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第3章 炎の娘
第22話 ただの水遊びだったのに
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質問の許しを与えられてから数日、ウサマはまだ何を問うか選べずにいた。
魔女はそれを特に咎めもしなかった。
「急がなくていいわ」
とだけ言って、毎朝どこかへ出かけていく。
代わりに、エルセラと過ごす時間が増えていた。
「こっち、こっち!」
その日も、ウサマは彼女に連れられて森の奥を歩いていた。
朝の霧が晴れたあとの静けさ。鳥の声。葉のきらめき。
ここにいると、戦火なんて遠いどこかの国のことのようだ。
「このへん、リスがたまに落とすナッツが拾えるの。あ、あとこれ見て。これは甘い根っこ」
木の根元にしゃがみこむエルセラは、森の子らしく、泥だらけの指で楽しげに地面を探る。
その仕草を、ウサマは笑いながら見ていた。
「で、こっちがあたしの秘密のお風呂場よ!」
木々の合間から、青く澄んだ水面が見えた。
森の中とは思えないほど広く、鏡のような静けさで、葉の影を映している。
「……ねえ、ウサマ。あたし、ちょっと、泳いでくる」
突然そう言ったエルセラは、いつもよりすこし艶っぽい笑みを浮かべていた。
「は? いきなり?」
「気持ちいいわよ。……ほら、さっきからちょっと汗くさいし」
「それはお互いさまだろ……」
エルセラはすっと池の縁に立ち、ふわりと服を脱いで、軽くまとめた黒髪をほどいた。森の乙女は、池で泳ぐことにも慣れているのだ。
「のぞかないでね、絶対」
そう釘を刺す声には、真剣さというより、冗談めいたからかいが混じっていた。
それでもウサマは律儀に背を向けて、近くの木の陰に腰を下ろした。
――と思ったが。
ヴェレダ村を出て以来、身体を流していない。
……俺も、さすがにそろそろ洗っとくべきか。
ふと自分の腕を嗅いでみた。
森歩きの連日で、汗と泥と焚き火の匂いが染みついている。
意を決して立ち上がり、反対の岸からそっと服を脱ぎ、足を入れる。
ひやりとした水に全身を沈めたとき、向こう岸でエルセラの笑い声が聞こえた。
「……っふふふ。まさか、君まで入ってくるとはね」
「おまえが、汗くさいって言ったくせに」
けれど、ウサマは気づいていなかった。
ウサマを見ていたエルセラの視線。
服を脱ぐところから、水をかぶって濡れた黒髪が額に張りつくその様子まで、エルセラが視線の端で、しっかり見ていたことに――
(……ウサマって、脱いだら、思ってたより身体つきが大人だったんだ)
エルセラは、心の声がウサマに聞こえていると知るはずもなく。
ウサマが汗や汚れを洗い流す様子を、エルセラはじっと見つめた。こんな間近で、しかも男の裸を見るのは初めてで、なんとも言えない不思議な気持ちだった。
なんだか顔がほてってきたので、エルセラは水の中に頭まで浸かる。
その時、エルセラの髪に変化が現れた。
黒かったはずの髪が、水にふわりと溶けていく。
濃い墨のような染料が、透明な池の中に舞い、その下から、柔らかな金色が姿を現していた。
「……ん?」
ウサマは水が少し黒くなったことに気づき、振り返ってエルセラの姿を見てしまった。
真っ白な肌。しかし、それよりも、
「エルセラ……おまえ、髪が、」
その声に、エルセラがばしゃりと水をかける。
「……ちょっと! こっち見ないでって言ったでしょ!」
焦ったような言い方だったが、どこか照れがにじんでいた。
ウサマは慌てて片手で顔を覆い、目を逸らす。
「いや……ごめん、でも……それ、おまえの髪が……」
「金髪でしょ。……染めてたのよ。黒い方が安全だから」
エルセラは髪を絞りながら、真顔で言った。
その姿は、子どもっぽいはしゃぎとは違い、どこか大人びた雰囲気すら帯びていた。
「……夜になったら、また染め直すから。ママに頼んであるの」
「染め直すのか?」
「うん。ほら、あたしはママの子だから黒じゃないとダメなの」
けれど、その金の髪に、なぜか懐かしい誰かの姿が、ほんの一瞬だけ重なった気がした。
森を抜ける風が、すこし冷たくなっていた。
池の水気が残った髪と服が、歩くたびに体温を奪っていく。
「……寒いね、早く帰ろ」
「着替えがないのに、泳ぐからだろ」
「くさかったんだもん」
どちらからともなく笑い合いながら、ふたりは魔女の家へと戻ってきた。
林が切れ、家の輪郭が見えた瞬間、ウサマは足を止めた。
扉の前に、誰かが立っていた。
黒い外套。細く背の高い女の姿。
顔はフードの奥に隠れている。
それは、まるで風の中からにじみ出た影のように、まったく動かず立っていた。
「……あれ、誰?」
エルセラの声が小さく震える。
森の中では無邪気だったエルセラの背筋が、すっと強張った。
「……知ってる人?」
「ううん……知らない。だって、ここには誰も来ないはず……」
けれど、なぜか視線を逸らせなかった。
ふたりが近づくと、女はようやく顔を上げた。
その目は、フードの奥で翠に光っていた。
「……お戻りになりましたね、エルセラ様」
その声は、やわらかく響いた。
でも、それは森の魔女の語りではなかった。
どこか宮廷の儀礼のような、古くて、格式のある言葉だった。
「え……?」
エルセラがぽかんと立ち尽くす。
(金色の髪、海国の瞳。間違いない、あの方の子だ)
フードの女の心の声から、ウサマは何かを察しはじめていた。この女がただ者ではないこと。
女は静かに言った。
「――私どもは、女王陛下より遣わされております。正しくは、王女エルセラ殿下を、お迎えに参りました」
ウサマの背中を、冷たい風が貫いた。
水遊びの余韻など、もうどこにもなかった。
・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。..。:*・゜゜・*:.
ノアとカイ小話
【第7話】ノアの後悔
焚き火の赤が、揺れていた。
森の風が静まり、夜が降りる。
焚き火を囲む二人は、昼の疲れを癒すように、ぬるくなった湯をすすっている。
「ねえ、ノア。……父上が聖地に行った時、君は何してたの?」
ノアは記録帳の端を折りながら、顔を上げた。
「……確か、あの時は、広場の掃除をし終わって、家に帰ろうとしてたと思うよ」
カイは星の見えない夜空を見ながら、ぽつりと漏らす。
「僕も……あの時、行ってたんだよ。父さんと一緒に。でも、アレー村のおばあちゃん家に置いていかれたけど」
「……そうだったんだ」
「だから、なんか……ちょっと悔しいな。もし僕も一緒に聖地まで行ってたら、君に会えてたかもしれないのに」
ノアは驚いた顔でカイを見た。
「それ、僕も思ってた」
「え?」
「君に、あの時会ってたら、どうなってたかなって」
「……それ、今と違ってたかな?」
「うーん……でも、やっぱり今の君に会えて良かったよ」
「なにそれ。ちょっと照れるな」
カイが、火の明かりに目を細めたまま口を開いた。
「……僕さ、おばあちゃんに聞いた話、思い出した」
ノアは、少し驚いたように目を上げた。
「どんな話?」
「父上が子どもの頃、ノアのお母さんのことが大好きで、いつも後ろをついて歩いてたって」
「双子だもんね」
「でも、ノアのお母さんは、黙ってたんでしょ? 自分の過去のこと。ヴァロニア生まれだとか、双子だってこととか」
「うん……。父さんは、隠し事が下手で、聞けば何でも正直に教えてくれる人だったけど、母さんは絶対に言わないかな。だから、僕らも気付かなかった……」
火のはぜる音にかき消されるような声だった。
「ジェードおばさんの話もしてくれたよ」
「ジェードおばさん……」
「うん。ジェードおばさんは、ルースおばさんの後ろばっかりついて歩いていたって」
「フフッ。なにそれ」
ノアは、かすかに笑ったが、声のトーンが落ちる。
「今まで、誰にも言えなかったんだけど。……ホープ様が『ジェード』という人を探しに来た時、本当は、僕は、母さんが『ジェード』だって知ってたんだ……」
ノアは、遠くを思い出すように視線をそらした。
火がはぜる音が一拍おいてから、またぽつりと言った。
「……今は、後悔してる。あの時、ホープ様と母さんを会わせれば良かったって」
「んー。でも、おばさんが会いたかったかどうか、わからないよ? 語らなかったんでしょ? 過去の話を」
「……うん」
「その時、君は十歳だったんでしょ? やっぱりノアはすごいな。ちゃんと大人の対応が出来て」
カイはゆっくりと姿勢を変え、焚き火を見つめた。
「ジェードおばさんは、家族を守るために、何も言わなかったんだよ、きっと」
ノアもまた、ただ静かに火を見つめていた。
夜が静かに深まり、焚き火の火がゆらいだ。
魔女はそれを特に咎めもしなかった。
「急がなくていいわ」
とだけ言って、毎朝どこかへ出かけていく。
代わりに、エルセラと過ごす時間が増えていた。
「こっち、こっち!」
その日も、ウサマは彼女に連れられて森の奥を歩いていた。
朝の霧が晴れたあとの静けさ。鳥の声。葉のきらめき。
ここにいると、戦火なんて遠いどこかの国のことのようだ。
「このへん、リスがたまに落とすナッツが拾えるの。あ、あとこれ見て。これは甘い根っこ」
木の根元にしゃがみこむエルセラは、森の子らしく、泥だらけの指で楽しげに地面を探る。
その仕草を、ウサマは笑いながら見ていた。
「で、こっちがあたしの秘密のお風呂場よ!」
木々の合間から、青く澄んだ水面が見えた。
森の中とは思えないほど広く、鏡のような静けさで、葉の影を映している。
「……ねえ、ウサマ。あたし、ちょっと、泳いでくる」
突然そう言ったエルセラは、いつもよりすこし艶っぽい笑みを浮かべていた。
「は? いきなり?」
「気持ちいいわよ。……ほら、さっきからちょっと汗くさいし」
「それはお互いさまだろ……」
エルセラはすっと池の縁に立ち、ふわりと服を脱いで、軽くまとめた黒髪をほどいた。森の乙女は、池で泳ぐことにも慣れているのだ。
「のぞかないでね、絶対」
そう釘を刺す声には、真剣さというより、冗談めいたからかいが混じっていた。
それでもウサマは律儀に背を向けて、近くの木の陰に腰を下ろした。
――と思ったが。
ヴェレダ村を出て以来、身体を流していない。
……俺も、さすがにそろそろ洗っとくべきか。
ふと自分の腕を嗅いでみた。
森歩きの連日で、汗と泥と焚き火の匂いが染みついている。
意を決して立ち上がり、反対の岸からそっと服を脱ぎ、足を入れる。
ひやりとした水に全身を沈めたとき、向こう岸でエルセラの笑い声が聞こえた。
「……っふふふ。まさか、君まで入ってくるとはね」
「おまえが、汗くさいって言ったくせに」
けれど、ウサマは気づいていなかった。
ウサマを見ていたエルセラの視線。
服を脱ぐところから、水をかぶって濡れた黒髪が額に張りつくその様子まで、エルセラが視線の端で、しっかり見ていたことに――
(……ウサマって、脱いだら、思ってたより身体つきが大人だったんだ)
エルセラは、心の声がウサマに聞こえていると知るはずもなく。
ウサマが汗や汚れを洗い流す様子を、エルセラはじっと見つめた。こんな間近で、しかも男の裸を見るのは初めてで、なんとも言えない不思議な気持ちだった。
なんだか顔がほてってきたので、エルセラは水の中に頭まで浸かる。
その時、エルセラの髪に変化が現れた。
黒かったはずの髪が、水にふわりと溶けていく。
濃い墨のような染料が、透明な池の中に舞い、その下から、柔らかな金色が姿を現していた。
「……ん?」
ウサマは水が少し黒くなったことに気づき、振り返ってエルセラの姿を見てしまった。
真っ白な肌。しかし、それよりも、
「エルセラ……おまえ、髪が、」
その声に、エルセラがばしゃりと水をかける。
「……ちょっと! こっち見ないでって言ったでしょ!」
焦ったような言い方だったが、どこか照れがにじんでいた。
ウサマは慌てて片手で顔を覆い、目を逸らす。
「いや……ごめん、でも……それ、おまえの髪が……」
「金髪でしょ。……染めてたのよ。黒い方が安全だから」
エルセラは髪を絞りながら、真顔で言った。
その姿は、子どもっぽいはしゃぎとは違い、どこか大人びた雰囲気すら帯びていた。
「……夜になったら、また染め直すから。ママに頼んであるの」
「染め直すのか?」
「うん。ほら、あたしはママの子だから黒じゃないとダメなの」
けれど、その金の髪に、なぜか懐かしい誰かの姿が、ほんの一瞬だけ重なった気がした。
森を抜ける風が、すこし冷たくなっていた。
池の水気が残った髪と服が、歩くたびに体温を奪っていく。
「……寒いね、早く帰ろ」
「着替えがないのに、泳ぐからだろ」
「くさかったんだもん」
どちらからともなく笑い合いながら、ふたりは魔女の家へと戻ってきた。
林が切れ、家の輪郭が見えた瞬間、ウサマは足を止めた。
扉の前に、誰かが立っていた。
黒い外套。細く背の高い女の姿。
顔はフードの奥に隠れている。
それは、まるで風の中からにじみ出た影のように、まったく動かず立っていた。
「……あれ、誰?」
エルセラの声が小さく震える。
森の中では無邪気だったエルセラの背筋が、すっと強張った。
「……知ってる人?」
「ううん……知らない。だって、ここには誰も来ないはず……」
けれど、なぜか視線を逸らせなかった。
ふたりが近づくと、女はようやく顔を上げた。
その目は、フードの奥で翠に光っていた。
「……お戻りになりましたね、エルセラ様」
その声は、やわらかく響いた。
でも、それは森の魔女の語りではなかった。
どこか宮廷の儀礼のような、古くて、格式のある言葉だった。
「え……?」
エルセラがぽかんと立ち尽くす。
(金色の髪、海国の瞳。間違いない、あの方の子だ)
フードの女の心の声から、ウサマは何かを察しはじめていた。この女がただ者ではないこと。
女は静かに言った。
「――私どもは、女王陛下より遣わされております。正しくは、王女エルセラ殿下を、お迎えに参りました」
ウサマの背中を、冷たい風が貫いた。
水遊びの余韻など、もうどこにもなかった。
・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。..。:*・゜゜・*:.
ノアとカイ小話
【第7話】ノアの後悔
焚き火の赤が、揺れていた。
森の風が静まり、夜が降りる。
焚き火を囲む二人は、昼の疲れを癒すように、ぬるくなった湯をすすっている。
「ねえ、ノア。……父上が聖地に行った時、君は何してたの?」
ノアは記録帳の端を折りながら、顔を上げた。
「……確か、あの時は、広場の掃除をし終わって、家に帰ろうとしてたと思うよ」
カイは星の見えない夜空を見ながら、ぽつりと漏らす。
「僕も……あの時、行ってたんだよ。父さんと一緒に。でも、アレー村のおばあちゃん家に置いていかれたけど」
「……そうだったんだ」
「だから、なんか……ちょっと悔しいな。もし僕も一緒に聖地まで行ってたら、君に会えてたかもしれないのに」
ノアは驚いた顔でカイを見た。
「それ、僕も思ってた」
「え?」
「君に、あの時会ってたら、どうなってたかなって」
「……それ、今と違ってたかな?」
「うーん……でも、やっぱり今の君に会えて良かったよ」
「なにそれ。ちょっと照れるな」
カイが、火の明かりに目を細めたまま口を開いた。
「……僕さ、おばあちゃんに聞いた話、思い出した」
ノアは、少し驚いたように目を上げた。
「どんな話?」
「父上が子どもの頃、ノアのお母さんのことが大好きで、いつも後ろをついて歩いてたって」
「双子だもんね」
「でも、ノアのお母さんは、黙ってたんでしょ? 自分の過去のこと。ヴァロニア生まれだとか、双子だってこととか」
「うん……。父さんは、隠し事が下手で、聞けば何でも正直に教えてくれる人だったけど、母さんは絶対に言わないかな。だから、僕らも気付かなかった……」
火のはぜる音にかき消されるような声だった。
「ジェードおばさんの話もしてくれたよ」
「ジェードおばさん……」
「うん。ジェードおばさんは、ルースおばさんの後ろばっかりついて歩いていたって」
「フフッ。なにそれ」
ノアは、かすかに笑ったが、声のトーンが落ちる。
「今まで、誰にも言えなかったんだけど。……ホープ様が『ジェード』という人を探しに来た時、本当は、僕は、母さんが『ジェード』だって知ってたんだ……」
ノアは、遠くを思い出すように視線をそらした。
火がはぜる音が一拍おいてから、またぽつりと言った。
「……今は、後悔してる。あの時、ホープ様と母さんを会わせれば良かったって」
「んー。でも、おばさんが会いたかったかどうか、わからないよ? 語らなかったんでしょ? 過去の話を」
「……うん」
「その時、君は十歳だったんでしょ? やっぱりノアはすごいな。ちゃんと大人の対応が出来て」
カイはゆっくりと姿勢を変え、焚き火を見つめた。
「ジェードおばさんは、家族を守るために、何も言わなかったんだよ、きっと」
ノアもまた、ただ静かに火を見つめていた。
夜が静かに深まり、焚き火の火がゆらいだ。
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