あの娘の彼氏はスパダリと評判ですが、その実態はただのヘタレです

99

文字の大きさ
8 / 33

キッスは甘いイチゴ味(物理的) (4)

しおりを挟む
さーて結論から言うと、それからすっかりグズグズに蕩けていた私の中に、待ちきれないとばかりに神山透は入ってきて、要するに凸と凹は合体したのでしたとさ。
チャンチャン。 

入ってきた時に感じた質量であったり、出したり入れたりされる度に言葉にならない声が出て、思わずあんあん言っちゃったことやら、私を組み敷く神山透の汗にぬれた顔が色気全開で大変刺激的だったことやら思い返すと、自分がしたこととは言え、エロすぎるやら恥ずかしいやらで身悶えしてしまう。
その一方では理性が欲に負けたことに対して、変な罪悪感にもかられてしまう私である。
思い出さなければ良いだけだろうけど、いや、思い出しちゃうよねこんなの。

っていうかさあ、あんな状況だったらヤるしかないよね?それ以外の選択肢ないよね?私間違ってた?間違ってなかった?

地味子として生まれて26年。
ホテルに来る際ある程度の腹は括ったとはいえ、やはりこんなこと初めての展開の為激しく動揺しまくってしまう。そして動揺するのと同じぐらい、ある疑念もまた湧いてきて、私は荒ぶる心を抑えきれずにいるのだった。

――

私を背後から抱きかかえ、ベッドの前の大きなスクリーンで、テレビの名画ロードショーとかなんかを見ている神山透に声をかけてみる。

「えーとですね、神山さんの仰るえっちに対する認識と、私の思っている認識は、大体あってました」
「……そうですか?それはよかった。」

少し目を丸くした後、ぎゅうと私を抱きしめ肩にキスをし、イケメンは嬉しそうにニッコリ笑う。

うん、よかったよかった。神山透の考えが(少なくても私にとっては)一般的であることが証明されたのであれば、それはそれで喜ばしい。
……いや、だけど、この人の認識がそもそもおかしいのでは?から始まった話だよねえ?これ。
ちゃんと最後までイタせるなら、どうして「女性が夜に何をどうして欲しいのか、ご教授して下さい」と頼んできたのか。
わざわざ私に頼むなんてどんだけ自信がないのかと思って、「指導」してやろうかと思ったら、逆にしっかり気持ちよくしてもらっちゃって、これでは立場が逆である。
そんな必要なかったんじゃないの?と思うと共に、とある仮説が頭をよぎる。

さては今までの歴代の彼女がよっぽどの猛者だったのか、はたまた……

「神山さんて、今まで性的に不能だったんですか?」
「はあ????」

心外である、と言わんばかりのその反応。

「いや、つい最近まで不能だったけど、できるようになったのかと……」

すると最後まで言う前に、「そんな訳ないでしょ!!!」とスパーンと頭を叩かれて、私は思い切り神山透に怒られてしまうのであった。
どうやらこういった類の話は男子にとって、沽券に関わるデリケートな話らしい。

「えっと、ではこうして神山さんの認識は間違っていなかった事が証明された訳ですし、ご教授の件はこれで終わりと言うことで……」

そういって、するりと神山透の腕から抜けようとすると、

「いやいや一度きりでは認識が合ってるのかどうかの根拠としては乏しいですから、証明されたとは言えませんよね。」

そう言ってガッチリ私をホールドすると、イケメンは「次の予定はいつにしましょうか。」と、どこか圧の強い笑顔でスケジュールを組み始める。

そしてまんまと、次週も神山透と会うことを約束されて、ようやく私は駅にて放逐されたのだった。


……あっ。寝顔の写真、消してもらうの忘れてた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

シンデレラは王子様と離婚することになりました。

及川 桜
恋愛
シンデレラは王子様と結婚して幸せになり・・・ なりませんでした!! 【現代版 シンデレラストーリー】 貧乏OLは、ひょんなことから会社の社長と出会い結婚することになりました。 はたから見れば、王子様に見初められたシンデレラストーリー。 しかしながら、その実態は? 離婚前提の結婚生活。 果たして、シンデレラは無事に王子様と離婚できるのでしょうか。

モテ男とデキ女の奥手な恋

松丹子
恋愛
 来るもの拒まず去るもの追わずなモテ男、神崎政人。  学歴、仕事共に、エリート過ぎることに悩む同期、橘彩乃。  ただの同期として接していた二人は、ある日を境に接近していくが、互いに近づく勇気がないまま、関係をこじらせていく。  そんなじれじれな話です。 *学歴についての偏った見解が出てきますので、ご了承の上ご覧ください。(1/23追記) *エセ関西弁とエセ博多弁が出てきます。 *拙著『神崎くんは残念なイケメン』の登場人物が出てきますが、単体で読めます。  ただし、こちらの方が後の話になるため、前著のネタバレを含みます。 *作品に出てくる団体は実在の団体と関係ありません。 関連作品(どれも政人が出ます。時系列順。カッコ内主役) 『期待外れな吉田さん、自由人な前田くん』(隼人友人、サリー) 『初恋旅行に出かけます』(山口ヒカル) 『物狂ほしや色と情』(名取葉子) 『さくやこの』(江原あきら) 『爆走織姫はやさぐれ彦星と結ばれたい!』(阿久津)

『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』

鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、 仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。 厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議―― 最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。 だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、 結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。 そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、 次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。 同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。 数々の試練が二人を襲うが―― 蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、 結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。 そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、 秘書と社長の関係を静かに越えていく。 「これからの人生も、そばで支えてほしい。」 それは、彼が初めて見せた弱さであり、 結衣だけに向けた真剣な想いだった。 秘書として。 一人の女性として。 結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。 仕事も恋も全力で駆け抜ける、 “冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。

冷徹社長の「契約」シンデレラ~一夜の過ちから始まる溺愛ルート!? 嘘つきな私と不器用な御曹司のオフィスラブ~

藤森瑠璃香
恋愛
派遣社員の桜井美月は、ある夜、会社の懇親会で泥酔し、翌朝目覚めると隣には「氷の彫刻」と恐れられる若き社長・一条蓮がいた。まさかの一夜の過ち(実際には何もなかったが、美月は勘違い)に青ざめる美月に、蓮は「責任は取る。だがこれは恋愛ではない、契約だ」と、彼の抱えるある事情のため、期間限定で恋人のフリをするよう持ちかける。破格の報酬と蓮の真剣な様子に、美月は契約を受け入れる。

氷の上司に、好きがバレたら終わりや

naomikoryo
恋愛
──地方から本社に異動してきた29歳独身OL・舞子。 お調子者で明るく、ちょっとおせっかいな彼女の前に現れたのは、 “氷のように冷たい”と社内で噂される40歳のイケメン上司・本庄誠。 最初は「怖い」としか思えなかったはずのその人が、 実は誰よりもまっすぐで、優しくて、不器用な人だと知ったとき―― 舞子の中で、恋が芽生えはじめる。 でも、彼には誰も知らない過去があった。 そして舞子は、自分の恋心を隠しながら、ゆっくりとその心の氷を溶かしていく。 ◆恋って、“バレたら終わり”なんやろか? ◆それとも、“言わな、始まらへん”んやろか? そんな揺れる想いを抱えながら、仕事も恋も全力投球。 笑って、泣いて、つまずいて――それでも、前を向く彼女の姿に、きっとあなたも自分を重ねたくなる。 関西出身のヒロイン×無口な年上上司の、20話で完結するライト文芸ラブストーリー。 仕事に恋に揺れるすべてのOLさんたちへ。 「この恋、うちのことかも」と思わず呟きたくなる、等身大の恋を、ぜひ読んでみてください。

誘惑の延長線上、君を囲う。

桜井 響華
恋愛
私と貴方の間には "恋"も"愛"も存在しない。 高校の同級生が上司となって 私の前に現れただけの話。 .。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚ Иatural+ 企画開発部部長 日下部 郁弥(30) × 転職したてのエリアマネージャー 佐藤 琴葉(30) .。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚ 偶然にもバーカウンターで泥酔寸前の 貴方を見つけて… 高校時代の面影がない私は… 弱っていそうな貴方を誘惑した。 : : ♡o。+..:* : 「本当は大好きだった……」 ───そんな気持ちを隠したままに 欲に溺れ、お互いの隙間を埋める。 【誘惑の延長線上、君を囲う。】

フェチではなくて愛ゆえに

茜色
恋愛
凪島みなせ(ナギシマ・ミナセ) 26歳 春霞一馬(ハルガスミ・カズマ) 28歳 同じオフィスビルの7階と9階。違う会社で働く男女が、恥ずかしいハプニングが縁で恥ずかしい展開になり、あたふたドキドキする話。 ☆全12話です。設定もストーリーも緩くて薄いです。オフィスラブと謳ってますが、仕事のシーンはほぼありません。 ☆ムーンライトノベルズ様にも投稿しております。

取引先のエリート社員は憧れの小説家だった

七転び八起き
恋愛
ある夜、傷心の主人公・神谷美鈴がバーで出会った男は、どこか憧れの小説家"翠川雅人"に面影が似ている人だった。 その男と一夜の関係を結んだが、彼は取引先のマネージャーの橘で、憧れの小説家の翠川雅人だと知り、美鈴も本格的に小説家になろうとする。 恋と創作で揺れ動く二人が行き着いた先にあるものは──

処理中です...