たれてたまるか!!この馬鹿弟がっ。」
珍しくむきになったクレイドルは本気で、アレクシスを何度も叩き出した。
私は、仲良しの幼馴染のじゃれ合いを微笑ましく見つめていた。
「魔力や血で優劣は決まりませんよ・・。自分を大切に想う人がいてくれれば、それだけで
いいのかもしれません。少なくとも、私の世界では魔力なんてないけど・・。
だけど、家族や友人や、人との出会いから・・。生きる希望をもらって生きています。」
その言葉に、驚いた表情でアレクシスは私を見上げた。
「アレクシスは、居てくれるだけで明るくなります。貴方だけが使える魔法のようですね。」
青い瞳を細めて笑うと、アレクシスは嬉しそうに赤い瞳を輝かせた。
「・・・美月!!ありがとう。大好きだよ!!」
立ち上がって、ガバッと抱きしめると私の頬に優しく唇を落とした。
私は、ポカンとした表情で瞳を彷徨わせた。
ハッと我に返ると、アルベルトとクレイドルは怒りの形相を浮かべていた。
「・・・あ、ああぁぁぁぁあぁ!!!今、どさくさにまみれて美月に何をした!?」
冷静さを失ったアルベルトは、帯剣した腰の剣の持ち手に手をかけた。
「お調子者だからといって、何をしても良い訳ではないんだぞ??」
クレイドルも、アレクシスを睨みながら今すぐにでも魔法を繰り出しそうな勢いだった。
エミリアンが、アレクシスの肩を叩いた。
「お前の気持ち・・。嬉しかった。私もよく分かるよ・・。
迷ってばかりだった、お前の頃は正しさなんて見失ってばかりいた。
誰も信じられず、両親からも疎まれて・・・。
そんな時に、あいつらと出会ったんだ。」
「エリカ・・ですか??異世界からの歌姫・・・。」
「ああ・・。彼女に会って、カイザルと話して・・。そうだな、あの時に
私の世界は変わった。人を信じようと思ったのだ・・・。
お前の事も信じていたよ、アレクシス。」
その言葉に、さっきまで涙が引いていた瞳は潤み両頬に涙の線が伝った。
「父上・・。ごめんなさい!!!私は・・。本当に申し訳ありません・・でしたっ!!」
優しくわが子を抱きしめたエミリアンは、アレクシスの黒髪を鳥の巣のように
ぐしゃぐしゃにかき回した。
「私の元に、再び帰ってきてくれて良かった・・。お帰り、アレクシス。」
その言葉に、アレクシスの涙腺は決壊して強く父の胸に抱き着いた。
その光景を、嬉しそうにカイザルは見守っていた。
アルベルトと、クレイドルも微笑みながらその姿に安堵していた。
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番外編①~2020.03.11 終了
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