【連載中】マーガレットの花言葉

華凛

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【トオルSide】最期の恋

#1 最期の恋

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ボクの人生は、あと一年で終わると宣告された。
病弱なボクは小学生のころからベッドに籠りきりだった。
(どうせあと一年なら……)
どうせあと一年しか生きられないなら、自由に過ごしたいな。
医師と看護師の目を盗み、ベッドから降りる。
窓から少しだけ覗く広い花畑をちらりと見る。
病室の鍵を開けて────二階から飛び降りる。
この十年くらい、まともに体を動かしたことはなかったが、アニメや漫画などで見て一度やってみたかったのだ。
ベランダの柵を蹴り、飛び降りたその下には────
(え、人──────!?)

「うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!?」

自分でも驚くような大声を上げてその人と衝突する。
その人物は「ひぎゃあ」と悲鳴を上げる。
同じくらいの年頃の少年。

少年はレンと名乗り、花に詳しかった。
彼は過去に何かしらの事情を抱えているようで、高校生だというが、毎日花畑にいた。
可愛くて、守りたくなるような小柄な少年だった。
最初は保護者みたいな目線だった。
一緒にいると心が安らいで、花のことを嬉しそうに教えてくれるのが可愛くて。
いつからか自分の目が、大好きな人を見る瞳に変わっていた。
でも伝えるのは怖くて。
伝えたら嫌われるんじゃないかなって。
でも最期は刻々と近づいていた。
だから、手紙と花だけ残すなんてずるい手段を取った。
できることなら、さよならもちゃんと言いたかった。でも、できなかった。

ボクの短い人生で一番楽しかったのは、紛れもなく最後の一年だった。
レン。彼はモノクロだったボクの最期を花のように彩ってくれた。心の中の、光だった。




最初で最期の恋。

この気持ちが伝わってたら、いいな────。
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