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第伍譚
0049:本当の心の置き所
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ーーここは、アデル国立大劇場のメインホール。ーー
『ルークー、世界でー、一番ー美しいのは、だあーれー?(適当にクルクル回ってるセラ嬢イレイザ)』
『嗚呼ー、イレーイーザー、きみーだけーだーよー‼︎(セラ嬢を捕まえてリフトするロバート殿下ルーク)』
『ほんとうにーー?(ロバート殿下ルークと見つめ合うセラ嬢イレイザ)』
『ほんとうさーー‼︎(酔ってるロバート殿下ルーク)』
『『二人は、はなれーられないーー‼︎(ユニゾン)』』
ーーランドットのロバート殿下及びセラ嬢の謎のパフォーマンスは、誰にも止められることなく続いていた‼︎ーー
「……はいはい、そういうことね。(分厚い御本をパラパラと速読しつつ、舞台のパフォーマンスの様子をチェックしているパトリック殿下)」
「(小声で)何故セラ様がこのようなことを……。(舞台に立つセラ嬢を見て困惑気味なランドットのリリアナ嬢)」
「うん? リリアナ嬢は、あの下手くそな女優のことをご存知なのですか?(地獄耳なパトリック殿下)」
「はい。……ランドットの第二王子ロバート殿下の婚約者であるセラ・リノン男爵令嬢様ですわ。(やや強張った表情のリリアナ嬢)」
「ほえー、……ランドットの第二王子のお妃候補ねー。(セラ嬢の情報を頭に入れつつ、胸ポケットから白い紙を取り出して、なにやら書き込んでいるパトリック殿下)」
「ちなみに、セラ様のお相手の男優が、ロバート殿下でございます。(ジト目リリアナ嬢)」
「ーーーーっ⁉︎ はえー、一国の王子ともあろうお方が、よくもスナイパーから狙われやすい舞台に立たれましたねー。いやー、気合いが違うなー。(いろんな意味で感心している、パトリック殿下)」
「……私の弟は、ちょっと向こう見ずなところがある。……何度も忠告してきたが、改善するような兆しは見えない。……私もどのように接したらいいのか、迷っている最中だ。(やや落ち込んでいる表情のランドット王国第一王子ベル殿下)」
「ーーっ⁉︎ そそそういえば、ベル殿下は、ランドットの第一王子様でしたねー。ほえほえほえー。なるほどー。……いろいろと複雑そうだーー。(ベル殿下の弟さんの皮肉を言ってしまって、若干気まずいパトリック殿下)」
「……わふわふ?(もしや、リリアナ様は、元々ロバート殿下?の婚約者だったのではなくて? 尚且つ、意味不明な理由で、婚約破棄され、国外追放や謹慎のような仕打ちを受けたりなされていらっしゃいませんか? なんかビビビッと閃いたマリア嬢)」
「ーーーーっ‼︎ マリア様、……わかりますか⁉︎(張り詰めた緊張が切れて、ウルウルなリリアナ嬢)」
「もふう。(わかりますよ。私も同じですから。 パトリック殿下のお膝の上で、もふもふ酔いしれてるマリア嬢)」
「……まりあさまあああああーー‼︎(もふもふマリア嬢へ、突進して抱きつこうとしてるリリアナ嬢)」
ーーと、パトリック殿下が素早くマリア嬢を抱きしめたまま魔法転送して、リリアナ嬢の暴挙を全力で避けた‼︎ーー
「マリア様に触れて良いのは僕だけですからね‼︎(冗談抜きで心の狭いパトリック殿下)」
「ムキィーー‼︎(悔しくて地団駄を踏んでるリリアナ嬢)」
「…………。(大好きなリリアナ嬢の暴走に、戸惑いを隠しきれないベル殿下)」
「……もっふう。(リリアナ様、元気を出してくださいまし。リリアナ様には、ベル殿下がついていらっしゃいますわよ。 パトリック殿下の腕の中で、さりげなくお腹のポケットの中に手を伸ばしてるマリア嬢)」
「まりあさま、……たしかに、……ベル殿下には、いつもよくしてもらっています。(ウルウルリリアナ嬢)」
「リア……。(さりげなくリリアナ嬢を背後から抱きしめるベル殿下)」
「もっふもっふ‼︎(私も、元婚約者から裏切られたときはとても苦しかったのですが、そのおかげでパトリック様や、スピカのみんなと出会い、切磋琢磨して今に至ります。リリアナ様、大丈夫ですよ。……たとえ世界中の人々がリリアナ様のことを後ろ指差して馬鹿にしたり、誹謗中傷を投げかけたとしても、これは私のカンですが、……ベル殿下だけは、リリアナ様のことを信じてくださると思います。勿論、私達スピカも、リリアナ様達に助太刀致しますわよ‼︎ ビシッとキメつつ、ポケットから干菓子を探しあてたマリア嬢)」
「うううっ、……ヒグウッーー‼︎(声ならぬ声を上げるホロホロ涙なリリアナ嬢)」
「もふうもふう!(心の傷が治るのには、長い時間がかかります。ゆっくりと、本当のご自身を取り戻されてくださいませ。 キメ顔で良い感じに締めつつ、干菓子を半分に割って一片を頬張るマリア嬢)」
「……さすが、経験者の言葉は重みが違うね。(もふもふ食べてるマリア嬢が持つ、もう一片の干菓子を狙ってるパトリック殿下)」
「わふもふ‼︎(心の立ち直りは、周りの方々のお力も必要不可欠です‼︎ 私は、超絶ラッキーでしたから、明るく生きれていますが、全ての人がそうであるとは限りません。リリアナ様のこれからに、幸あらんことを。 パトリック殿下からの視線に気づいて、干菓子の欠片をパトリック殿下のお口に放り込むマリア嬢)」
「…………‼︎(マリア様、この干菓子、美味ですね‼︎ マリア嬢にアイコンタクトするパトリック殿下)」
「…………。(パト殿下に対してドヤ顔なマリア嬢)」
「今まで私は、……強がって、……自分の心を無視していました。婚約破棄されても、気にしてないフリをして……。ですが本当は、……本当は、……断罪裁判なんて、……されたくなかった。……穏便に、……平和に、……ロバート殿下とも、……良好な関係を築けさえいたら、……両親を心配させずに、ベル殿下にも、多大なるご迷惑をおかけせずに済んだのに……。うううっ、……ヒック……。(マリア嬢の言葉に感化されて、本心を曝け出すリリアナ嬢)」
「リア、……いいんだ。……私だって、できた人間ではない。……リアのことが、欲しくて、欲しくて、仕方がなかった。……ロバートが断罪裁判を起こした一番の原因は、私にある。……リアは、なんにも悪くない‼︎(強くリリアナ嬢を抱きしめるベル殿下)」
「ベルおにいさまーー‼︎(ベル殿下に縋るリリアナ嬢)」
「リアは巻き込まれただけだ。全ての落とし前は、私がつけなければならない。(ものすごく真剣な表情のベル殿下)」
「……マリア様、……あの二人、どう思う?(マリア嬢に水を向けるパトリック殿下)」
「もふもっふ‼︎(超絶お似合いだと思いますわよ‼︎ もっふもふなマリア嬢)」
「そうだよね。……事情はよくわからないけど、あの二人が離れ離れにならないように、僕たちは裏からサポートしよう‼︎(そして、リリアナ嬢のマリア様に対する重い想いをぶち壊してやる! やっぱり心の狭いパトリック殿下)」
「もふう‼︎(ラジャーですわ‼︎ 純粋に同意なマリア嬢)」
「…………他国の貴族というものは、なかなか大変やのう。(すみっこで聞いててほへーな大巫女ミクル)」
「そうと決まれば、ノアに連絡だ‼︎(ずっと着ていた旧型柴犬着ぐるみさんのフードを被って、ノアに霊信を飛ばすパトリック殿下)」
『ーーっ⁉︎ ぱぱぱとりっく殿下ですか⁉︎(大汗ノア)』
「わんわん!(そうだよ、ノア! そっちの様子はどうだい? 霊信中パトリック殿下)」
『……殿下、……舞台を占領している、あのお二人は、俺たちの思っている以上に真っ黒な可能性がありますよ。(ふきだす汗をハンカチで拭うノア)』
「……わふぅっ⁉︎(……ねえそれって、どういう意味で言ってるの? ものすっごく嫌な予感がするパトリック殿下)」
『……舞台袖に、月の砂の大袋がザッと数十袋あります。』
「ーーーーっ⁉︎(なんだって⁉︎ 汗が噴き出るパト殿下)」
『あの二人、……クライマックスを迎えてから、全月の砂をホール内にばら撒くおつもりです。(神妙ノア)』
「ーーーーっ⁉︎(驚愕パトリック殿下)」
ーーパトリック殿下、この状況下でどう乗り切る⁉︎ーー
『ルークー、世界でー、一番ー美しいのは、だあーれー?(適当にクルクル回ってるセラ嬢イレイザ)』
『嗚呼ー、イレーイーザー、きみーだけーだーよー‼︎(セラ嬢を捕まえてリフトするロバート殿下ルーク)』
『ほんとうにーー?(ロバート殿下ルークと見つめ合うセラ嬢イレイザ)』
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ーーランドットのロバート殿下及びセラ嬢の謎のパフォーマンスは、誰にも止められることなく続いていた‼︎ーー
「……はいはい、そういうことね。(分厚い御本をパラパラと速読しつつ、舞台のパフォーマンスの様子をチェックしているパトリック殿下)」
「(小声で)何故セラ様がこのようなことを……。(舞台に立つセラ嬢を見て困惑気味なランドットのリリアナ嬢)」
「うん? リリアナ嬢は、あの下手くそな女優のことをご存知なのですか?(地獄耳なパトリック殿下)」
「はい。……ランドットの第二王子ロバート殿下の婚約者であるセラ・リノン男爵令嬢様ですわ。(やや強張った表情のリリアナ嬢)」
「ほえー、……ランドットの第二王子のお妃候補ねー。(セラ嬢の情報を頭に入れつつ、胸ポケットから白い紙を取り出して、なにやら書き込んでいるパトリック殿下)」
「ちなみに、セラ様のお相手の男優が、ロバート殿下でございます。(ジト目リリアナ嬢)」
「ーーーーっ⁉︎ はえー、一国の王子ともあろうお方が、よくもスナイパーから狙われやすい舞台に立たれましたねー。いやー、気合いが違うなー。(いろんな意味で感心している、パトリック殿下)」
「……私の弟は、ちょっと向こう見ずなところがある。……何度も忠告してきたが、改善するような兆しは見えない。……私もどのように接したらいいのか、迷っている最中だ。(やや落ち込んでいる表情のランドット王国第一王子ベル殿下)」
「ーーっ⁉︎ そそそういえば、ベル殿下は、ランドットの第一王子様でしたねー。ほえほえほえー。なるほどー。……いろいろと複雑そうだーー。(ベル殿下の弟さんの皮肉を言ってしまって、若干気まずいパトリック殿下)」
「……わふわふ?(もしや、リリアナ様は、元々ロバート殿下?の婚約者だったのではなくて? 尚且つ、意味不明な理由で、婚約破棄され、国外追放や謹慎のような仕打ちを受けたりなされていらっしゃいませんか? なんかビビビッと閃いたマリア嬢)」
「ーーーーっ‼︎ マリア様、……わかりますか⁉︎(張り詰めた緊張が切れて、ウルウルなリリアナ嬢)」
「もふう。(わかりますよ。私も同じですから。 パトリック殿下のお膝の上で、もふもふ酔いしれてるマリア嬢)」
「……まりあさまあああああーー‼︎(もふもふマリア嬢へ、突進して抱きつこうとしてるリリアナ嬢)」
ーーと、パトリック殿下が素早くマリア嬢を抱きしめたまま魔法転送して、リリアナ嬢の暴挙を全力で避けた‼︎ーー
「マリア様に触れて良いのは僕だけですからね‼︎(冗談抜きで心の狭いパトリック殿下)」
「ムキィーー‼︎(悔しくて地団駄を踏んでるリリアナ嬢)」
「…………。(大好きなリリアナ嬢の暴走に、戸惑いを隠しきれないベル殿下)」
「……もっふう。(リリアナ様、元気を出してくださいまし。リリアナ様には、ベル殿下がついていらっしゃいますわよ。 パトリック殿下の腕の中で、さりげなくお腹のポケットの中に手を伸ばしてるマリア嬢)」
「まりあさま、……たしかに、……ベル殿下には、いつもよくしてもらっています。(ウルウルリリアナ嬢)」
「リア……。(さりげなくリリアナ嬢を背後から抱きしめるベル殿下)」
「もっふもっふ‼︎(私も、元婚約者から裏切られたときはとても苦しかったのですが、そのおかげでパトリック様や、スピカのみんなと出会い、切磋琢磨して今に至ります。リリアナ様、大丈夫ですよ。……たとえ世界中の人々がリリアナ様のことを後ろ指差して馬鹿にしたり、誹謗中傷を投げかけたとしても、これは私のカンですが、……ベル殿下だけは、リリアナ様のことを信じてくださると思います。勿論、私達スピカも、リリアナ様達に助太刀致しますわよ‼︎ ビシッとキメつつ、ポケットから干菓子を探しあてたマリア嬢)」
「うううっ、……ヒグウッーー‼︎(声ならぬ声を上げるホロホロ涙なリリアナ嬢)」
「もふうもふう!(心の傷が治るのには、長い時間がかかります。ゆっくりと、本当のご自身を取り戻されてくださいませ。 キメ顔で良い感じに締めつつ、干菓子を半分に割って一片を頬張るマリア嬢)」
「……さすが、経験者の言葉は重みが違うね。(もふもふ食べてるマリア嬢が持つ、もう一片の干菓子を狙ってるパトリック殿下)」
「わふもふ‼︎(心の立ち直りは、周りの方々のお力も必要不可欠です‼︎ 私は、超絶ラッキーでしたから、明るく生きれていますが、全ての人がそうであるとは限りません。リリアナ様のこれからに、幸あらんことを。 パトリック殿下からの視線に気づいて、干菓子の欠片をパトリック殿下のお口に放り込むマリア嬢)」
「…………‼︎(マリア様、この干菓子、美味ですね‼︎ マリア嬢にアイコンタクトするパトリック殿下)」
「…………。(パト殿下に対してドヤ顔なマリア嬢)」
「今まで私は、……強がって、……自分の心を無視していました。婚約破棄されても、気にしてないフリをして……。ですが本当は、……本当は、……断罪裁判なんて、……されたくなかった。……穏便に、……平和に、……ロバート殿下とも、……良好な関係を築けさえいたら、……両親を心配させずに、ベル殿下にも、多大なるご迷惑をおかけせずに済んだのに……。うううっ、……ヒック……。(マリア嬢の言葉に感化されて、本心を曝け出すリリアナ嬢)」
「リア、……いいんだ。……私だって、できた人間ではない。……リアのことが、欲しくて、欲しくて、仕方がなかった。……ロバートが断罪裁判を起こした一番の原因は、私にある。……リアは、なんにも悪くない‼︎(強くリリアナ嬢を抱きしめるベル殿下)」
「ベルおにいさまーー‼︎(ベル殿下に縋るリリアナ嬢)」
「リアは巻き込まれただけだ。全ての落とし前は、私がつけなければならない。(ものすごく真剣な表情のベル殿下)」
「……マリア様、……あの二人、どう思う?(マリア嬢に水を向けるパトリック殿下)」
「もふもっふ‼︎(超絶お似合いだと思いますわよ‼︎ もっふもふなマリア嬢)」
「そうだよね。……事情はよくわからないけど、あの二人が離れ離れにならないように、僕たちは裏からサポートしよう‼︎(そして、リリアナ嬢のマリア様に対する重い想いをぶち壊してやる! やっぱり心の狭いパトリック殿下)」
「もふう‼︎(ラジャーですわ‼︎ 純粋に同意なマリア嬢)」
「…………他国の貴族というものは、なかなか大変やのう。(すみっこで聞いててほへーな大巫女ミクル)」
「そうと決まれば、ノアに連絡だ‼︎(ずっと着ていた旧型柴犬着ぐるみさんのフードを被って、ノアに霊信を飛ばすパトリック殿下)」
『ーーっ⁉︎ ぱぱぱとりっく殿下ですか⁉︎(大汗ノア)』
「わんわん!(そうだよ、ノア! そっちの様子はどうだい? 霊信中パトリック殿下)」
『……殿下、……舞台を占領している、あのお二人は、俺たちの思っている以上に真っ黒な可能性がありますよ。(ふきだす汗をハンカチで拭うノア)』
「……わふぅっ⁉︎(……ねえそれって、どういう意味で言ってるの? ものすっごく嫌な予感がするパトリック殿下)」
『……舞台袖に、月の砂の大袋がザッと数十袋あります。』
「ーーーーっ⁉︎(なんだって⁉︎ 汗が噴き出るパト殿下)」
『あの二人、……クライマックスを迎えてから、全月の砂をホール内にばら撒くおつもりです。(神妙ノア)』
「ーーーーっ⁉︎(驚愕パトリック殿下)」
ーーパトリック殿下、この状況下でどう乗り切る⁉︎ーー
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※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
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