500文字恋愛小説【SS集】

霧内杳/眼鏡のさきっぽ

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№100 女の子

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「今日も残業?」

遅くまで残って仕事をしていたら、他課の同期男性に見つかった。

「そう。
年度末だし、仕方ないよね」

差し出されたコーヒーを受け取り口をつける。
彼も私もアラフォーで独身。
しかし、なぜモテる彼がいまだに結婚しないのかは謎だ。

「終わったら声、かけてよ。
一緒に帰ろう」

彼がなにを言っているのかわからず、まじまじとその顔を見ていた。

「女の子がこんな夜遅くに、ひとりで帰るなんて危ないでしょ」

私の反応を見て彼は困ったように笑っているけれど。

「女の子、って……」

部下の若い女性ならわかるが、私はもうすでにそんな年ではない。

「女性は、いくつになっても女の子」

「あいたっ」

少し赤い顔で彼が、私の額を弾く。
こんなことを平気で言う彼が、どうして独身なのかはやはり謎だ。
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