婚約破棄から溺愛婚~ハイスペ上司と秘密のルームシェア

青の雀

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11.イベント

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 やっぱり結婚式は最初、和装で文欽高島田にすることになった。それはお嫁に行く前に振り袖姿を披露したかったと、修平パパが言い出したから。

 ひなのとしては、どちらでもよかったことなのだが、ウエディングドレスで式を挙げたら、お色直しぐらいの時間では、着物を着ることは不可能に近い。

 式は白無垢で、お色直しに文欽高島田、ウエディングドレスでもう十分だというのに。

 修平と達平が、ああでもないこうでもないと白熱の議論している

 百万年企画が取り仕切る結婚式の披露宴が、お色直し2回だなんて、少なすぎるらしい。

 世紀の結婚式にするのだと、二人とも張り切っている。

 あのね。会社と結婚するわけではないのよ。

 でも、ひなのとしては、嬉しい。

 ウエディングドレスの仮縫いはもう済み、あとは何着かのカクテルドレスで、もめているだけ。

 あのカフェでの出会いがなければ、一生縁がないと思っていた結婚式。だって、明彦に裏切られ捨てられ、マンションは立ち退きを食らうはで、あの頃のひなのは、投げやりホームレスで、もう男の人なんて信用しないと思っていたのだから。

 男に100%依存できるなんて思わなかった。もともとひなのは、男に依存するタイプではない、自分で考え自分で解決方法を見出すタイプの性格。

 それが修平と出会ってから、甘やかされることに慣れ、修平は100%自分に頼ってほしいタイプの性格だったみたいだけど、それでどんどん甘ったれ沼に入り込んでしまったのだ。

 パパの達平社長も、経営者にどんどん頼りなさいというタイプだったから、二人で相乗効果を発揮して、二人のお人形さんのような?二人が甘やかせたくなる対象として、ひなのが存在している。

 修平母も「わたしが女の子を産まなかったばっかりに、ひなのちゃんには申し訳ないわ。でも、ひなのちゃんのこと私も娘ができたみたいで嬉しいの。代わりに女同士仲良くしましょ。」

 と言ってくださり、ひなのも嬉しい。恋人だけでなく、家族がいっぺんに増えたみたい。事実、結婚するということは、家族や親戚が増えることなのだけど、この時は、まだ夢を見ているみたいな気持ちだったのだ。

 結婚式は明治神宮で、披露宴は帝国ホテルで、と場所だけは決まったがまだまだ波乱含みがありそう。

 なんせ、百万年企画の一大イベントとして、修平、達平お父様がとらえているから、少し頭痛の種。

 派手な結婚式をすればするほど、仕返し婚の効果は倍増するというもの。だそうです。

 ひなのは、もう心から修平のことを愛しているし、今更仕返しだなんて、どうでもいいことだけど、相手に隙を与えてはいけないということから、完膚までも相手を叩きのめさなければ、仕返しにはならないとも思っている。

 でないと、あのサユリというタレントは、またなんだかんだと修平に仕掛けてくるだろうから。

 そして、今回の企画は、メディアも利用し大々的に宣伝する。披露宴でありながら、ファッションショーのようなお色直しをとことん見せ、赤白歌手を呼んで余興をさせて、手品師にマジックとオリンピックアスリートに新体操や体操を披露させることまで考えているから、驚きすぎて言葉を失う。

 もう、好きにしちゃってください。

 手品師のマジックよりもオリンピック選手の体操を間近で見られることの方が嬉しいかもしれないけど、埃が立つか?

 ディナーショーがあるぐらいだから、食事に支障があるとは思えないけど、ホテルの話では、新郎新婦が座る席の真ん前に真ん中に広くスペースを開け、そこをお色直しの時に通るほかは、ステージとして見立て、ファッションショーのランウェイ、歌手がその場を歌い踊る。マジックで紙吹雪やハトが舞い、体操選手が吊り輪やあん馬を披露する。構想があるという。

 そこで、ひなのは一つ提案をする。結婚式にタカラヅカ歌劇団を呼べないだろうか。そのステージ上で2列の背中合わせでのラインダンスが見たい。大きな羽を背負ってでのラインダンスは華やかだろう。

 ひなのはその時、お色直しで退席しているにも関わらず、招待客が喜んでいる姿が目に浮かぶ。

 トップ娘役か歌姫の独唱があってもいい。

 昔からひなのは、華やかで綺麗なタカラヅカが大好きだから。

 タカラヅカはカンテレさんだから、何とかなるかもしれないというのは、達平社長の弁。
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