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ベッドに仰向けになると、アルベルトは治療しやすい様になのか上に着ている厚手のものを全て脱ぎ、シャツと白色のスラックスの格好になった。
身体の線がわかりやすくなり、彼がガッチリ体型なのが見てわかった。
アルベルトは詠唱も唱えず。頭の傷から魔法で治癒し始めた。
ジンジン痛んだ頭も痛みがなくなってきた。
治癒魔法って本当にすごいんだな、俺も魔法とか使えたらいいのに。
頭の治療は終えて、次は膝部分の治療に差し掛かった時、アルベルトは急に俺の腹筋に触れた。
「っ……?!」
突然触られてびっくりして変な声をあげてしまい、耳まで赤くした桃太の反応にクスリと笑うアルベルト。
「な、なななんだよ?!」
「ん?いや、モモの腹筋綺麗だなと思ってね……何かしてた?」
あ。そゆことか…。
なんかされるのかと思った……いやなんかってなんだ?!!馬鹿か俺!!!
「毎日腹筋100回が日課でな、この世界に来てから全くしてないけどな」
「へぇ……鍛えるの好きなんだ……」
柔らかく微笑みアルベルトは桃太の腹筋を指でなぞり始めた。
うー。なんだかすごい変な気分になる。擽ったいとかそんなんじゃない、何かが込み上げてくる。
仰向けだから顔は隠せないし、凄くもどかしい。
「アルっ!!お前だって腹筋くらいあんだろ!!俺よりすごいくせに!!」
何故か自分より凄いものを持っているアルベルトに対して嫉妬している、みたいなセリフになってしまった。
「ふふっそんなことないよ…モモの腹筋は他の人より綺麗だし、そそられるね」
そそられる……。
そそられるって?!!!
体温が急激に上がったような気がした。
顔は茹でダコのようになり、両手で覆い隠した。
「は……早く膝も治癒魔法かけてくれ……」
「んー。どうしようかな?」
焦らすようにアルベルトは今度は桃太の結構擦りむけたであろう場所を指でなぞる。
痛いはずなのに、ビクッと身体が反応する。
何からかってんのかコイツ。
蹴り飛ばそうと思ったが、アルベルトの素早さは尋常じゃない。結局受け止められるか、下手すると反撃に合うかだ。下手に動けないのが悲しい。
取り敢えず、このよくわからない雰囲気を変えたい。
「アルって何歳なんだ?」
苦しい質問だったか、アルベルトは何を急に言い始めるのかと驚いた顔をする。
「20だよ……モモは?」
あまり変わらなかったが、アルの場合落ち着いてるからもうちょっと上かと思っていた。
「17だけど……」
「ならこの世界では成人年齢だね、お酒も飲めるから今度一緒に飲もう」
あ。日本と法律が違うのね。俺の場合16辺りからタバコ吸ってたし、そこまで強くはないが酒も飲んでいた。
この世界では隠さず飲めるという事か!素晴らしい!
ウキウキしていると、足を捕まれる。
「はい、治癒魔法かけるよ、じっとしててね」
もっとアルとは色々な話をしたいぜ……。
そう思えるようになった。
身体の線がわかりやすくなり、彼がガッチリ体型なのが見てわかった。
アルベルトは詠唱も唱えず。頭の傷から魔法で治癒し始めた。
ジンジン痛んだ頭も痛みがなくなってきた。
治癒魔法って本当にすごいんだな、俺も魔法とか使えたらいいのに。
頭の治療は終えて、次は膝部分の治療に差し掛かった時、アルベルトは急に俺の腹筋に触れた。
「っ……?!」
突然触られてびっくりして変な声をあげてしまい、耳まで赤くした桃太の反応にクスリと笑うアルベルト。
「な、なななんだよ?!」
「ん?いや、モモの腹筋綺麗だなと思ってね……何かしてた?」
あ。そゆことか…。
なんかされるのかと思った……いやなんかってなんだ?!!馬鹿か俺!!!
「毎日腹筋100回が日課でな、この世界に来てから全くしてないけどな」
「へぇ……鍛えるの好きなんだ……」
柔らかく微笑みアルベルトは桃太の腹筋を指でなぞり始めた。
うー。なんだかすごい変な気分になる。擽ったいとかそんなんじゃない、何かが込み上げてくる。
仰向けだから顔は隠せないし、凄くもどかしい。
「アルっ!!お前だって腹筋くらいあんだろ!!俺よりすごいくせに!!」
何故か自分より凄いものを持っているアルベルトに対して嫉妬している、みたいなセリフになってしまった。
「ふふっそんなことないよ…モモの腹筋は他の人より綺麗だし、そそられるね」
そそられる……。
そそられるって?!!!
体温が急激に上がったような気がした。
顔は茹でダコのようになり、両手で覆い隠した。
「は……早く膝も治癒魔法かけてくれ……」
「んー。どうしようかな?」
焦らすようにアルベルトは今度は桃太の結構擦りむけたであろう場所を指でなぞる。
痛いはずなのに、ビクッと身体が反応する。
何からかってんのかコイツ。
蹴り飛ばそうと思ったが、アルベルトの素早さは尋常じゃない。結局受け止められるか、下手すると反撃に合うかだ。下手に動けないのが悲しい。
取り敢えず、このよくわからない雰囲気を変えたい。
「アルって何歳なんだ?」
苦しい質問だったか、アルベルトは何を急に言い始めるのかと驚いた顔をする。
「20だよ……モモは?」
あまり変わらなかったが、アルの場合落ち着いてるからもうちょっと上かと思っていた。
「17だけど……」
「ならこの世界では成人年齢だね、お酒も飲めるから今度一緒に飲もう」
あ。日本と法律が違うのね。俺の場合16辺りからタバコ吸ってたし、そこまで強くはないが酒も飲んでいた。
この世界では隠さず飲めるという事か!素晴らしい!
ウキウキしていると、足を捕まれる。
「はい、治癒魔法かけるよ、じっとしててね」
もっとアルとは色々な話をしたいぜ……。
そう思えるようになった。
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