平凡魔法で素敵な勇者パーティー生活

相楽 快

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三章 勇者パーティ結成

勇者パーティ結成

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ブラストが痴態を晒し、巨人率いるパーティーに加わったあと、異様な空気の中勇者のアピールタイムが始まった。

自分はこんなことができる、役に立てるとアピールする様は、少し哀れだった。

国の剣技大会で入賞した。魔術大学を出た。地方貴族で高等教育を受けた。豪商の家系で財力とコネがある。

勇者とは、そのようにしてなるものなのだろうか。

真の勇者とは、パーティに入れてくれと懇願するようなものなのだろうか。

逆ではないか。
志ある者に、勝手に周りがついていく。
勇者パーティとは、そういうものなのではないか。

現に、誰一人、魔王を殺したいと口に出すものは居ない。

司会のピリストを見る。
残念ながら、この試みはうまくいかないよ、と言ってやりたかった。


ブラストとの一件から、どの勇者候補もうちのパーティはごめんだと目を合わせてこない。
強そうで、人数の多いパーティに入ろうと必死だ。
まあ、そうだろう。
ろくに魔法が使えない僕と、ブラストを肉塊に変えた男がいるパーティに入りたいものなど居ないだろう。

「すいません、私のせいかもしれない」
僧侶のシュタインが申し訳なさそうに我々に謝る。
「いえいえ、僕も悪評をひろめられてしまったので」

「ええわい。さっきのやり取りで、ボルサリーノの戦術的恐ろしさがわからんもんに来られても癪じゃわい」
ドワーフのベックが言う。

おお!
会場がどよめいた。
私が前を見ると、勇者候補の女性が衣服を脱ぎ、己のセクシーさをアピールし始めた。
男冒険者達は、それを見ようと群がる。

周りの女性勇者候補たちも、衣服を脱ぎ捨てセクシーなポーズをとり始めた。

おお!
会場がさらにどよめく。

やれやれ、私はゲンナリした。
まともな勇者候補はどれほど居るのだろうか。

一人の子供が、こちらのテーブルに向かってきた。
「あの、パーティに加えてもらえませんか?」
全身をボロ布で包んだ、油臭い子供が声をかけてきた。

ベックが、聞く。
「お主は、なぜ勇者になろうと思うのじゃ」
子供は間髪入れずに言う。
「魔王を討伐し、人類を守るためです」

「この方にしましょう」
僕とシュタインの声が被る。
そうじゃな、とベックが頷く。

「お名前を教えてくれますか?」

「私はポ。勇者ポです。」
よろしく、ポ。
四人で固く握手をした。
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