低学歴 高脂肪

暗黙 了

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若さと顔

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今日は、たまに来る弥生の社長が、女の子連れてくると連絡がはいった。隣町や、この町で、建設会社や、ビルを経営していて、船を持っていて、千葉の港に泊めてあるらしく、釣り仲間なる金持ち集団とたまに来る。とにかく若い子が好きで、新しい彼女ができたら、必ず連れてくる。また、若いどっかの店のナンバーワンの子をつれてくるんだろうな。当たり❗️
社長がニコニコしながら、女の子と入ってきた。チビデブの社長より、背が高い女の子だった。二人は並んですわった。賢いれいちゃんが、おしぼりをだしながら、「社長すごい美人つれてきましたね。あーれいは、失恋、かなわないもん」と社長を立てて言っていた。社長は上機嫌。連れてきた子も社長にべったり。高い酒を入れてくれて、俺もラッキー。「マスター飲もう」社長がてまねきした。一杯だけ、乾杯した。「マスター早くこんな若くて美人みつけろよ」と言った。「なかなかいないですよ。社長みたく立派な男じゃないと、女はついてこないし」おれは、笑いながら答えて高い酒を一杯飲み干して、カウンターにもどった。社長がトイレに立ったとき、そのこは、バックから、長い爪で名刺をだした。店の名前、自分名前美優が、印刷された派手な名刺。「マスターかっこいいから美優一人できてもいい?名刺にある携帯に電話して。マスターLINEは?」「俺LINEしてないんですよ。社長におこられますから、ご一緒にいらしてください。」俺はニコッと笑って答えた。その子は「はい」といったが、不機嫌そうだった。残念だったね。俺若いとか美人とか、そういうのに、興味ないし、のこのこ、そいつの店に行くきもない。良く若い彼女や、彼氏がいると、自分も若返るとか、まだまだ俺も若いんだみたいな自慢。俺にはよくわからない。たしかに若さは可愛いし、美人は美人だし、しかしだよ、誕生日なんてのは、親がこの世に産み落とした日なんだぜ。名前だって、親が考えてつけてくれたわけだ。つまり、自分じゃ選べないもんなんだよな。昭和、平成、どっちでもよくないか?若くて美人だから、金持ちが寄ってくる。あと五年したらまた、若くて美人がウヨウヨでてくる。それの繰り返し。俺は子供ねこは、悪戯で柔らかくて可愛い。しかし年老いたお母さん猫は、ゆっくり餌を食べ、俺を優しく見つめてくれる。人間もそうじゃないのかな?その年齢に合った生き方、優しさ、「もう私おばさんだから」とよく女の客は言うが「そんなことないですよ」とおれは、毎回ロボットのように言う。だからなんなんだよ?若いですといってください、まだいけますアピールか。そんな奴は、おばさんて呼んだら怒り狂うタイプなんだよな。年なんて、飯食って、くそして、寝て起きたらだんだんとってくもんじゃないのかな。おやじでも、
おばさんでも、じーさんでも、ばーさんでも、年相応でいいんじゃないかな?無理して若作りなんて疲れるだけだし、自分の人生つまらなくしてる。長い爪のおにぎりより、長い間料理をしてきたしわくちゃの手で作るおにぎりはうまいと思うし、しわくちゃの手に、人生を感じて、オレは好きだな。こんな俺だから女っ気なんてないんだろうが、家に帰れば4匹の美人さんに囲まれてハーレム状態だからいいのかもしれない。わかめラーメン食っていて、コップに水入れて飲もうとしたら、らいちゃんが水舐めてるし、朝起きたらベッドの周りにみんなして寝てるし。トイレは閉めるとニャーニャー、ガリガリうるさいから開けてしているが、トイレまでお母さん猫やこどもが、入ってきている。俺も社長以上にモテてるんだよな。なんたって俺たちは、無償の愛だから。
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