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第参譚
0019:緊急会議
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「それで、マーズ、ちゃんと決着をつけてきたんだな?」
「そのことなんだが、なかなか面倒なことになった。」
どうも皆さん、こんばんわ。灰かぶりです。
現在私達は、アデル皇国第一魔法省イリアルテ内にある大会議室にて、緊急会議を行っております。
「面倒なことってなんだよ?」
「此度の事件が、月国と関係していることが分かった。」
「なんだって⁉」
アデル皇国第一皇太子であるマーキュリー殿下はとても驚かれて、マーズ殿下の胸倉を掴んでいらっしゃいます。(汗)
「ツクヨミさん。」
「うん? 灰かぶり姫、どうしたの?」
「月国とは、一体、何なのでしょうか?」
「ああ、そうだね。灰かぶり姫には初耳だと思うけどさ、お空に出てる月があるでしょう?」
「はい。(きょとん)」
「あれが月国。」
「ええええええ⁉(びっくり)」
「あはは、びっくりしたでしょー! あんな何にも無さそうな星にもね、実は人間が住んでいるんだよ‼」
「そ、そうなのですか。(汗)」
お屋敷を飛び出してから、なんだか初めて知ることが多すぎて、頭が全然追いつきません。マーキュリー殿下達の言うことをしっかり聞いておかないと、大変なことになりそうです。
「すると、なんだ? アデルとトルネードとの国境に仕掛けられた不気味な爆弾は、月国のものだって言うのかい⁉」
「可能性は高いな。」
「そんなの、僕たちに勝ち目は無いじゃないか!(泣)」
マーキュリー殿下は、動揺されていらっしゃるのか、マーズ殿下の首元をぎゅうぎゅうに締め上げていらっしゃいます。(汗)
当のマーズ殿下は、謎の冷静さをお出しになられており、お二人のところだけ不思議な空気が漂っていらっしゃいますわ。(大汗)
「マーキュリー、エドワードから言付けを預かっている。『オレ、昼寝してるからあとはよろしく。』以上だ。」
「いや、起きろよエドワード! せっかく、灰かぶり姫も戻ってこられたのに‼」
「……まあ、現在進行中で蘇生術を施しているから、早くて一週間後に目を覚ますだろうがな。」
父は、現在、イリアルテ内の集中治療室というお部屋にて治療中なので、傍にいることはできません。とても心配なのですが、意識が戻り次第すぐにでも駆けつけようと思っております‼
「……ところでマーキュリー、例の夢は見たのか?」
「……まだだね。……月が関わっているのなら、妨害されている可能性も否めないんだけれど。」
「……そうか。」
「それでマーズ、何か策はあるのか?」
「無い。(キッパリ)」
「終わりだー‼。頭の切れるマーズに得策が無いなんて、丸裸で戦争するってことと同じじゃないか!(泣)」
「まあ、落ち着け。……一つだけ考えがある。少し面倒だがな。」
「なんだよ、勿体ぶらずに言えよ‼」
するとマーズ殿下は、傍にいらっしゃるマーキュリー殿下の耳元でなにやらヒソヒソとお話をはじめられました。次第にマーキュリー殿下は、両目を見開かれ、驚きの表情を浮かべていらっしゃいます。
「そんなのできっこないよ!(泣)」
「……やるしかないんだ。」
一通りお話がまとまったのでしょう。マーズ殿下は、私とツクヨミさんの方を向いて言いました。
「灰かぶり姫、ツクヨミ。……これより、三手に分かれて行動する。」
「三手、……それは、一つ目がマーズ殿下、二つ目がマーキュリー殿下、そして三つ目が僕と灰かぶり姫ということですか?」
「ああ、そうだ。……まず、マーキュリーには隣国ランドット王国へと向かってもらう。」
「……了解。」
「灰かぶり姫とツクヨミは、ここで待機だ。」
「はい。」
「了解です、殿下。」
「そして私は――。」
一呼吸おかれて、マーズ殿下は言い放たれました。
「トルネード王国の友好国、マテリア帝国へ行く。」
「ま、マテリア帝国ですか、マーズ殿下⁉」
ツクヨミさんは、何故だかとても慌てた様子で、マーズ殿下に聞き返されました。あまりにもツクヨミさんが動揺されていらっしゃいますので、私は、マテリア帝国について聞いてみることに致しました。
「ツクヨミさん、マテリア帝国に何か悪いことでもあるのですか?」
「灰かぶり姫、……マテリア帝国はね、アデル皇国のことを敵国認定している国なんだ。(汗)」
「敵国認定ですって⁉」
「うん。……マテリア帝国はね、トルネード王国との深い縁があるから、外交上、アデル皇国とは国交を絶っているんだ。……それに、昔、アデル皇国とマテリア帝国との間でいろいろ揉めたから、アデル皇国の人間がマテリア帝国へ入国することは、現状、不可能なんだよ。(冷や汗)」
「……それに加えてマーズは、トルネードの裏切り者としてマテリア帝国の指定ブラックリストに載っている。……マテリアの兵士に見つかったら、即刻、捕らえられて死刑だな。」
「……最悪の事態は想定しているよ。」
「殿下‼」
「……ひとりだけ、まともに話を聞いてくれる可能性のある男がいるのだ。」
マーズ殿下は、遠くを見るように目を細めて仰いました。
「私は、それに賭ける。」
マーズ殿下の目に、迷いは一切ありません。
「……マーズは、一度言ったらきかない男だからね。」
マーキュリー殿下は、一つため息をついて、頷かれます。
「どっちみち、月国が暗躍している限り、争い事は必ず起こるだろう。灰かぶり姫、ツクヨミ、マーズの言う通りにしようじゃないか。」
「はい、マーキュリー殿下。(大きく頷く)」
「……マーズ殿下、絶対に生きて帰ってきてくださいよ!(うるうる)」
「ああ、わかった。(キリッ)」
「僕は、直ぐにランドット王国へ向かうから。……滞在期間は一週間だ。」
「……よろしく頼む。」
「僕がランドットから帰ってくるまでに、マテリアでの用事をちゃちゃっと終わらせて、最速で帰ってくるんだよ!(ビシッと)」
「あゝ、必ず帰ってくる。(微笑み)」
会議は、マーズ殿下の意見で一致となりました。
しかし私の心の中は、謎の不安で溢れています。
何か、見えないものに支配されているような気がするのです。
この嫌な感覚が、当たらなければいいのですが……。
「灰かぶり姫、魔法省の中を案内するから、ついてきて。(左手を差し出す)」
「ええ、ツクヨミさん。」
――灰かぶり姫は、不安な気持ちを抑えてツクヨミの手を取るのであった。――
「そのことなんだが、なかなか面倒なことになった。」
どうも皆さん、こんばんわ。灰かぶりです。
現在私達は、アデル皇国第一魔法省イリアルテ内にある大会議室にて、緊急会議を行っております。
「面倒なことってなんだよ?」
「此度の事件が、月国と関係していることが分かった。」
「なんだって⁉」
アデル皇国第一皇太子であるマーキュリー殿下はとても驚かれて、マーズ殿下の胸倉を掴んでいらっしゃいます。(汗)
「ツクヨミさん。」
「うん? 灰かぶり姫、どうしたの?」
「月国とは、一体、何なのでしょうか?」
「ああ、そうだね。灰かぶり姫には初耳だと思うけどさ、お空に出てる月があるでしょう?」
「はい。(きょとん)」
「あれが月国。」
「ええええええ⁉(びっくり)」
「あはは、びっくりしたでしょー! あんな何にも無さそうな星にもね、実は人間が住んでいるんだよ‼」
「そ、そうなのですか。(汗)」
お屋敷を飛び出してから、なんだか初めて知ることが多すぎて、頭が全然追いつきません。マーキュリー殿下達の言うことをしっかり聞いておかないと、大変なことになりそうです。
「すると、なんだ? アデルとトルネードとの国境に仕掛けられた不気味な爆弾は、月国のものだって言うのかい⁉」
「可能性は高いな。」
「そんなの、僕たちに勝ち目は無いじゃないか!(泣)」
マーキュリー殿下は、動揺されていらっしゃるのか、マーズ殿下の首元をぎゅうぎゅうに締め上げていらっしゃいます。(汗)
当のマーズ殿下は、謎の冷静さをお出しになられており、お二人のところだけ不思議な空気が漂っていらっしゃいますわ。(大汗)
「マーキュリー、エドワードから言付けを預かっている。『オレ、昼寝してるからあとはよろしく。』以上だ。」
「いや、起きろよエドワード! せっかく、灰かぶり姫も戻ってこられたのに‼」
「……まあ、現在進行中で蘇生術を施しているから、早くて一週間後に目を覚ますだろうがな。」
父は、現在、イリアルテ内の集中治療室というお部屋にて治療中なので、傍にいることはできません。とても心配なのですが、意識が戻り次第すぐにでも駆けつけようと思っております‼
「……ところでマーキュリー、例の夢は見たのか?」
「……まだだね。……月が関わっているのなら、妨害されている可能性も否めないんだけれど。」
「……そうか。」
「それでマーズ、何か策はあるのか?」
「無い。(キッパリ)」
「終わりだー‼。頭の切れるマーズに得策が無いなんて、丸裸で戦争するってことと同じじゃないか!(泣)」
「まあ、落ち着け。……一つだけ考えがある。少し面倒だがな。」
「なんだよ、勿体ぶらずに言えよ‼」
するとマーズ殿下は、傍にいらっしゃるマーキュリー殿下の耳元でなにやらヒソヒソとお話をはじめられました。次第にマーキュリー殿下は、両目を見開かれ、驚きの表情を浮かべていらっしゃいます。
「そんなのできっこないよ!(泣)」
「……やるしかないんだ。」
一通りお話がまとまったのでしょう。マーズ殿下は、私とツクヨミさんの方を向いて言いました。
「灰かぶり姫、ツクヨミ。……これより、三手に分かれて行動する。」
「三手、……それは、一つ目がマーズ殿下、二つ目がマーキュリー殿下、そして三つ目が僕と灰かぶり姫ということですか?」
「ああ、そうだ。……まず、マーキュリーには隣国ランドット王国へと向かってもらう。」
「……了解。」
「灰かぶり姫とツクヨミは、ここで待機だ。」
「はい。」
「了解です、殿下。」
「そして私は――。」
一呼吸おかれて、マーズ殿下は言い放たれました。
「トルネード王国の友好国、マテリア帝国へ行く。」
「ま、マテリア帝国ですか、マーズ殿下⁉」
ツクヨミさんは、何故だかとても慌てた様子で、マーズ殿下に聞き返されました。あまりにもツクヨミさんが動揺されていらっしゃいますので、私は、マテリア帝国について聞いてみることに致しました。
「ツクヨミさん、マテリア帝国に何か悪いことでもあるのですか?」
「灰かぶり姫、……マテリア帝国はね、アデル皇国のことを敵国認定している国なんだ。(汗)」
「敵国認定ですって⁉」
「うん。……マテリア帝国はね、トルネード王国との深い縁があるから、外交上、アデル皇国とは国交を絶っているんだ。……それに、昔、アデル皇国とマテリア帝国との間でいろいろ揉めたから、アデル皇国の人間がマテリア帝国へ入国することは、現状、不可能なんだよ。(冷や汗)」
「……それに加えてマーズは、トルネードの裏切り者としてマテリア帝国の指定ブラックリストに載っている。……マテリアの兵士に見つかったら、即刻、捕らえられて死刑だな。」
「……最悪の事態は想定しているよ。」
「殿下‼」
「……ひとりだけ、まともに話を聞いてくれる可能性のある男がいるのだ。」
マーズ殿下は、遠くを見るように目を細めて仰いました。
「私は、それに賭ける。」
マーズ殿下の目に、迷いは一切ありません。
「……マーズは、一度言ったらきかない男だからね。」
マーキュリー殿下は、一つため息をついて、頷かれます。
「どっちみち、月国が暗躍している限り、争い事は必ず起こるだろう。灰かぶり姫、ツクヨミ、マーズの言う通りにしようじゃないか。」
「はい、マーキュリー殿下。(大きく頷く)」
「……マーズ殿下、絶対に生きて帰ってきてくださいよ!(うるうる)」
「ああ、わかった。(キリッ)」
「僕は、直ぐにランドット王国へ向かうから。……滞在期間は一週間だ。」
「……よろしく頼む。」
「僕がランドットから帰ってくるまでに、マテリアでの用事をちゃちゃっと終わらせて、最速で帰ってくるんだよ!(ビシッと)」
「あゝ、必ず帰ってくる。(微笑み)」
会議は、マーズ殿下の意見で一致となりました。
しかし私の心の中は、謎の不安で溢れています。
何か、見えないものに支配されているような気がするのです。
この嫌な感覚が、当たらなければいいのですが……。
「灰かぶり姫、魔法省の中を案内するから、ついてきて。(左手を差し出す)」
「ええ、ツクヨミさん。」
――灰かぶり姫は、不安な気持ちを抑えてツクヨミの手を取るのであった。――
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