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レンとヒナタ、その後の話。
#4 すき?【ヒナタSide】
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現在時刻、七時三十分。
俺が教室に来てから十五分が経つ。
俺の袖裾を掴んだ手は未だに離されない。
振り払っても振り切れないくらい強く掴んでいるのではないだろうか。
そして俺は机に腰掛けたままうつらうつらとしている。朝に弱いのだ。
暫くぼーっとしていると、レンが何かを呟く。
目を擦って振り向く。まだ寝たままのようだ。
「…………君は……………………」
聞こえるか聞こえないかくらいの声がレンの口から漏れる。
首を捻って周りを見渡すも、やはり俺以外の人はいない。
レンが言う「君」は俺を指しているのか、夢の中に出てきた人物を指しているのかは分からないが、後者の可能性が高い。
(なんか言っても聞き流そ……)
そしてレンが薄く口を開く。
「君は………………僕のことが、すき?」
「っはぁ!?」
聞き流せなかった。
あまりにも衝撃的な言葉だったため反応せざるを得なかった。
一方で、レンは何事もなかったかのように寝息を立てている。
きっと今の自分の顔はまさにリンゴのように赤く染まっているに違いない。
机から飛び退いたが、やはり袖は離してくれずバランスを崩し、隣の机に腰をぶつける。
「ってぇ……」
涙目になりながらぶつけた腰をさする。
(いや、落ち着け……俺に言ったわけでは……)
深呼吸をして心を鎮める。
「……………………君にきいてるんだけど…………」
「っ!?」
追い打ち。
せっかく鎮めた心がまた乱れる。
「勘弁しろよぉ……」
火照った顔を手で押さえながら呟く。
(別にお前のことなんて好きじゃないっつーの)
俺が教室に来てから十五分が経つ。
俺の袖裾を掴んだ手は未だに離されない。
振り払っても振り切れないくらい強く掴んでいるのではないだろうか。
そして俺は机に腰掛けたままうつらうつらとしている。朝に弱いのだ。
暫くぼーっとしていると、レンが何かを呟く。
目を擦って振り向く。まだ寝たままのようだ。
「…………君は……………………」
聞こえるか聞こえないかくらいの声がレンの口から漏れる。
首を捻って周りを見渡すも、やはり俺以外の人はいない。
レンが言う「君」は俺を指しているのか、夢の中に出てきた人物を指しているのかは分からないが、後者の可能性が高い。
(なんか言っても聞き流そ……)
そしてレンが薄く口を開く。
「君は………………僕のことが、すき?」
「っはぁ!?」
聞き流せなかった。
あまりにも衝撃的な言葉だったため反応せざるを得なかった。
一方で、レンは何事もなかったかのように寝息を立てている。
きっと今の自分の顔はまさにリンゴのように赤く染まっているに違いない。
机から飛び退いたが、やはり袖は離してくれずバランスを崩し、隣の机に腰をぶつける。
「ってぇ……」
涙目になりながらぶつけた腰をさする。
(いや、落ち着け……俺に言ったわけでは……)
深呼吸をして心を鎮める。
「……………………君にきいてるんだけど…………」
「っ!?」
追い打ち。
せっかく鎮めた心がまた乱れる。
「勘弁しろよぉ……」
火照った顔を手で押さえながら呟く。
(別にお前のことなんて好きじゃないっつーの)
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