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それから月日は流れ、早6年。檸檬は母の実家がある東京の高校に越境入学して、東大理科三類を目指して猛勉強中なのだ。
父は京都を出ることを猛反対し、最後まで首を縦に振ってくれることはなく、半ば家出同然で東京の高校に通っているのだが、それでも家業の製茶会社の東京支店を檸檬のために使わせてくれていて、東京支社の一部が檸檬の東京での暮らしの拠点になっている。
東京支店は、東京都中央区の日本橋に位置する。東京駅の真ん前にあたる。
父曰く、京都にも京都大学というノーベル賞を輩出している有名な大学があるというのに、なんでまた東京なんぞに下ってまで、医者を目指しているのか訳が分からないと言った理屈だ。
根からの京都人である父は、東京へ行くことを上京とは言わない。我が家は、その昔、御所へのお出入りを許可されていた御用達の老舗であるから、京都へ行くことが上京であって、それ以外はすべて下ると思っている。
今の天皇陛下が東京住まいだと言っても、考えは変わらない様子でほとほと困っている。
創業450年の老舗中の老舗である檸檬の実家「上垣内(かみごうち)茶舗」だが、次期社長と目されているのは、もっぱら一人娘である檸檬であることから、父が檸檬を東京にやりたくないという本音はここに端を発している。
ひと悶着はあったものの、めでたく現役で東京大学に晴れて合格する。意外なことにあれほど東京行きを反対していた父が、東大の入学式に出席したいと言い出したこと。
そして父は、新幹線も乗らずに、東京支社へ顔を出してしまったのだ。
「え?どういうこと?」
「上家、一子相伝の秘密を暴露するときが来たと思っている」
「何よ、それ?」
「もしパパに何かあれば、檸檬、君が先祖からの言い伝えを実行し、上垣内家を守るのだ」
「はあ?なに?一子相伝なんて、大げさなこと言いだして」
「百聞は一見に如かずだ。おいで」
そのまま父に手を引かれ、東京支社の倉庫の中に入る。ふと、懐かしい記憶がよみがえる。7年前ヴェロニカの魂が、この世界にたどり着いた日、実家の蔵に閉じ込められていた時のことを。
今から思えば、あの日に嗅いだ匂いは、お茶の香りであったことに思いいたる。妙に心を落ち着かせるいい匂い。暗闇の中で頭をぶつけ、記憶喪失になったことで、ヴェロニカはここを安住の地とすることができたのである。
東京支社の倉庫の中も、あの日と同じ匂いがしている。
「驚くんじゃないよ」
父は、勿体をつけながら、倉庫の床にある扉を開ける。ちょうど台所にある床下収納のような扉で、その下へ続く階段があった。階段を降り切ったところは、広い土間の空間がある。
「倉庫の下に、こんな空間があるなんて……」
「驚くのはまだ早いよ」
これはヴェロニカの魔法でならできるはずの異空間にしか見えなかった。どうして、こんなところに?この世界には、魔法は存在しないはずなのに……?
父は、向かい側にある板敷のところまで、ずんずん歩いていき、なぜかそこに行くと下駄箱らしき、下足棚がしつらえている。その棚を見ると男性ものの下駄、草履、古いものでは、女性用の履物も並べられている。
それを不思議そうに眺めながら、父に倣ってその先へ向かう階段に足をかける。
階段を登りきったところには、あの懐かしい蔵があった。あれ以来、子供を蔵に閉じ込めるお仕置きはなくなってしまって、一度も檸檬は足を踏み入れたことがない。
「どうだい?驚いたかい?」
「ええ。とっても」
「この秘密の通路を使って、東大へ京都から通えばいい」
「へ?」
「これは関東大震災の時に、店の商品と従業員の命を守るために当時の当主が力を振るわれた結果できたもので、さっきの広い土間にも、初代当主のからくりが施されていてな。その話はオイオイとするが、まずは着替えが先だ」
蔵を出て、向かった先は、中学生のころまでよく行っていた美容院。
そこで見事な振り袖とアップした髪形に変身させられる。こんな古風な姿で当代の入学式に行けってか?
なんか目立って、気恥ずかしいような?もじもじ自信なさげにしていると、
「何言うてんのや!商売人は、目立ってなんぼや!我が上垣内の家訓や!」
「さよか。ほな、行きまひょか」
檸檬はすっかり諦めモードで言い、向かい側に位置する東京支社の地下階段に歩み寄る。
「いや、まだ紹介せなあかんとこが残っている。こっちへおいで」
「はあ?まだ、なんかあんの?」
「我が上垣内家の当主は昔から不思議な力を持っている人が多かったんやろな。これは初代当主が元々作らはったもんなんや。さっき通った東京支社の抜け道は、関東大震災の時に知っていると思うけど焼け野原になった時に、当時の店の者と商品を守るために、この抜け道を作らはったそうやけど、それが第二次世界大戦の大空襲の時、また役に立った。つくづく当主に欠かせない素養は、先見の明があるということやろか。パパは檸檬には、それがあるて思っている」
そして父は、土間の壁際に手を置き、一気に開いた。
そこは……江戸時代の上垣内茶舗の蔵に通じていた。厳密にいえば、蔵の外になるのだが、空気感が全然違うことにドキリとしてしまう。
「お茶壺道中で、何かあったら困るやろ?それで初代がこの抜け道をこしらえはったんや。ウチは宇治奉行所の真ん前やったさかい、お上の御威光を受けてのお茶壺道中の先頭やったさかいに何かあれば、お奉行の首が飛ぶ」
現在は京都銀行がある。あそこが、昔は宇治奉行所があったんか。そういえば昔、石碑が建っていたような気がする。
番頭さんが、我々の姿を見つけ、主人に知らせる。ほどなくして、宇治屋清兵衛が飛んでくる。
「これは、これは。おいでやす」
この場合の宇治屋は屋号であって、姓ではない。正式な姓名は、上垣内(かみごうち)清兵衛で、代々その名前を襲名していく。江戸時代は、宇治屋の屋号を使っていたというだけのこと。
現代は、上垣内茶舗で商業登記しているが、通称名として宇治屋清兵衛は顕在している。
それはそうと、初代と関東大震災が起こったのは、1923年9月1日(大正12年)のことで、その際の当主は、おそらく異世界の聖女様の転生者だということがわかる。
投手の名前は、宇治屋清兵衛だが、男性とは限らない。聖女様が男性として転生したことの可能性も十分に考えられるが、襲名するだけのことなので、女性か男性かは関係ない。
そして、この抜け穴の秘密は、一子相伝の秘密として、代々当主となるものに受け継がれていく。
「清兵衛、これがウチの娘で次期当主となる「れもん」だ。私と同じように、よしなに頼む」
父はそう言いながら、宇治屋清兵衛に頭を下げるものだから、つられて檸檬も頭を下げる。
「これは、これは。えらい別嬪さんどすな」
「数えで、19歳になる。今度、最上級の学校へ入ることになり、今日は入学式なのだ」
「ほぅ。なんや。ようわかりまへんけど、おなごでお勉強となると、お嫁の貰い手がのうなるのとおへんか?」
この言葉に正直、檸檬はカチンときたが、この時代は男尊女卑の時代だから仕方がないものとして、諦める。
「お医者になるための勉強をするのだ。清兵衛もどこか具合が悪いときに診てもらうといい」
「ほうぃ。そらあ、よろしおすわなぁ。公方様もおれんさんに診てほしいやろなぁ」
清兵衛さんは、れもんと発音が難しいのか、おれんという省略した名前で呼ばれるものだから、なんだか自分ではないような気がする。
父は、すかさず「おれん」ではなく「れもん」だ、と訂正しているが、やはりうまく発音できないようで。そのため「おれん」さんから「おもん」さんになったりと、懸命に口を動かしているが「おれもん」とは、どうしても発音しにくいようだった。
未来の主人を呼び捨てにするわけにもいかないので、懸命に口を動かしているが、最後にはもうあきらめ気分で、
「未来の主人でも、儂にとっては、孫娘になるから「檸檬ちゃん」呼びにさせてもらう!」
宣言されてしまったのだ。
ずいぶんフレンドリーな言い方に、父とともに顔を見合わせ、顔をほころばせる。
父は京都を出ることを猛反対し、最後まで首を縦に振ってくれることはなく、半ば家出同然で東京の高校に通っているのだが、それでも家業の製茶会社の東京支店を檸檬のために使わせてくれていて、東京支社の一部が檸檬の東京での暮らしの拠点になっている。
東京支店は、東京都中央区の日本橋に位置する。東京駅の真ん前にあたる。
父曰く、京都にも京都大学というノーベル賞を輩出している有名な大学があるというのに、なんでまた東京なんぞに下ってまで、医者を目指しているのか訳が分からないと言った理屈だ。
根からの京都人である父は、東京へ行くことを上京とは言わない。我が家は、その昔、御所へのお出入りを許可されていた御用達の老舗であるから、京都へ行くことが上京であって、それ以外はすべて下ると思っている。
今の天皇陛下が東京住まいだと言っても、考えは変わらない様子でほとほと困っている。
創業450年の老舗中の老舗である檸檬の実家「上垣内(かみごうち)茶舗」だが、次期社長と目されているのは、もっぱら一人娘である檸檬であることから、父が檸檬を東京にやりたくないという本音はここに端を発している。
ひと悶着はあったものの、めでたく現役で東京大学に晴れて合格する。意外なことにあれほど東京行きを反対していた父が、東大の入学式に出席したいと言い出したこと。
そして父は、新幹線も乗らずに、東京支社へ顔を出してしまったのだ。
「え?どういうこと?」
「上家、一子相伝の秘密を暴露するときが来たと思っている」
「何よ、それ?」
「もしパパに何かあれば、檸檬、君が先祖からの言い伝えを実行し、上垣内家を守るのだ」
「はあ?なに?一子相伝なんて、大げさなこと言いだして」
「百聞は一見に如かずだ。おいで」
そのまま父に手を引かれ、東京支社の倉庫の中に入る。ふと、懐かしい記憶がよみがえる。7年前ヴェロニカの魂が、この世界にたどり着いた日、実家の蔵に閉じ込められていた時のことを。
今から思えば、あの日に嗅いだ匂いは、お茶の香りであったことに思いいたる。妙に心を落ち着かせるいい匂い。暗闇の中で頭をぶつけ、記憶喪失になったことで、ヴェロニカはここを安住の地とすることができたのである。
東京支社の倉庫の中も、あの日と同じ匂いがしている。
「驚くんじゃないよ」
父は、勿体をつけながら、倉庫の床にある扉を開ける。ちょうど台所にある床下収納のような扉で、その下へ続く階段があった。階段を降り切ったところは、広い土間の空間がある。
「倉庫の下に、こんな空間があるなんて……」
「驚くのはまだ早いよ」
これはヴェロニカの魔法でならできるはずの異空間にしか見えなかった。どうして、こんなところに?この世界には、魔法は存在しないはずなのに……?
父は、向かい側にある板敷のところまで、ずんずん歩いていき、なぜかそこに行くと下駄箱らしき、下足棚がしつらえている。その棚を見ると男性ものの下駄、草履、古いものでは、女性用の履物も並べられている。
それを不思議そうに眺めながら、父に倣ってその先へ向かう階段に足をかける。
階段を登りきったところには、あの懐かしい蔵があった。あれ以来、子供を蔵に閉じ込めるお仕置きはなくなってしまって、一度も檸檬は足を踏み入れたことがない。
「どうだい?驚いたかい?」
「ええ。とっても」
「この秘密の通路を使って、東大へ京都から通えばいい」
「へ?」
「これは関東大震災の時に、店の商品と従業員の命を守るために当時の当主が力を振るわれた結果できたもので、さっきの広い土間にも、初代当主のからくりが施されていてな。その話はオイオイとするが、まずは着替えが先だ」
蔵を出て、向かった先は、中学生のころまでよく行っていた美容院。
そこで見事な振り袖とアップした髪形に変身させられる。こんな古風な姿で当代の入学式に行けってか?
なんか目立って、気恥ずかしいような?もじもじ自信なさげにしていると、
「何言うてんのや!商売人は、目立ってなんぼや!我が上垣内の家訓や!」
「さよか。ほな、行きまひょか」
檸檬はすっかり諦めモードで言い、向かい側に位置する東京支社の地下階段に歩み寄る。
「いや、まだ紹介せなあかんとこが残っている。こっちへおいで」
「はあ?まだ、なんかあんの?」
「我が上垣内家の当主は昔から不思議な力を持っている人が多かったんやろな。これは初代当主が元々作らはったもんなんや。さっき通った東京支社の抜け道は、関東大震災の時に知っていると思うけど焼け野原になった時に、当時の店の者と商品を守るために、この抜け道を作らはったそうやけど、それが第二次世界大戦の大空襲の時、また役に立った。つくづく当主に欠かせない素養は、先見の明があるということやろか。パパは檸檬には、それがあるて思っている」
そして父は、土間の壁際に手を置き、一気に開いた。
そこは……江戸時代の上垣内茶舗の蔵に通じていた。厳密にいえば、蔵の外になるのだが、空気感が全然違うことにドキリとしてしまう。
「お茶壺道中で、何かあったら困るやろ?それで初代がこの抜け道をこしらえはったんや。ウチは宇治奉行所の真ん前やったさかい、お上の御威光を受けてのお茶壺道中の先頭やったさかいに何かあれば、お奉行の首が飛ぶ」
現在は京都銀行がある。あそこが、昔は宇治奉行所があったんか。そういえば昔、石碑が建っていたような気がする。
番頭さんが、我々の姿を見つけ、主人に知らせる。ほどなくして、宇治屋清兵衛が飛んでくる。
「これは、これは。おいでやす」
この場合の宇治屋は屋号であって、姓ではない。正式な姓名は、上垣内(かみごうち)清兵衛で、代々その名前を襲名していく。江戸時代は、宇治屋の屋号を使っていたというだけのこと。
現代は、上垣内茶舗で商業登記しているが、通称名として宇治屋清兵衛は顕在している。
それはそうと、初代と関東大震災が起こったのは、1923年9月1日(大正12年)のことで、その際の当主は、おそらく異世界の聖女様の転生者だということがわかる。
投手の名前は、宇治屋清兵衛だが、男性とは限らない。聖女様が男性として転生したことの可能性も十分に考えられるが、襲名するだけのことなので、女性か男性かは関係ない。
そして、この抜け穴の秘密は、一子相伝の秘密として、代々当主となるものに受け継がれていく。
「清兵衛、これがウチの娘で次期当主となる「れもん」だ。私と同じように、よしなに頼む」
父はそう言いながら、宇治屋清兵衛に頭を下げるものだから、つられて檸檬も頭を下げる。
「これは、これは。えらい別嬪さんどすな」
「数えで、19歳になる。今度、最上級の学校へ入ることになり、今日は入学式なのだ」
「ほぅ。なんや。ようわかりまへんけど、おなごでお勉強となると、お嫁の貰い手がのうなるのとおへんか?」
この言葉に正直、檸檬はカチンときたが、この時代は男尊女卑の時代だから仕方がないものとして、諦める。
「お医者になるための勉強をするのだ。清兵衛もどこか具合が悪いときに診てもらうといい」
「ほうぃ。そらあ、よろしおすわなぁ。公方様もおれんさんに診てほしいやろなぁ」
清兵衛さんは、れもんと発音が難しいのか、おれんという省略した名前で呼ばれるものだから、なんだか自分ではないような気がする。
父は、すかさず「おれん」ではなく「れもん」だ、と訂正しているが、やはりうまく発音できないようで。そのため「おれん」さんから「おもん」さんになったりと、懸命に口を動かしているが「おれもん」とは、どうしても発音しにくいようだった。
未来の主人を呼び捨てにするわけにもいかないので、懸命に口を動かしているが、最後にはもうあきらめ気分で、
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