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音弧野高に入学して心底良かった
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大量の選手が負傷離脱してからは求心力を失ってしまった今年の音弧野王者決定戦だったが、星野が大方の予想を裏切る大活躍を見せていた。
跳び箱で一位となり、勝ち点5を獲得。バレー部キャプテン・河合、バスケ部エース・スミス十四郎といった跳躍力に長けている二人を抑えたのだから大番狂わせと言っていい。星野は更に、OWEのリングでも見せた跳躍力と俊敏性を活かし、ビーチフラッグでも三位。勝ち点を積み上げる。
星野の快進撃はそれだけにとどまらず、続くレスリングでも健闘を続けていた。このためにOWEに入門したのだ。一大決心の花が開いたと言って良い。
トーナメント制で行われるレスリングだが、先ずは一回戦で当たるはずだった二〇五センチの長身を誇るバスケ部のスミス十四郎が、跳び箱で着地した際、足首を少しひねってしまったらしい。ということで、例によって大事を取って棄権ということになった。
運をも味方につけた星野は、勢いにも乗って準決勝まで進んだ。その相手はアメフト部の、これまた巨漢の春日。しかし百七十一センチという小柄な星野は、この春日をも破ってしまう。油断もあったのだろうが、春日は星野のアジリティについていけず、果敢に攻めた星野が判定で春日を下した。春日にしてみれば、その巨漢が却って仇となったか。
星野が勝った瞬間、会場のボルテージは一気に最高潮に達した。しかも、決勝で待っているのは目下優勝争いの最右翼となったバレー部・河合だ。どちらか勝った方が一気に優勝へ近づくことになる。
この情報がSNSで瞬く間に拡散され、それを知った小体育館の観客はレスリングが行われている大体育館へと向かったのである。
星野の快進撃の原動力は、ただ一人、怪我をも恐れぬ全力プレーをしていたからだ。怪我を恐れない、ということは高いところからの落下の危険性がある跳び箱、格闘技であるレスリングで上位に入っていることからも推測できる。
そしてこの全力プレーは、本業に支障をきたさないように常に力をセーブしている他クラブの選手に対しての強力なアドバンテージとなっていたのだ。
しかし、そんな熱戦を向こうに回し、まだ千人ほどの人間を小体育館に留めるあたり、さすがは橘華蓮である。しかし、半減するとさすがに閑散とした印象は否めない。それが幸いしてか、大きな混乱もなく、先ほどまでの熱狂は影を潜め、全体的には落ち着いた雰囲気となった。
俺は橘華蓮の元へ駆け寄った。カーテンコールが終わった橘華蓮はうつむいたまま立ち尽くし、やはりまだ少し肩で息をしていた。スターって大変だなぁ、って思った。先ずはお疲れ様って声をかけようとしたけど、先に口を開いたのは彼女の方だった。
「あなたが曲をかけてくれたの? ありがとう。よく私がジゼル踊るってわかったわね。あなたはエスパー?」
「いや、曲をかけたのは俺じゃないし、残念ながらジゼルが何なのかすら知らない。もっと言っちゃえば、俺はエスパーでもない」
「そう……。それじゃ、あなたは何なの?」
「俺は……声優部の部員だ」
「じゃあ、弟がどこ行ったか、わかる?」
「弟? いや、わかんねー」
「あなた、声優部って今言ったじゃない」
確かに言った。全くその通り、俺は声優部の一員であってエスパーではない。だから橘華蓮の弟の居場所などはわからん。俺が要領を得ないでいると、橘華蓮はようやく合点がいったようだ。
「あー、あいつ、私の弟だって言ってないんだ」
「あいつ、って誰?」
「流介」
大体育館までの道のりは案の定混雑していた。その上、小体育館から大体育館までは距離があるので、行き着くまでには結構難儀するだろう。
カーテンコールが終わり、橘華蓮の衝撃告白を聞いてひとしきり驚き怒り落胆し悲嘆に暮れ嫉妬した後、俺と橘華蓮はそれぞれ流介のスマホに連絡をしたが返事はなかった。
仕方がないので流介の行きそうな場所を考えた。カーテンコールもせずにいそいそと小体育館を出て行った流介だが、そのタイミングを考えると、校長を追ったのではないか、と思う。
なぜなら、舞台の後に何か予定があるという話を流介から聞いてないし(もっとも、大体において奴は俺に重要なことは話さないが)、何より橘華蓮が踊り終わった後、校長がそそくさと小体育館を後にするのを追うように流介も出て行ったからだ。おそらく、声優部の設立について、校長に確約させるためだろう。
ちなみに出入り口の管理がてら人数をカウントしてもらった先生に聞いてみたら、入場者数は二千十二人だったそうである。これなら声優部設立について文句は言えまい。なんせ条件の人数のダブルスコアを叩き出したのだから。
というわけで、校長の行きそうな場所を考えれば、自然流介の居場所に行き着く。おそらく校長は大体育館に向かったのではないか。やはり星野の動向が気になっているはずだ。優勝の条件を提示した校長としては、観ないわけにはいかないだろう。
そういうわけで、俺は橘華蓮と大体育館へ向かった。道すがら、群衆をかき分けるのが面倒だった。やはり音弧野王者決定戦の状況はネットで拡散され、噂が噂を呼んでとんでもないことになっているらしい。さすがに舞台が終わった後とはいえ、橘華蓮のいる小体育館から半数の観客が出て行っただけのことはある。
そしてその橘華蓮と、俺は今、手を繋いで歩いている。小柄な彼女は群衆の中に完全に埋もれてしまい、はぐれてしまいそうだから仕方がない、というのがその理由だが、嬉しいことに手を繋いでくれと頼んだのは橘華蓮の方なのだ。
彼女にしてみれば、それこそ必要に迫られて仕方がないということなのだろうが、俺は今、身に余る光栄に打ち震えている。生まれてきてから十五年、そろそろ十六年。こんなに嬉しいことはなかった。
俺は今、音弧野高に入学して心底良かったと思っている。第一志望の高校に落ちたあの時の俺ナイス。
跳び箱で一位となり、勝ち点5を獲得。バレー部キャプテン・河合、バスケ部エース・スミス十四郎といった跳躍力に長けている二人を抑えたのだから大番狂わせと言っていい。星野は更に、OWEのリングでも見せた跳躍力と俊敏性を活かし、ビーチフラッグでも三位。勝ち点を積み上げる。
星野の快進撃はそれだけにとどまらず、続くレスリングでも健闘を続けていた。このためにOWEに入門したのだ。一大決心の花が開いたと言って良い。
トーナメント制で行われるレスリングだが、先ずは一回戦で当たるはずだった二〇五センチの長身を誇るバスケ部のスミス十四郎が、跳び箱で着地した際、足首を少しひねってしまったらしい。ということで、例によって大事を取って棄権ということになった。
運をも味方につけた星野は、勢いにも乗って準決勝まで進んだ。その相手はアメフト部の、これまた巨漢の春日。しかし百七十一センチという小柄な星野は、この春日をも破ってしまう。油断もあったのだろうが、春日は星野のアジリティについていけず、果敢に攻めた星野が判定で春日を下した。春日にしてみれば、その巨漢が却って仇となったか。
星野が勝った瞬間、会場のボルテージは一気に最高潮に達した。しかも、決勝で待っているのは目下優勝争いの最右翼となったバレー部・河合だ。どちらか勝った方が一気に優勝へ近づくことになる。
この情報がSNSで瞬く間に拡散され、それを知った小体育館の観客はレスリングが行われている大体育館へと向かったのである。
星野の快進撃の原動力は、ただ一人、怪我をも恐れぬ全力プレーをしていたからだ。怪我を恐れない、ということは高いところからの落下の危険性がある跳び箱、格闘技であるレスリングで上位に入っていることからも推測できる。
そしてこの全力プレーは、本業に支障をきたさないように常に力をセーブしている他クラブの選手に対しての強力なアドバンテージとなっていたのだ。
しかし、そんな熱戦を向こうに回し、まだ千人ほどの人間を小体育館に留めるあたり、さすがは橘華蓮である。しかし、半減するとさすがに閑散とした印象は否めない。それが幸いしてか、大きな混乱もなく、先ほどまでの熱狂は影を潜め、全体的には落ち着いた雰囲気となった。
俺は橘華蓮の元へ駆け寄った。カーテンコールが終わった橘華蓮はうつむいたまま立ち尽くし、やはりまだ少し肩で息をしていた。スターって大変だなぁ、って思った。先ずはお疲れ様って声をかけようとしたけど、先に口を開いたのは彼女の方だった。
「あなたが曲をかけてくれたの? ありがとう。よく私がジゼル踊るってわかったわね。あなたはエスパー?」
「いや、曲をかけたのは俺じゃないし、残念ながらジゼルが何なのかすら知らない。もっと言っちゃえば、俺はエスパーでもない」
「そう……。それじゃ、あなたは何なの?」
「俺は……声優部の部員だ」
「じゃあ、弟がどこ行ったか、わかる?」
「弟? いや、わかんねー」
「あなた、声優部って今言ったじゃない」
確かに言った。全くその通り、俺は声優部の一員であってエスパーではない。だから橘華蓮の弟の居場所などはわからん。俺が要領を得ないでいると、橘華蓮はようやく合点がいったようだ。
「あー、あいつ、私の弟だって言ってないんだ」
「あいつ、って誰?」
「流介」
大体育館までの道のりは案の定混雑していた。その上、小体育館から大体育館までは距離があるので、行き着くまでには結構難儀するだろう。
カーテンコールが終わり、橘華蓮の衝撃告白を聞いてひとしきり驚き怒り落胆し悲嘆に暮れ嫉妬した後、俺と橘華蓮はそれぞれ流介のスマホに連絡をしたが返事はなかった。
仕方がないので流介の行きそうな場所を考えた。カーテンコールもせずにいそいそと小体育館を出て行った流介だが、そのタイミングを考えると、校長を追ったのではないか、と思う。
なぜなら、舞台の後に何か予定があるという話を流介から聞いてないし(もっとも、大体において奴は俺に重要なことは話さないが)、何より橘華蓮が踊り終わった後、校長がそそくさと小体育館を後にするのを追うように流介も出て行ったからだ。おそらく、声優部の設立について、校長に確約させるためだろう。
ちなみに出入り口の管理がてら人数をカウントしてもらった先生に聞いてみたら、入場者数は二千十二人だったそうである。これなら声優部設立について文句は言えまい。なんせ条件の人数のダブルスコアを叩き出したのだから。
というわけで、校長の行きそうな場所を考えれば、自然流介の居場所に行き着く。おそらく校長は大体育館に向かったのではないか。やはり星野の動向が気になっているはずだ。優勝の条件を提示した校長としては、観ないわけにはいかないだろう。
そういうわけで、俺は橘華蓮と大体育館へ向かった。道すがら、群衆をかき分けるのが面倒だった。やはり音弧野王者決定戦の状況はネットで拡散され、噂が噂を呼んでとんでもないことになっているらしい。さすがに舞台が終わった後とはいえ、橘華蓮のいる小体育館から半数の観客が出て行っただけのことはある。
そしてその橘華蓮と、俺は今、手を繋いで歩いている。小柄な彼女は群衆の中に完全に埋もれてしまい、はぐれてしまいそうだから仕方がない、というのがその理由だが、嬉しいことに手を繋いでくれと頼んだのは橘華蓮の方なのだ。
彼女にしてみれば、それこそ必要に迫られて仕方がないということなのだろうが、俺は今、身に余る光栄に打ち震えている。生まれてきてから十五年、そろそろ十六年。こんなに嬉しいことはなかった。
俺は今、音弧野高に入学して心底良かったと思っている。第一志望の高校に落ちたあの時の俺ナイス。
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