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第4章
第167話 次の試練へ
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物量との戦いに勝利した清志とアイナは、更に地下へと進んでいく。
結構な距離を移動しているが、まだ終わりが見えない海底遺跡。いつ作られたのか分からないが、どうやってこれだけの規模の建造物を作ったのかと2人は驚いている。
かなりの古さを感じさせるが、崩壊しない様に魔術が使われているのだろう。それに酸素もしっかりと循環している。
かなり地下深くまで潜って来たが、2人が呼吸困難になる事はない。相当高度な文明だった事は間違いないだろう。
「良くこんなモノを作るよなぁ」
清志は歩きながら壁を手でなぞる。岩を削って作られた壁は、装飾が施されている。
大昔の人々が描いた模様は、どういう意味があるのかは分からない。色使いも丁寧だが、恐らく何かの理由があるのだろう。
「歴史的価値は高そうよね。ここまで来られる人はそう多くないでしょうけど」
アイナの言う様に、この遺跡を進む難易度はそこそこ高い。最初のトラップゾーンを抜けるだけでも大変だ。
相当な人数がふるい落としを食らう。報告に戻るよりも先に進んで正解だったと2人は思っている。
沢山の人々を守りながら進めるレベルを超えていた。入りたがる考古学者は大勢居るだろうが、残念ながら記録映像で我慢して貰うしかないだろう。
それが2人の下したジャッジだ。もっとも最後まで進んでみないと、総合的な難易度は分からない。
「今の所は……Cランクなら複数人で、単独ならA以上って感じか」
「そうねぇ、それぐらいかも」
現状での評価を話し合いながら、2人は歩みを進めていく。松明の明かりが示す道を、ただひたすらに歩き続ける。
既に数時間が経過しており、ちょうどお昼を過ぎたぐらいか。清志がスマートフォンを確認すると、13時を示している。
「もう1時か、何か食べ物ってない?」
空腹を感じ始めた清志が、アイナに確認を取る。色々と持っていると表明していただけあり、アイナは工房からチョコバーを数本取り出す。
「こんなので良ければ」
「ありがとう」
受け取ったシンプルなチョコバーの包装を破り、清志は少し齧ってみた。想像以上の甘さだったので、思わず清志はつぶやく。
「凄い甘さだ」
「そう? 普通だと思うけど」
アイナは平然と食べているが、清志には少し甘すぎた。アメリカと日本の食文化の違いが出ている。
アメリカではフライドポテトをサラダ認定する人も居るぐらいだ。甘すぎるチョコバーぐらいたいした事ではない。
「うんまあでも、糖分が欲しい時には良いかもね」
貰った食べ物である以上は、文句をつけようと思う清志ではない。無難な感想で返しておく。
実際そういう目的で作られているので、間違った評価でもない。短い時間で必要な糖分を摂取するには向いている。
空いた腹にそれなりの補給を行いながら進む2人。大きなカーブを描く通路に差し掛かり、通路に沿って歩いていく。
今となってはどの方角に進んでいるのか2人にも分からない。一度アイナがコンパスを取り出してみたが、針がグルグルと回転を続けるだけだった。
GPSは相変わらず機能しておらず、地図アプリで現在位置を調べられない。完全にお手上げだったので、2人はもう考えるのを止めている。
もしかしたら意図的にそうなっている可能性もあるからだ。どこに向かっているのか分からない中で、冷静であり続ける試練のように。
負荷としてはそれ程大きくないが、ジワジワと精神へ負担を掛ける効果はある。清志とアイナはそれでどうにかなる様なメンタルではないが。
「あれは……次の扉かな?」
「どうやらそうみたいね」
奥の方に次の部屋に入る為のものと思われる、大きな石造りの扉が見えている。
次の試練が始まろうとしているのだろう。2人は特に焦る事もなく、平静を保っている。
戦闘力や精神力を試されるのであれば、恐れる事は何もないからだ。どちらも2人の得意分野であり、いつも通りにすればいいだけ。変に謎解きでもある方が2人には辛い。
「さて、着いたけど……また一緒かしらね?」
アイナは岩で造られた扉に掌を当てる。描かれている絵は、またしても戦闘風景だ。これまでと変わらない。
「多分ね。魔力を流してみよう」
「ええ」
2人は扉に触れた掌から、少量の魔力を送り込む。するとこれまでと同じく、音を立てて扉が開いていく。
岩がスライドしていく音が止まると、室内の松明が点火されていく。前回の広場と違い、今度はそう大した広さではない。学校の教室と変わらない程度だ。
「今度は何だ?」
「ここで戦うには狭いわよね」
困惑している2人だったが、暫くすると2人の足下が輝き始める。何かの文字と図形が光っているが、どういう意味があるのか分からない。ただこう言ったモノを2人は知っている。
「古代の魔法陣か!?」
「こういうパターンってさ、何となく身に覚えが……」
最近経験した気がすると、アイナが伝えようとした所で2人の姿は消えていた。
彼女が伝えたかったのは、まるで七つの大罪と対峙した時の様だという事。あの時と同じ様に、2人はどこかへと飛ばされた様だ。
結構な距離を移動しているが、まだ終わりが見えない海底遺跡。いつ作られたのか分からないが、どうやってこれだけの規模の建造物を作ったのかと2人は驚いている。
かなりの古さを感じさせるが、崩壊しない様に魔術が使われているのだろう。それに酸素もしっかりと循環している。
かなり地下深くまで潜って来たが、2人が呼吸困難になる事はない。相当高度な文明だった事は間違いないだろう。
「良くこんなモノを作るよなぁ」
清志は歩きながら壁を手でなぞる。岩を削って作られた壁は、装飾が施されている。
大昔の人々が描いた模様は、どういう意味があるのかは分からない。色使いも丁寧だが、恐らく何かの理由があるのだろう。
「歴史的価値は高そうよね。ここまで来られる人はそう多くないでしょうけど」
アイナの言う様に、この遺跡を進む難易度はそこそこ高い。最初のトラップゾーンを抜けるだけでも大変だ。
相当な人数がふるい落としを食らう。報告に戻るよりも先に進んで正解だったと2人は思っている。
沢山の人々を守りながら進めるレベルを超えていた。入りたがる考古学者は大勢居るだろうが、残念ながら記録映像で我慢して貰うしかないだろう。
それが2人の下したジャッジだ。もっとも最後まで進んでみないと、総合的な難易度は分からない。
「今の所は……Cランクなら複数人で、単独ならA以上って感じか」
「そうねぇ、それぐらいかも」
現状での評価を話し合いながら、2人は歩みを進めていく。松明の明かりが示す道を、ただひたすらに歩き続ける。
既に数時間が経過しており、ちょうどお昼を過ぎたぐらいか。清志がスマートフォンを確認すると、13時を示している。
「もう1時か、何か食べ物ってない?」
空腹を感じ始めた清志が、アイナに確認を取る。色々と持っていると表明していただけあり、アイナは工房からチョコバーを数本取り出す。
「こんなので良ければ」
「ありがとう」
受け取ったシンプルなチョコバーの包装を破り、清志は少し齧ってみた。想像以上の甘さだったので、思わず清志はつぶやく。
「凄い甘さだ」
「そう? 普通だと思うけど」
アイナは平然と食べているが、清志には少し甘すぎた。アメリカと日本の食文化の違いが出ている。
アメリカではフライドポテトをサラダ認定する人も居るぐらいだ。甘すぎるチョコバーぐらいたいした事ではない。
「うんまあでも、糖分が欲しい時には良いかもね」
貰った食べ物である以上は、文句をつけようと思う清志ではない。無難な感想で返しておく。
実際そういう目的で作られているので、間違った評価でもない。短い時間で必要な糖分を摂取するには向いている。
空いた腹にそれなりの補給を行いながら進む2人。大きなカーブを描く通路に差し掛かり、通路に沿って歩いていく。
今となってはどの方角に進んでいるのか2人にも分からない。一度アイナがコンパスを取り出してみたが、針がグルグルと回転を続けるだけだった。
GPSは相変わらず機能しておらず、地図アプリで現在位置を調べられない。完全にお手上げだったので、2人はもう考えるのを止めている。
もしかしたら意図的にそうなっている可能性もあるからだ。どこに向かっているのか分からない中で、冷静であり続ける試練のように。
負荷としてはそれ程大きくないが、ジワジワと精神へ負担を掛ける効果はある。清志とアイナはそれでどうにかなる様なメンタルではないが。
「あれは……次の扉かな?」
「どうやらそうみたいね」
奥の方に次の部屋に入る為のものと思われる、大きな石造りの扉が見えている。
次の試練が始まろうとしているのだろう。2人は特に焦る事もなく、平静を保っている。
戦闘力や精神力を試されるのであれば、恐れる事は何もないからだ。どちらも2人の得意分野であり、いつも通りにすればいいだけ。変に謎解きでもある方が2人には辛い。
「さて、着いたけど……また一緒かしらね?」
アイナは岩で造られた扉に掌を当てる。描かれている絵は、またしても戦闘風景だ。これまでと変わらない。
「多分ね。魔力を流してみよう」
「ええ」
2人は扉に触れた掌から、少量の魔力を送り込む。するとこれまでと同じく、音を立てて扉が開いていく。
岩がスライドしていく音が止まると、室内の松明が点火されていく。前回の広場と違い、今度はそう大した広さではない。学校の教室と変わらない程度だ。
「今度は何だ?」
「ここで戦うには狭いわよね」
困惑している2人だったが、暫くすると2人の足下が輝き始める。何かの文字と図形が光っているが、どういう意味があるのか分からない。ただこう言ったモノを2人は知っている。
「古代の魔法陣か!?」
「こういうパターンってさ、何となく身に覚えが……」
最近経験した気がすると、アイナが伝えようとした所で2人の姿は消えていた。
彼女が伝えたかったのは、まるで七つの大罪と対峙した時の様だという事。あの時と同じ様に、2人はどこかへと飛ばされた様だ。
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