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14.馬車駐めにて
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「ずるい!ずるい。ずるい!ずるいでは、ないか?貴様がそんな、ズルい奴だとは、夢にも思っていなかったぞ。」
「殿下には、アイリス様がいらっしゃるではありませんか?」
「アイリスは、正妃だ。だが、側妃をミッシェルにと、心に決めておいたのだ。それを横から奪うようなことをして、恥を知れ。」
「私には、婚約者がおりませんでしたので、それにアインシュタイン侯爵様から直々に頼まれまして、とにかく、昨日から、私の婚約者になったことだけは、覚えておいてください。」
「うぐぐ……。どこまでは、譲歩してくれる?」
「譲歩はしません、普通の婚約者がいる令嬢と同じように接してください。」
「せめて、髪を撫でるぐらいなら、よかろう?」
「それも、ダメです。」
「では、エスコートぐらいは、大丈夫か?」
「これからのエスコートは、すべて私がします。」
「ケチ!少しぐらい、触らせてくれたって、いいだろう?」
「ダメです。昨日、彼女は、書類上、私の所有物になりました。」
「ケチ!けち。ケチ!」
「なんとでも、おっしゃってください。昨日の婚約は、国王陛下の裁可を得ております。」
「ふーん。」
完全に、ふてくされた態度をとっているクリストファー殿下に、ため息を吐きながらも去っていくマクシミリアン様。
なんといわれても、ミッシェルを奪われることは阻止したい。ミッシェルは俺だけのモノ。
そうだ。いいことを思いついた。ミッシェルに魔道具を着けてもらうことにして、帰宅後、早速、ドワーフの師匠のところへ行く。
「ええー!そりゃ、坊ちゃま。やろうと思えば、できないことはないですけん。それは痛そうだし。うーん。ご命令とあらば、作りますよ。」
「いつできる?」
「これから、すぐにでも。」
「頼む。」
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
月曜日、マクシミリアン様の馬車が迎えに来られる。今日からは、婚約者として、初めて一緒の馬車に乗る。
朝になってから、もう王家の馬車は出ないということを知らされるが、ミッシェルにとっては、どうでもいいこと。だって、カラダも心もマクシミリアン様の方がずっといいもの。
これからは、ずっとマクシミリアン様にだけ、触ってもらえたら、それでいい。
馬車に乗り込んでから、違うことがあったとすれば、マクシミリアン様から、おはようのキスが落とされることになったことぐらい。
キスと言っても、フレンチ・キスではない。いつもの朝からねっとりと濃厚な、ディープキスを何度もしてくださる。
いきなりだったから、ビックリしたけど、キスされていると幸福感と愛されている感が半端なくある。
それは、マクシミリアン様も、同じなようで、真っ赤になりながら、何度も舌を絡めて来られる。
もう、それだけでうっとりしてしまう。すっかり、蕩け切った表情で学園に着くと、クリストファー殿下が待ち構えていた。
「朝から、もう発情したのか?いやらしい顔をしているな?」
ミッシェルは急にそしられたので、ビクリとカラダを震わせる。
すかさずマクシミリアン様に抱きしめられ、「大丈夫だ。」と力強く、抱きしめてくださるので、身も心も委ねる。
その様子に、さらに激昂しミッシェルに近寄ろうとするも、結界で近寄れない。
「おま、お前、そこまでして、ミッシェル嬢を囲い込みたいのか!はー、呆れた奴だな。わかったよ。二人の婚約を認める。おめでとう。」
王太子が宣言されたので、言質はとったも同然、それを聞いていた周りの野次馬も、マクシミリアン様とミッシェルが正式に婚約したことを知る。
今まで、さんざんキズモノ令嬢とからかっていた者も、口々に祝福してくれる。
「おめでとう。」
学園って、いいところだな。同級生って、いいな。と思う。
「殿下には、アイリス様がいらっしゃるではありませんか?」
「アイリスは、正妃だ。だが、側妃をミッシェルにと、心に決めておいたのだ。それを横から奪うようなことをして、恥を知れ。」
「私には、婚約者がおりませんでしたので、それにアインシュタイン侯爵様から直々に頼まれまして、とにかく、昨日から、私の婚約者になったことだけは、覚えておいてください。」
「うぐぐ……。どこまでは、譲歩してくれる?」
「譲歩はしません、普通の婚約者がいる令嬢と同じように接してください。」
「せめて、髪を撫でるぐらいなら、よかろう?」
「それも、ダメです。」
「では、エスコートぐらいは、大丈夫か?」
「これからのエスコートは、すべて私がします。」
「ケチ!少しぐらい、触らせてくれたって、いいだろう?」
「ダメです。昨日、彼女は、書類上、私の所有物になりました。」
「ケチ!けち。ケチ!」
「なんとでも、おっしゃってください。昨日の婚約は、国王陛下の裁可を得ております。」
「ふーん。」
完全に、ふてくされた態度をとっているクリストファー殿下に、ため息を吐きながらも去っていくマクシミリアン様。
なんといわれても、ミッシェルを奪われることは阻止したい。ミッシェルは俺だけのモノ。
そうだ。いいことを思いついた。ミッシェルに魔道具を着けてもらうことにして、帰宅後、早速、ドワーフの師匠のところへ行く。
「ええー!そりゃ、坊ちゃま。やろうと思えば、できないことはないですけん。それは痛そうだし。うーん。ご命令とあらば、作りますよ。」
「いつできる?」
「これから、すぐにでも。」
「頼む。」
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
月曜日、マクシミリアン様の馬車が迎えに来られる。今日からは、婚約者として、初めて一緒の馬車に乗る。
朝になってから、もう王家の馬車は出ないということを知らされるが、ミッシェルにとっては、どうでもいいこと。だって、カラダも心もマクシミリアン様の方がずっといいもの。
これからは、ずっとマクシミリアン様にだけ、触ってもらえたら、それでいい。
馬車に乗り込んでから、違うことがあったとすれば、マクシミリアン様から、おはようのキスが落とされることになったことぐらい。
キスと言っても、フレンチ・キスではない。いつもの朝からねっとりと濃厚な、ディープキスを何度もしてくださる。
いきなりだったから、ビックリしたけど、キスされていると幸福感と愛されている感が半端なくある。
それは、マクシミリアン様も、同じなようで、真っ赤になりながら、何度も舌を絡めて来られる。
もう、それだけでうっとりしてしまう。すっかり、蕩け切った表情で学園に着くと、クリストファー殿下が待ち構えていた。
「朝から、もう発情したのか?いやらしい顔をしているな?」
ミッシェルは急にそしられたので、ビクリとカラダを震わせる。
すかさずマクシミリアン様に抱きしめられ、「大丈夫だ。」と力強く、抱きしめてくださるので、身も心も委ねる。
その様子に、さらに激昂しミッシェルに近寄ろうとするも、結界で近寄れない。
「おま、お前、そこまでして、ミッシェル嬢を囲い込みたいのか!はー、呆れた奴だな。わかったよ。二人の婚約を認める。おめでとう。」
王太子が宣言されたので、言質はとったも同然、それを聞いていた周りの野次馬も、マクシミリアン様とミッシェルが正式に婚約したことを知る。
今まで、さんざんキズモノ令嬢とからかっていた者も、口々に祝福してくれる。
「おめでとう。」
学園って、いいところだな。同級生って、いいな。と思う。
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