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13. お茶会
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あのパーティーから3日、私はアイセア様のお茶会に来ている。
「レシア様、一緒にアーシャ様を追い出しましょう!」
ナームル侯爵家のリンシャ様が私にそんな事を口にした。
ちょうど、アーシャ様の愚痴大会になっていたところだった。
「アーシャ様の行動は目に余りますものね。わたくしも協力いたしますわ」
「当然、私も協力するわよ」
何故だか分からないけれど、私がお願いするまでもなくアーシャ様を追い出すために協力することになっていた。
それから毎日のようにお茶会に参加して協力者を募った。
アーシャ様に嫌がらせをされた経験のある人は思ってた以上に多かったみたいで、協力者はすぐに増えていった。
☆ ☆ ☆
「やっと終わったわ……」
お茶会の予定が詰まった2週間最終日がようやく終わり、帰宅早々にベッドにダイブした。
慣れない事をしたせいで、そろそろ疲労困憊でどうにかなりそう……。
「お疲れなのは分かりますけど、せめてドレスを脱いでからにしてください」
「はぁい……」
サラさんに言われて、渋々着替えることにした。
「それと、お手紙が今日もたくさん届いておりますよ」
「……」
「休むにはまだ早いですよ」
「分かってるわ……」
力のない言葉で言葉を返した私は着替えてから届いた手紙を読み始めた。
手紙のほとんどは、アーシャ様の不正やら犯罪行為やらの情報だから、サラさんに手伝ってもらって整理していく。
寄せられた情報はこんなものが多かった。
「暴力を受けて大怪我をしたことがある」
「脅されてお金を取られた」
「ドレスを破られた」
「花壇で麻薬を育てているかもしれない」
「エルワード様に媚薬を飲ませようとしているらしい」
「レシア様にまた何かしようとしているらしい」
……などなど、似たような情報がいくつもあった。
一番多かったのは私に危害を加えようとしているという情報だった。
そしてこれらとは別にもう一つ、エルワード様から私に会いに行きたいという問い合わせのものもあった。
なんでも、私に謝罪したいらしい。
謝るにしては遅い気がするけど、次期公爵様は忙しい筈だから特に気にしない。
「今度こそ休むわ」
「もうすぐ夕食のお時間ですよ?」
「少しだけ……」
私はそう言ってベッドにダイブ……出来なかった。
「旦那様に怒られますよ?」
「わ、分かったわよ」
そうして、私は疲れが取れないままダイニングに向かった。
「レシア、少しは休んでいいんだぞ?」
「そうよ。無理して体を壊したら元も子もないのよ」
「明日は予定入れてないからゆっくり休むよ」
「なら、明日は久しぶりに”あれ”やってみる?」
「いいよ、恥ずかしいから……」
その後、侍女さん達を集めているお母様を見て、予定を入れなかった事を後悔する私だった。
「レシア様、一緒にアーシャ様を追い出しましょう!」
ナームル侯爵家のリンシャ様が私にそんな事を口にした。
ちょうど、アーシャ様の愚痴大会になっていたところだった。
「アーシャ様の行動は目に余りますものね。わたくしも協力いたしますわ」
「当然、私も協力するわよ」
何故だか分からないけれど、私がお願いするまでもなくアーシャ様を追い出すために協力することになっていた。
それから毎日のようにお茶会に参加して協力者を募った。
アーシャ様に嫌がらせをされた経験のある人は思ってた以上に多かったみたいで、協力者はすぐに増えていった。
☆ ☆ ☆
「やっと終わったわ……」
お茶会の予定が詰まった2週間最終日がようやく終わり、帰宅早々にベッドにダイブした。
慣れない事をしたせいで、そろそろ疲労困憊でどうにかなりそう……。
「お疲れなのは分かりますけど、せめてドレスを脱いでからにしてください」
「はぁい……」
サラさんに言われて、渋々着替えることにした。
「それと、お手紙が今日もたくさん届いておりますよ」
「……」
「休むにはまだ早いですよ」
「分かってるわ……」
力のない言葉で言葉を返した私は着替えてから届いた手紙を読み始めた。
手紙のほとんどは、アーシャ様の不正やら犯罪行為やらの情報だから、サラさんに手伝ってもらって整理していく。
寄せられた情報はこんなものが多かった。
「暴力を受けて大怪我をしたことがある」
「脅されてお金を取られた」
「ドレスを破られた」
「花壇で麻薬を育てているかもしれない」
「エルワード様に媚薬を飲ませようとしているらしい」
「レシア様にまた何かしようとしているらしい」
……などなど、似たような情報がいくつもあった。
一番多かったのは私に危害を加えようとしているという情報だった。
そしてこれらとは別にもう一つ、エルワード様から私に会いに行きたいという問い合わせのものもあった。
なんでも、私に謝罪したいらしい。
謝るにしては遅い気がするけど、次期公爵様は忙しい筈だから特に気にしない。
「今度こそ休むわ」
「もうすぐ夕食のお時間ですよ?」
「少しだけ……」
私はそう言ってベッドにダイブ……出来なかった。
「旦那様に怒られますよ?」
「わ、分かったわよ」
そうして、私は疲れが取れないままダイニングに向かった。
「レシア、少しは休んでいいんだぞ?」
「そうよ。無理して体を壊したら元も子もないのよ」
「明日は予定入れてないからゆっくり休むよ」
「なら、明日は久しぶりに”あれ”やってみる?」
「いいよ、恥ずかしいから……」
その後、侍女さん達を集めているお母様を見て、予定を入れなかった事を後悔する私だった。
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