婚約破棄され家を出た傷心令嬢は辺境伯に拾われ溺愛されるそうです 〜今更謝っても、もう遅いですよ?〜

八代奏多

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100. 判決

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 2回目の裁判の日から5日経った日の夜、私はお父様から衝撃的な知らせを聞いていた。


「殿下の症状が治った……? それって本当なのですか?」

「ああ、この目で見たから間違いない。そのせいで王子を閉じ込めておけなくなった。裁判の判決も軽いものになるかもしれない」

「そうですか……。王子に襲われないようにいつも以上に気をつけますわね」

「すまないな」


 この会話の後、お父様はお母様と部屋に籠ってしまった。なんでも、王子に使われた薬を詳しく調べるためらしい。
 私は薬の解析が苦手だから手伝えないのが残念だわ……。



 それから2日、判決が出たとの知らせが届いた。
 罪状は国家転覆未遂罪と侮辱罪で、同時にお父様が訴えていたことも判決が出ていた。

 レイラは女性では珍しく鉱山送りが決まって、私達に賠償金が払われることも決まった。
 でも、貴族ではなくなった彼女には賠償金を払うことが出来ないから鉱山の給料が充てがわれるらしい。

 本来なら、更生が認められ鉱山を出た時に給料の一部がもらえるのだけど、賠償金を差し引いた額しか貰えないことになるみたい。

 ちなみに、王子の症状が早く消えたのは、薬の耐性を付けていたのが原因だったらしい。


 この事件に関わっている私は、王妃殿下に呼ばれていて、今はその準備をしている。


「フィーナ、本当に行くの?」


 武器庫で護身用の魔導具を探していると、お母様がそう声をかけてきた。


「流石に王妃殿下の呼び出しを断るわけにはいきませんもの」

「分かったわ。いつもよりも護衛を増やしておくわね」

「ありがとうございます」


 私はそう口にして、魔導具を片手に部屋に戻った。


 それから数分で準備を終え玄関に向かう私。いつもは10分はかかるのだけど、今日は午前中に庭に出るために着替えてあったから早く終えることが出来た。
 ちなみに、今回はレイラと仲が良い人に襲われる危険があるから、護身用の魔導具や剣を持っている。


「お嬢様、出発の準備が出来ました」


 侍女さんが部屋の扉越しにそう言ってきたから、私は剣を片手に部屋を出て玄関に向かった。


 それから数十分、無事に王宮に到着した私は王妃様から直接出迎えられていた。


「あんなことがあったばかりなのに呼んでしまってごめんなさい」


 開口一番に謝罪を口にして頭を下げる王妃様。


「気にしていませんから、頭を上げてください。それに、あんなことになったのはレイラとクラウス殿下のせいなのですから」

「そう言ってもらえると助かるわ。ありがとう。
 今日は私の部屋でお話しようと思っているのだけど、大丈夫かしら?」

「大丈夫ですわ」


 王妃様の問いかけにそう答える私。
 そうして私達は王妃様の私室に移動することになった。
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