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孤独の人数
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若い時のいろんな思い出は、懐かしくて、たのしくて、切ない。ソファーに寝そべって思い出にひたっていたら、猫家族が周りにだまってすわっている。目をしばしばさせて、あくびして。もう寝ようと待ちかまえている。3時すぎてる。やばいな、俺はめんどくさいから、顔と歯磨きだけしてベッドに入った。猫家族もベッドに乗ってきた。せまい。俺がデカすぎるせいか、それとも猫家族がおおいせいか。よく、一人はさびしくない?と聞かれるけど、じゃあ何人なら寂しくないんだろう。俺はこどもの頃の、夏休みが寂しかったきがする。カーチャンは働いていて、夕方までかえってこないし。兄貴は仕事、弟は団地の友だちと遊んだり、学校のプールにいったり。俺は友だちとあそぶと、買い食いや、ゲームセンターで、金がかかるから、いつも行かなかった。学校のプールも、めんどくさくていかなかったし。いえで、漫画よんだり、テレビみたり、晩飯つくったりしていた。誰とも話さない時間が増えた。夏休み志望校に向けて模擬試験があったが、俺は、進学しないから。欠席。狭い団地の中で、いつもだらだらしているのが、俺の夏休みだった。近くの新しくできた建て売りのやつらは、朝早く荷物を持って旅行に出かける。俺は窓から見ていた。とーちやん、かーちゃん、楽しそうにはしゃぐ子供達。羨ましとは思わないが、2学期体育祭の、体操着のほうが俺は気になった。もう、一年からきていて、だいぶ短くなっている、かーちゃんに体操着上下買ってくれとは、いいずらいし、兄貴も、金をいれてくれているから、余計に言えなかった。家族が揃うと賑やかでそれなりにたのしいが、一人でいると、暇で色々考えてしまうし。最初から一人だと、寂しさなんて感じないんだろうな。そんなことを考えていたら俺は寝ていた。
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