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遠くで賑やかな宴の音が鳴り響く。
アレクシスが静かに草を踏む音を立てて、こちらへと歩いてくる。
ガイがエリスティアを抱きしめていた腕をパッと放した。
ここは明かりの届かぬ物影だ。いつから見ていたのだろう。
エリスティアはアレクシスの表情を探るように盗み見る。一見冷静そうなのに、その眼孔は冷たく燃えているようだった。
察するにアレクシスはしっかりと目撃してしまったようだった。
「アレクシス……」
エリスティアは、なんとか言い訳をしようと声をかけるが続きの言葉が浮かばない。
元婚約者とキスをして、拒むでもなく好きなように撫で回されていたのだ。そんなところを見られて、何と言えばいいのかエリスティアには分からなかった。
「いいからお前は黙っていろ」
アレクシスがエリスティアと目も会わせずに告げる。
ちらとガイを見ると、ずっと下を向いたまま蒼白になっていた。
アレクシスはガイの眼前に立って言った。
「貴様、なぜ許可もなく俺の前で起立したままでいる?」
これまで聞いたこともないほど冷酷なその態度にエリスティアは凍りついた。
笑みとも取れる表情を湛えてはいるが、アレクシスから出る冷たい怒りがそれを否定していた。
「し、失礼しまし……」
急いで膝をつく姿勢をとろうとするガイの頭を、足で地面に抑え付けた。
ガイの顔が地面に張り付き苦悶の声が出る。
エリスティアは悲鳴を上げそうになる口を手で押さえた。
「俺のものと知って手を出したのか」
感情を含まない冷たい声でアレクシスは問うた。
「申し訳ありませ……」
礼儀だけでも謝罪の言葉を口に出そうとするガイに、アレクシスは更に頭へ力を加えた。
「俺のものと知っていながら手を出したのか」
エリスティアはガイへの暴力を止めなければと思いながら、アレクシスが怖くて動けずにいた。
「……エリスティアは、エリスティアは俺と結婚するはずだった! エリスティアは俺のものだ!」
突如キレたようにガイが叫び、ねじ伏せられた状態からアレクシスの方を睨みつける。
アレクシスはガイの頭に置いていた足を上げたかと思うと、その顔を蹴り飛ばした。
「ガイ!」
咄嗟に怖くて動かぬ足が前へ出ていた。エリスティアはガイへ駆け寄り、手を差し伸べた。
「大丈夫? ガイ、本当にごめんなさい、こんな……」
ガイは酷く痛そうな様子で蹲っている。
見ると 顔には押し付けられていた際の擦り傷が出来、蹴られた頬が早くも腫れてきていた。
「衛兵、さっさとこの男を摘み出せ!」
アレクシスが大きな声で叫ぶ。
「エリスティア、愛してるよ……」
寄り添うエリスティアを熱を帯び潤んだ瞳で見つめながらガイが言った。
そんなガイにエリスティアは先ほどのように『愛してる』とは返せなかった。ガイが心から自分を愛し、慈しんでくれていたことが分かったからだ。ただ見つめることしか出来なかった。
だがそれを横から見ていたアレクシスの目には愛し合う男女のようにしか見えなかった。
アレクシスが引き裂いた愛し合う二人――
アレクシスはそんなエリスティアの腕を強引に引っ張り起こしガイから引き離した。
「二度と俺のものに手を出すな!」
アレクシスはガイへ言い放ち、エリスティアを引きずるようにしてその場から離れた。
駆けつけた衛兵にガイが取り押さえられるのを、エリスティアは振り返りガイが見えなくなるまでみていた。
アレクシスが握る腕には力が入りすぎていて痛かった。
エリスティアはグングン進むアレクシスについていこうと小走りになっていたが、文句も言わずに従った。
アレクシスは自身の寝室であった、現在は夫婦の寝室となった部屋の扉を力任せに音を立てて開くと、乱暴にエリスティアをベッドへと突き飛ばした。
「きゃあ」
突然の衝撃に悲鳴をあげたが、スプリングが効いているので痛くはなかった。
「お前は俺のものだ」
言い聞かせるようにアレクシスが言うと、穿いているズボンを急かされるように脱いだ。
「アレクシス何を……」
「お前は俺のものだ。今からその体に教え込んでやる」
アレクシスの目がギラギラと光る。
アリスティアはベッドの反対側へ這うように逃げたが、アレクシスにドレスを掴まれる。
「お願いやめて、アレクシス」
泣きそうになりながら訴える。だが今のアレクシスには届きそうになかった。
「あんな男すぐに忘れさせてやる」
アレクシスは決然とした声で言うとエリスティアのスカートを捲り上げた。
昨日が初めての経験であったエリスティアは、そうすれば致すことが出来ないと思い、体を返されないように這いつくばった姿勢を崩さず手足に力を入れた。
だがそんな体位を逆手にとったアレクシスにお尻まで丸出しにされてしまった。
「まさか、そんな……あぁっ!」
後ろから一気にアレクシスの肉棒が突き立てられる。
まだ濡れてないエリスティアの中へ力任せに押し入ってくるアレクシス。
痛がるエリスティアの言葉に耳も貸さず、アレクシスは腰を振り続けた。
暫くしてアレクシスは欲望をエリスティアの中に吐き出すと、挿入したまま今度はエリスティアの一番敏感な場所に手を伸ばしてきた。
無理やりされたせいで痛かったが、花芯を刺激されてエリスティアは快感に喘いだ。
硬さを取り戻したアレクシスは、その後も夜通しエリスティアを抱き続けた。
エリスティアの頭の中からは結婚するはずだったガイの事など、すっかり忘れ去られていた。
アレクシスが静かに草を踏む音を立てて、こちらへと歩いてくる。
ガイがエリスティアを抱きしめていた腕をパッと放した。
ここは明かりの届かぬ物影だ。いつから見ていたのだろう。
エリスティアはアレクシスの表情を探るように盗み見る。一見冷静そうなのに、その眼孔は冷たく燃えているようだった。
察するにアレクシスはしっかりと目撃してしまったようだった。
「アレクシス……」
エリスティアは、なんとか言い訳をしようと声をかけるが続きの言葉が浮かばない。
元婚約者とキスをして、拒むでもなく好きなように撫で回されていたのだ。そんなところを見られて、何と言えばいいのかエリスティアには分からなかった。
「いいからお前は黙っていろ」
アレクシスがエリスティアと目も会わせずに告げる。
ちらとガイを見ると、ずっと下を向いたまま蒼白になっていた。
アレクシスはガイの眼前に立って言った。
「貴様、なぜ許可もなく俺の前で起立したままでいる?」
これまで聞いたこともないほど冷酷なその態度にエリスティアは凍りついた。
笑みとも取れる表情を湛えてはいるが、アレクシスから出る冷たい怒りがそれを否定していた。
「し、失礼しまし……」
急いで膝をつく姿勢をとろうとするガイの頭を、足で地面に抑え付けた。
ガイの顔が地面に張り付き苦悶の声が出る。
エリスティアは悲鳴を上げそうになる口を手で押さえた。
「俺のものと知って手を出したのか」
感情を含まない冷たい声でアレクシスは問うた。
「申し訳ありませ……」
礼儀だけでも謝罪の言葉を口に出そうとするガイに、アレクシスは更に頭へ力を加えた。
「俺のものと知っていながら手を出したのか」
エリスティアはガイへの暴力を止めなければと思いながら、アレクシスが怖くて動けずにいた。
「……エリスティアは、エリスティアは俺と結婚するはずだった! エリスティアは俺のものだ!」
突如キレたようにガイが叫び、ねじ伏せられた状態からアレクシスの方を睨みつける。
アレクシスはガイの頭に置いていた足を上げたかと思うと、その顔を蹴り飛ばした。
「ガイ!」
咄嗟に怖くて動かぬ足が前へ出ていた。エリスティアはガイへ駆け寄り、手を差し伸べた。
「大丈夫? ガイ、本当にごめんなさい、こんな……」
ガイは酷く痛そうな様子で蹲っている。
見ると 顔には押し付けられていた際の擦り傷が出来、蹴られた頬が早くも腫れてきていた。
「衛兵、さっさとこの男を摘み出せ!」
アレクシスが大きな声で叫ぶ。
「エリスティア、愛してるよ……」
寄り添うエリスティアを熱を帯び潤んだ瞳で見つめながらガイが言った。
そんなガイにエリスティアは先ほどのように『愛してる』とは返せなかった。ガイが心から自分を愛し、慈しんでくれていたことが分かったからだ。ただ見つめることしか出来なかった。
だがそれを横から見ていたアレクシスの目には愛し合う男女のようにしか見えなかった。
アレクシスが引き裂いた愛し合う二人――
アレクシスはそんなエリスティアの腕を強引に引っ張り起こしガイから引き離した。
「二度と俺のものに手を出すな!」
アレクシスはガイへ言い放ち、エリスティアを引きずるようにしてその場から離れた。
駆けつけた衛兵にガイが取り押さえられるのを、エリスティアは振り返りガイが見えなくなるまでみていた。
アレクシスが握る腕には力が入りすぎていて痛かった。
エリスティアはグングン進むアレクシスについていこうと小走りになっていたが、文句も言わずに従った。
アレクシスは自身の寝室であった、現在は夫婦の寝室となった部屋の扉を力任せに音を立てて開くと、乱暴にエリスティアをベッドへと突き飛ばした。
「きゃあ」
突然の衝撃に悲鳴をあげたが、スプリングが効いているので痛くはなかった。
「お前は俺のものだ」
言い聞かせるようにアレクシスが言うと、穿いているズボンを急かされるように脱いだ。
「アレクシス何を……」
「お前は俺のものだ。今からその体に教え込んでやる」
アレクシスの目がギラギラと光る。
アリスティアはベッドの反対側へ這うように逃げたが、アレクシスにドレスを掴まれる。
「お願いやめて、アレクシス」
泣きそうになりながら訴える。だが今のアレクシスには届きそうになかった。
「あんな男すぐに忘れさせてやる」
アレクシスは決然とした声で言うとエリスティアのスカートを捲り上げた。
昨日が初めての経験であったエリスティアは、そうすれば致すことが出来ないと思い、体を返されないように這いつくばった姿勢を崩さず手足に力を入れた。
だがそんな体位を逆手にとったアレクシスにお尻まで丸出しにされてしまった。
「まさか、そんな……あぁっ!」
後ろから一気にアレクシスの肉棒が突き立てられる。
まだ濡れてないエリスティアの中へ力任せに押し入ってくるアレクシス。
痛がるエリスティアの言葉に耳も貸さず、アレクシスは腰を振り続けた。
暫くしてアレクシスは欲望をエリスティアの中に吐き出すと、挿入したまま今度はエリスティアの一番敏感な場所に手を伸ばしてきた。
無理やりされたせいで痛かったが、花芯を刺激されてエリスティアは快感に喘いだ。
硬さを取り戻したアレクシスは、その後も夜通しエリスティアを抱き続けた。
エリスティアの頭の中からは結婚するはずだったガイの事など、すっかり忘れ去られていた。
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