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第4章
第168話 清志の試練
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謎の魔法陣により転移させられた清志は、初めて見る通路に立っていた。
これまでの遺跡内とそう大差はない光景で、外に出たわけでは無さそうだ。人間が3人も並べば狭苦しいぐらいの、やや狭い真っ直ぐな通路だ。
「アイナ? どこだ?」
清志が呼び掛けるも、特に反応は見られない。どうやら分断されてしまったらしい。
背後に扉は無く、もう足下に魔法陣は存在していない。戻る事は出来そうになかった。
こうなると進むしか無くなるので、仕方なく清志は通路に従い歩き始める。またトラップが無いか警戒しつつ、遺跡の中を進んでいく。
それにしてもやけに広い遺跡だなと、清志は感心している。これまでに移動して来た距離を思えば、海底遺跡の露出している部分はごく一部に過ぎない。
海底の下には相当な深さまで遺跡が広がっているものと思われる。これを調査するとなると、かなり大規模な調査団が必要だろうと清志は考えている。
恐らくは最低でも数ヶ月、歴史的価値次第では数年の調査が必要だろうと。
レヴィアタンの調査もまだ始まったばかりなのに、日本の学者達は随分と忙しくなりそうだ。
「ん? 何だ?」
清志が通路を進んでいくと、眩しい光が奥から差し込んでいる。今まで無かった状況に、清志は警戒をしながら歩みを進める。
眩しい光を手で遮る様にかざしながら、通路の先へと至った清志。彼の目の前には、広大な草原が広がっている。上空には太陽が輝き、心地いい風が流れている。
「外……いや、魔術で作った光景か?」
常識的に考えれば、外に出たとは考えにくい。清志が後ろを振り返ると、通路がそこに残っている。
明らかに遺跡と繋がった空間である。恐らくここは、清志達が学校で使うシミュレーターと似た効果を持つ魔術が使われている。
清志の勘はそう訴えている。どうやら大昔には、同じ考えで作り上げた者が居たのだろう。
今の所この技術は、真っ先に解明する必要があるだろうと清志は判断した。古代のシミュレーターが、どんな構成で作られたのか清志も興味がある。
「まあ、そうなるよな」
周囲を感心しながら見ていた清志の前に、今度は青白い獣らしき存在が姿を現す。見た目はからして狼か犬を思わせる風貌だ。
数十匹の群れが、清志の方を見ている。人型の存在との戦闘が終わったから、次は人外との戦闘を行わせる。
この遺跡が試練を与える目的で作られたのなら、こんな展開になるのも納得出来る。清志はすぐさま戦闘態勢を取る。
警戒していたので、慌てる事もない。1つ厄介な所は、この空間の強度だ。学校のシミュレーター程の強度があるなら、清志が少々本気を出しても壊れない。
しかしそうでないのであれば、強力な魔術は使用する事が出来ない。下手に使うと空間ごと崩壊してしまう。仮にそうなった時、中に居る清志が無事で済むかは不明だ。
「どこまでも厄介な遺跡だな」
強すぎる力は如何なる時でも行使するとは限らない。熊を駆除する為に、核ミサイルを使わないのと同じだ。
この遺跡は総じて清志とアイナに優しくない。どうしても制限を受けた状態で戦わないといけない。
彼らの強さが逆に足を引っ張る事はたまにあるが、この遺跡はとことん足枷を強制して来る。
「ガウ!」
群れのリーダーらしき存在が、何かの合図をする。一斉に群れが行動を開始し、清志に向けて襲い掛かって来る。
「チッ! 結構速いな!」
獣らしく素早く移動しながら清志に向けて殺到する。人型とは動きの速さが段違いだった。
武器を使って来る事はないが、その代わりに素早さが人間離れしている。
だが力を制限されているとは言っても、清志の反射神経まで落ちてはいない。
飛び掛かって来る青白い獣達を、冷静な判断で捌いていく。死神の大鎌が次々と切り裂いては消滅させていく。
暫くそうしていると、今度は空から猛禽類の様な青白い鳥まで出現し始めた。
「今度は空も同時か!」
威力よりも数を稼げる魔術を清志は牽制に使う。複数の火球が清志の周囲に出現し、連続で打ちだされて行く。
魔術としてはそう高度な術ではないが、清志のコントロールが合わさると非常に高い命中精度を発揮する。
殆ど百発百中で、飛来する猛禽達を迎撃していく。
「やはり防御力はあまり高くなさそうだな」
Bランク魔術師であれば誰でも使える程度の魔術だったが、一撃で青白い猛禽を仕留められている。
空を飛ぶ生命は、その性質上高い防御力を備えるのは難しい。清志の予想通り、平凡な魔術で対処可能だった。
しかし陸と空の両方を、1人で対応せねばならないのは面倒である。その上動物らしく、動きにパターンがある訳でもない。
まだ人型は使う剣術などに共通点が見られるが、この相手は完全に獣達だ。縦横無尽に駆け回りながら清志へと襲い掛かって行く。
減らしても追加が現れるのも先の試練と同じらしい。
「少々厄介だが、何とかするしかないな!」
大鎌と体術で狼らしき獣を処理し、魔術や投擲で空を舞う猛禽を倒して行く。
近接寄りの清志には、少々厄介な戦闘が始まった。
これまでの遺跡内とそう大差はない光景で、外に出たわけでは無さそうだ。人間が3人も並べば狭苦しいぐらいの、やや狭い真っ直ぐな通路だ。
「アイナ? どこだ?」
清志が呼び掛けるも、特に反応は見られない。どうやら分断されてしまったらしい。
背後に扉は無く、もう足下に魔法陣は存在していない。戻る事は出来そうになかった。
こうなると進むしか無くなるので、仕方なく清志は通路に従い歩き始める。またトラップが無いか警戒しつつ、遺跡の中を進んでいく。
それにしてもやけに広い遺跡だなと、清志は感心している。これまでに移動して来た距離を思えば、海底遺跡の露出している部分はごく一部に過ぎない。
海底の下には相当な深さまで遺跡が広がっているものと思われる。これを調査するとなると、かなり大規模な調査団が必要だろうと清志は考えている。
恐らくは最低でも数ヶ月、歴史的価値次第では数年の調査が必要だろうと。
レヴィアタンの調査もまだ始まったばかりなのに、日本の学者達は随分と忙しくなりそうだ。
「ん? 何だ?」
清志が通路を進んでいくと、眩しい光が奥から差し込んでいる。今まで無かった状況に、清志は警戒をしながら歩みを進める。
眩しい光を手で遮る様にかざしながら、通路の先へと至った清志。彼の目の前には、広大な草原が広がっている。上空には太陽が輝き、心地いい風が流れている。
「外……いや、魔術で作った光景か?」
常識的に考えれば、外に出たとは考えにくい。清志が後ろを振り返ると、通路がそこに残っている。
明らかに遺跡と繋がった空間である。恐らくここは、清志達が学校で使うシミュレーターと似た効果を持つ魔術が使われている。
清志の勘はそう訴えている。どうやら大昔には、同じ考えで作り上げた者が居たのだろう。
今の所この技術は、真っ先に解明する必要があるだろうと清志は判断した。古代のシミュレーターが、どんな構成で作られたのか清志も興味がある。
「まあ、そうなるよな」
周囲を感心しながら見ていた清志の前に、今度は青白い獣らしき存在が姿を現す。見た目はからして狼か犬を思わせる風貌だ。
数十匹の群れが、清志の方を見ている。人型の存在との戦闘が終わったから、次は人外との戦闘を行わせる。
この遺跡が試練を与える目的で作られたのなら、こんな展開になるのも納得出来る。清志はすぐさま戦闘態勢を取る。
警戒していたので、慌てる事もない。1つ厄介な所は、この空間の強度だ。学校のシミュレーター程の強度があるなら、清志が少々本気を出しても壊れない。
しかしそうでないのであれば、強力な魔術は使用する事が出来ない。下手に使うと空間ごと崩壊してしまう。仮にそうなった時、中に居る清志が無事で済むかは不明だ。
「どこまでも厄介な遺跡だな」
強すぎる力は如何なる時でも行使するとは限らない。熊を駆除する為に、核ミサイルを使わないのと同じだ。
この遺跡は総じて清志とアイナに優しくない。どうしても制限を受けた状態で戦わないといけない。
彼らの強さが逆に足を引っ張る事はたまにあるが、この遺跡はとことん足枷を強制して来る。
「ガウ!」
群れのリーダーらしき存在が、何かの合図をする。一斉に群れが行動を開始し、清志に向けて襲い掛かって来る。
「チッ! 結構速いな!」
獣らしく素早く移動しながら清志に向けて殺到する。人型とは動きの速さが段違いだった。
武器を使って来る事はないが、その代わりに素早さが人間離れしている。
だが力を制限されているとは言っても、清志の反射神経まで落ちてはいない。
飛び掛かって来る青白い獣達を、冷静な判断で捌いていく。死神の大鎌が次々と切り裂いては消滅させていく。
暫くそうしていると、今度は空から猛禽類の様な青白い鳥まで出現し始めた。
「今度は空も同時か!」
威力よりも数を稼げる魔術を清志は牽制に使う。複数の火球が清志の周囲に出現し、連続で打ちだされて行く。
魔術としてはそう高度な術ではないが、清志のコントロールが合わさると非常に高い命中精度を発揮する。
殆ど百発百中で、飛来する猛禽達を迎撃していく。
「やはり防御力はあまり高くなさそうだな」
Bランク魔術師であれば誰でも使える程度の魔術だったが、一撃で青白い猛禽を仕留められている。
空を飛ぶ生命は、その性質上高い防御力を備えるのは難しい。清志の予想通り、平凡な魔術で対処可能だった。
しかし陸と空の両方を、1人で対応せねばならないのは面倒である。その上動物らしく、動きにパターンがある訳でもない。
まだ人型は使う剣術などに共通点が見られるが、この相手は完全に獣達だ。縦横無尽に駆け回りながら清志へと襲い掛かって行く。
減らしても追加が現れるのも先の試練と同じらしい。
「少々厄介だが、何とかするしかないな!」
大鎌と体術で狼らしき獣を処理し、魔術や投擲で空を舞う猛禽を倒して行く。
近接寄りの清志には、少々厄介な戦闘が始まった。
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