最弱冒険者なんですが...周りから最強冒険者と勘違いされている様です。

蜂乃巣

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1章

【5話】スカすの辞めよ。

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門番にギルドの証明書や冒険者証やらを見せて、手続きを終えた後俺たち4人は城に入った。
途中途中で、すれ違う冒険者ギルドの頭主とその傍付きが居たが、どれも『冒険者』という様な野生的な風貌だったので、正直今すぐに帰りたい。

城に入って一番先に目についたのは、予想はしていたが、それを超えるほどの広大なロビーだった。
4人の反応を見る限り、俺と同じ事を思ったのか立ち止まったままロビー内を見渡していた。

ロビー内は一見派手な内装だが、その中には俺如きの目では価値のわからなさそうな絵がびっしりと飾られており、全然絵に興味のない俺でも自然と見入ってしまう。

「うわぁー!凄いねー...マスタァー!」

「そうだね。俺たちのギルドロビーの3、4倍くらいあるんじゃない?」

「いやーそれはないけどぉー。」

...どうやらちょっと盛りすぎたらしい。
まぁ、俺たちのギルドロビーも一般人からしたら相当デカいと言われるのでまぁ妥当かと思ったが、アレだ。

始めて来た所、何故かデカく見えてしまう現象だ、これ。

「ねぇ、アイン...私達の席あっちじゃない?」

「ん?あぁ。今回も席制なんだね。」

「らしいわよ!ほら、早く行こ!」

「分かった分かった。じゃリーク、ライナ、また後でね。」

「あぁ。」

「またねー。」

「ライナさん、またお話ししましょ!リークとは話さないけどね。」

「あぁ、こっちこそ願い下げだよ。」

「もぅー。またね、アイシャ。」

何故ライナには「さん」付けで俺は呼び捨てなんだ?
一応ライナと俺は同い年なんだが??

今更気づいた疑問に首を傾げながら、俺たちもプレートに『赤穂の蛍』と書かれた、机の方に向かう。
時間的には、後10分程度余裕はあるが、大体のギルドが5分前には席に着く。

冒険者なのに。

「それにしても、マスタァの言ってた面白い事って何なのー?」

「...。」

え?知らない。
席に着いて、俺が周りを見渡していると、思い出したかの様にライナが質問を投げ返してくる。
が、あの時は口実作りの為に言ったにしか過ぎない為、俺が知る訳ないのだ。

「それは後からのお楽しみだよ。」

「えー!マスタァー、いっつもそれー。」

「フフッ。」

こういう時は一応、スカしておく。
何かしらのイベントが起きた時に、適当にこじつければ大丈夫でしょ。

まぁ、起きない方が良いんだけどね。
うん。

...てか、それよりも人多すぎない?
前年よりも確実に多いんですけど...。

何これ?城効果?

「おっ、アンタが『雷帝』のリークか。」

「、、、、?」

いきなり、知らないイカついオッサンが話しかけてきたが、雷帝とは何の事だろうか。

童帝とかじゃないよね?
馬鹿にされてる訳じゃないよね?

「フッ。確かにこの圧力、、、。中々なもんだぜ。」

「フフッ。」

やべぇ、コイツ頭おかしい系冒険者だわ...。
関わらない様にしよ。

「ま、またゆっくり話そうぜ、雷帝さんよ。」

「フフッ。」

コイツやばい上に、あれだ。
厨二病とかいうやつ発症させてるよ?絶対。

「もう、マスタァー。すーぐ喧嘩買っちゃうんだからー。」

「...。まぁね。」

は?どこが喧嘩買っちゃったの?今のやり取り...。
普通にヤバそうな奴を華麗にスルーしただけなんだけど。

女性の隣にいると、変にカッコつけちゃうのが俺の悪い所だとは自負しているが、今のやり取りすら危ういのなら...。

うん。
スカすの辞めよ。
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