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88. ティアナside ご帰宅、もとい……
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「侍女は何をしている⁉︎ 早く持ってこい!」
そんな声がどこからか聞こえてくる中、慰安旅行の話をする私達。
ちなみに、慰安旅行の話になったのは旦那様が「みんなが行きたいところに全員で行く」とおっしゃったからです。
「ノートサランドとかはどうかしら?」
「極寒で有名な場所よね? 寒さに耐えられるか心配だわ」
「魔法があるから大丈夫よ!」
「ノートサランドなら、山沿いはやめた方がいいですよ。雪が多すぎてロクに進めないので」
「そうなんですね。それなら、ノートサランドの南側が良さそうね!」
そんな感じで執事さんや料理人さん、庭師さんまで含めた使用人みんなで候補を上げ、旦那様がそれをメモしています。
ちなみに、この地名は領地ごとに付けられているので範囲が広かったりすることがしばしばあります。地理に詳しくない私達が領地名までしか知らないせいで、領地の中の細かい都市名までは分からないのです。
そこは詳しい執事長や旦那様がなんとかしてくれるはずですが、その2人は何か話し込んでいて私達の話には口を出してきません。
自由に決めさせて頂けるのは嬉しいですけど、助言もして欲しかったです……。
そんなことを思っていると、ようやく旦那様が私達に向かって口を開きました。
「すまない、王子に呼ばれたから少し席を外す。隣の部屋から聞き耳を立てても構わないが気付かれないように」
「「畏まりました」」
そう言って話を中断して屑王子がいる部屋の隣の部屋に移動する私達。
ちなみに、この部屋は怪しい人の監視のために作られた部屋で、悟られないように異なる廊下に繋がっています。
部屋に移動した私達は早速壁に耳をあてて盗み聞……不審人物の監視を始めました。
先客の黒龍夫婦と一緒に。
「どうかされましたか?」
「何故侍女を寄越さない⁉︎」
「貴方が当家の侍女全員に出ないよう命令されたためでございます」
「はあ⁉︎ そういう時は代わりの侍女を雇ってでもするべきだろう?」
なんだか頭のおか……頭の弱……うーん、悪く言わない方法が分かりませんね。
頭のおかしい事を言い始めた馬鹿王子。
旦那様の溜息が聞こえそうです。
「暗殺を防ぐためにも徹底した身辺調査をしてから雇っているのでそれは不可能です。ご不満でしたら、当家では対応できませんので他にご移動ください。出口はこちらです」
「客の対応も出来ないとはとんでもない家だな! アトランタ家は客の対応も出来ない酷い家だって評判を流すから覚悟しとけ!」
「はいはい、そうですか。邪魔だから早く出てけ」
……うん? ついに旦那様が丁寧な口調をやめて本音を吐き出しました。
今の声、私の背筋が冷たくなるほど怖かったです……。
「この僕にそんな口きいていいと思ってるのか⁉︎ わかった、出てってやるよ! その代わり覚悟しておけよ!
全員荷物をまとめろ!」
それからしばらく物音がし、それが止むとこんな声が聞こえてきました。
「こんなところ二度と来ないからな!」
「是非そうしてください」
「クソッ! 馬鹿にしやがって!」
直後、ドアを勢い良く閉める音が聞こえました。
どうやら王子とは思えないアノヒトはお帰りに、もとい追い出されたようです。
そんな声がどこからか聞こえてくる中、慰安旅行の話をする私達。
ちなみに、慰安旅行の話になったのは旦那様が「みんなが行きたいところに全員で行く」とおっしゃったからです。
「ノートサランドとかはどうかしら?」
「極寒で有名な場所よね? 寒さに耐えられるか心配だわ」
「魔法があるから大丈夫よ!」
「ノートサランドなら、山沿いはやめた方がいいですよ。雪が多すぎてロクに進めないので」
「そうなんですね。それなら、ノートサランドの南側が良さそうね!」
そんな感じで執事さんや料理人さん、庭師さんまで含めた使用人みんなで候補を上げ、旦那様がそれをメモしています。
ちなみに、この地名は領地ごとに付けられているので範囲が広かったりすることがしばしばあります。地理に詳しくない私達が領地名までしか知らないせいで、領地の中の細かい都市名までは分からないのです。
そこは詳しい執事長や旦那様がなんとかしてくれるはずですが、その2人は何か話し込んでいて私達の話には口を出してきません。
自由に決めさせて頂けるのは嬉しいですけど、助言もして欲しかったです……。
そんなことを思っていると、ようやく旦那様が私達に向かって口を開きました。
「すまない、王子に呼ばれたから少し席を外す。隣の部屋から聞き耳を立てても構わないが気付かれないように」
「「畏まりました」」
そう言って話を中断して屑王子がいる部屋の隣の部屋に移動する私達。
ちなみに、この部屋は怪しい人の監視のために作られた部屋で、悟られないように異なる廊下に繋がっています。
部屋に移動した私達は早速壁に耳をあてて盗み聞……不審人物の監視を始めました。
先客の黒龍夫婦と一緒に。
「どうかされましたか?」
「何故侍女を寄越さない⁉︎」
「貴方が当家の侍女全員に出ないよう命令されたためでございます」
「はあ⁉︎ そういう時は代わりの侍女を雇ってでもするべきだろう?」
なんだか頭のおか……頭の弱……うーん、悪く言わない方法が分かりませんね。
頭のおかしい事を言い始めた馬鹿王子。
旦那様の溜息が聞こえそうです。
「暗殺を防ぐためにも徹底した身辺調査をしてから雇っているのでそれは不可能です。ご不満でしたら、当家では対応できませんので他にご移動ください。出口はこちらです」
「客の対応も出来ないとはとんでもない家だな! アトランタ家は客の対応も出来ない酷い家だって評判を流すから覚悟しとけ!」
「はいはい、そうですか。邪魔だから早く出てけ」
……うん? ついに旦那様が丁寧な口調をやめて本音を吐き出しました。
今の声、私の背筋が冷たくなるほど怖かったです……。
「この僕にそんな口きいていいと思ってるのか⁉︎ わかった、出てってやるよ! その代わり覚悟しておけよ!
全員荷物をまとめろ!」
それからしばらく物音がし、それが止むとこんな声が聞こえてきました。
「こんなところ二度と来ないからな!」
「是非そうしてください」
「クソッ! 馬鹿にしやがって!」
直後、ドアを勢い良く閉める音が聞こえました。
どうやら王子とは思えないアノヒトはお帰りに、もとい追い出されたようです。
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