35 / 48
*WEB連載版
第53話 女スパイ尋問ごっこ★
しおりを挟む
私は手を引かれ、殿下の寝室へとやってきた。
「はぁ~」
「大丈夫か?」
急展開からのようやくの休息であるに息を整えていると、殿下が心配そうな顔をして覗き込んできてくれた。
「はい、なんとか」
「すまないな、急に巻き込んで」
「いえ、こちらこそ。妹がご迷惑をおかけしてしまい……」
「あんたが謝ることじゃないって。あいつ、今日はなんだかしつこくってさ。俺の部屋の前で張り込みかけてやがったんだよ」
「え!?」
思わず部屋のドアを見てしまう。殿下の部屋、というのはまさにここだからだ。
「大丈夫、あいつのことは巻いたから。今頃図書室ウロウロしてるんじゃないか?」
殿下はそう言って私をベッドの上に座らせた。
そして私のことを抱きしめる。首筋に鼻を埋めてスンスン匂いを嗅ぐ殿下。
「ああ、アデライザの匂いだぁ」
その舌でペロリと舐めてきた。そのまま唇を寄せてきてキスをする。
ちゅぱっと音を立てるだけのキスだったけど、殿下は満足げな表情だった。
「あー幸せ。ずっとこうしたかったんだよ」
ぎゅうっと強く抱き締められる。苦しいけど気持ちいい。
「最近ご無沙汰だったからな、どこかの馬鹿妹のせいで」
「すみません……」
「だからあんたが謝る必要はないって」
そういってまたキスしてくる。
こんどは長めのディープキス。お互いの唾液を交換し合う。唾液を流し込まれて飲み込むと、また深くまでルベルドは舌を絡めてきた。
「あ、ん……ま、待って、殿下……」
「二人っきりの時は、ルベルド、だろ?」
「は、はい。ルベルド、あの、ちょっと待って……」
「待たない」
そういうなり彼は私を押し倒す。覆い被さってきた彼の顔は少し怖い。だけどそれが逆に色っぽくてドキドキしてしまう。
そして、また深いキスが始まる。何度も角度を変えて貪るようなそれに頭がクラクラして……。
やっと解放されたときには酸欠気味になっていた。
「い、いきなりすぎです、ルベルド。逃げてきたと思ったらこれって」
「もう我慢できないんだ。一刻も早くお前が欲しい」
「ま、待って下さい、落ち着いて。私、殿下に……ルベルドに、まずは謝ろうって思ってて……」
「謝る? なんだよ、それ」
彼は服を脱ぎ捨てながら聞いてきた。引き締まった腹筋や胸板が恥ずかしくて、私は目を逸らす。
「あの……その。私、家庭教師としてここに来たわけですが、その。本当はもう一つ仕事を承っていまして……」
「知ってる。スパイだろ?」
「え……?」
どうしてそれを……。
「兄貴が送り込んでくる家庭教師はみんなそうだったからな。だから俺は家庭教師っていうのは信用してなかったんだけど……、まぁ、あんたを送り込んでくれたことには感謝してるよ。ほんとに好みドンピシャだから」
優しい手つきで頬を撫でられ、顔に熱が集まるのを感じた。そんな私の反応を楽しむようにニヤリと笑みを浮かべるルベルド。
「……そうだな。せっかく打ち明けてくれたことだし、ここは一つ女スパイごっこでもするか。あんたは俺のなにを調べようとしていたんだ、女スパイさん?」
「それは……ひゃあっ!」
耳に吐息をかけられ、ゾクッとした感覚が背筋を走る。
「ほら、言えよ」
「やっ! はぁんっ!!」
耳の中に舌を入れられて変な声が出てしまった。くすぐったいような感じなのに、なんだか気持ちよくて身体の奥がきゅんきゅんとうずく。
「あ、やだっ、言うっ、言うからぁっ」
身を捩っても離してもらえず、むしろさらに激しく攻め立てられた。
頭の中で火花が散ったみたいになって、何も考えられなくなる。もうどうなってもいいやという気分になった時ようやく解放され、私は肩で息をしていた。
「はぁっ、はぁっ……」
「ああ、色っぽいな」
うっとりした様子の殿下の視線を感じてハッとする。一体何をやっているんだ、私たちは。
「だ、だから私は――」
「おっと、簡単に言ったらつまらないぞ」
「え……」
「いまのあんたは女スパイなんだからさ。秘密は身体を張って守ってもらわないと」
なんて言いながらも殿下の紅い目が笑っている。
「それをエロいことして無理矢理聞き出すってシチュエーションが燃えるんだよ」
「えぇ………」
「さて、続きをしようか」
私に再び覆い被さってくるルベルド。その瞳にははっきりと分かるほどの情欲の炎が灯っていた。
ご無沙汰期間が長すぎて相当な欲求不満になってるみたいね、ルベルドったら。
実際、私は女スパイの仕事を頼まれていたわけだし、そういう意味で負い目はあった。しばらくこの遊びに付き合うか……。
「はぁ~」
「大丈夫か?」
急展開からのようやくの休息であるに息を整えていると、殿下が心配そうな顔をして覗き込んできてくれた。
「はい、なんとか」
「すまないな、急に巻き込んで」
「いえ、こちらこそ。妹がご迷惑をおかけしてしまい……」
「あんたが謝ることじゃないって。あいつ、今日はなんだかしつこくってさ。俺の部屋の前で張り込みかけてやがったんだよ」
「え!?」
思わず部屋のドアを見てしまう。殿下の部屋、というのはまさにここだからだ。
「大丈夫、あいつのことは巻いたから。今頃図書室ウロウロしてるんじゃないか?」
殿下はそう言って私をベッドの上に座らせた。
そして私のことを抱きしめる。首筋に鼻を埋めてスンスン匂いを嗅ぐ殿下。
「ああ、アデライザの匂いだぁ」
その舌でペロリと舐めてきた。そのまま唇を寄せてきてキスをする。
ちゅぱっと音を立てるだけのキスだったけど、殿下は満足げな表情だった。
「あー幸せ。ずっとこうしたかったんだよ」
ぎゅうっと強く抱き締められる。苦しいけど気持ちいい。
「最近ご無沙汰だったからな、どこかの馬鹿妹のせいで」
「すみません……」
「だからあんたが謝る必要はないって」
そういってまたキスしてくる。
こんどは長めのディープキス。お互いの唾液を交換し合う。唾液を流し込まれて飲み込むと、また深くまでルベルドは舌を絡めてきた。
「あ、ん……ま、待って、殿下……」
「二人っきりの時は、ルベルド、だろ?」
「は、はい。ルベルド、あの、ちょっと待って……」
「待たない」
そういうなり彼は私を押し倒す。覆い被さってきた彼の顔は少し怖い。だけどそれが逆に色っぽくてドキドキしてしまう。
そして、また深いキスが始まる。何度も角度を変えて貪るようなそれに頭がクラクラして……。
やっと解放されたときには酸欠気味になっていた。
「い、いきなりすぎです、ルベルド。逃げてきたと思ったらこれって」
「もう我慢できないんだ。一刻も早くお前が欲しい」
「ま、待って下さい、落ち着いて。私、殿下に……ルベルドに、まずは謝ろうって思ってて……」
「謝る? なんだよ、それ」
彼は服を脱ぎ捨てながら聞いてきた。引き締まった腹筋や胸板が恥ずかしくて、私は目を逸らす。
「あの……その。私、家庭教師としてここに来たわけですが、その。本当はもう一つ仕事を承っていまして……」
「知ってる。スパイだろ?」
「え……?」
どうしてそれを……。
「兄貴が送り込んでくる家庭教師はみんなそうだったからな。だから俺は家庭教師っていうのは信用してなかったんだけど……、まぁ、あんたを送り込んでくれたことには感謝してるよ。ほんとに好みドンピシャだから」
優しい手つきで頬を撫でられ、顔に熱が集まるのを感じた。そんな私の反応を楽しむようにニヤリと笑みを浮かべるルベルド。
「……そうだな。せっかく打ち明けてくれたことだし、ここは一つ女スパイごっこでもするか。あんたは俺のなにを調べようとしていたんだ、女スパイさん?」
「それは……ひゃあっ!」
耳に吐息をかけられ、ゾクッとした感覚が背筋を走る。
「ほら、言えよ」
「やっ! はぁんっ!!」
耳の中に舌を入れられて変な声が出てしまった。くすぐったいような感じなのに、なんだか気持ちよくて身体の奥がきゅんきゅんとうずく。
「あ、やだっ、言うっ、言うからぁっ」
身を捩っても離してもらえず、むしろさらに激しく攻め立てられた。
頭の中で火花が散ったみたいになって、何も考えられなくなる。もうどうなってもいいやという気分になった時ようやく解放され、私は肩で息をしていた。
「はぁっ、はぁっ……」
「ああ、色っぽいな」
うっとりした様子の殿下の視線を感じてハッとする。一体何をやっているんだ、私たちは。
「だ、だから私は――」
「おっと、簡単に言ったらつまらないぞ」
「え……」
「いまのあんたは女スパイなんだからさ。秘密は身体を張って守ってもらわないと」
なんて言いながらも殿下の紅い目が笑っている。
「それをエロいことして無理矢理聞き出すってシチュエーションが燃えるんだよ」
「えぇ………」
「さて、続きをしようか」
私に再び覆い被さってくるルベルド。その瞳にははっきりと分かるほどの情欲の炎が灯っていた。
ご無沙汰期間が長すぎて相当な欲求不満になってるみたいね、ルベルドったら。
実際、私は女スパイの仕事を頼まれていたわけだし、そういう意味で負い目はあった。しばらくこの遊びに付き合うか……。
1
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
過去1ヶ月以内にノーチェの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、ノーチェのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にノーチェの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、ノーチェのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。