いつかあなたに食べられる日まで~元社畜女子はもふもふに癒やされる~

霧内杳/眼鏡のさきっぽ

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第7章 郊外にある村 *

6.赤い、宝石 *

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微妙な空気のまま食事は終わり、客間に戻ってくる。

「その。
……さっきの話、って」

バルドゥルさんの過去に、私たちに重なるようななにかがあったんだろうか。

「んー、そうだな。
気になるのはわかるが、あれはおじさん以外の口から語られるべきじゃないと思う。
もし、機会があったらチハルが直接、おじさんに訊いてくれ」

「……はい」

困ったようにレオンが笑う。
これはそれほど、デリケートな問題なんだ。
そしてきっと、――私が知らなければならないことなんだと思う。

「しかし、おじさんの考えていることはさっぱりわからん」

「……ですよね」

客間、として与えられたのは一室のみで、しかもベッドはひとつしかない。
これは一緒に寝ろというんだろうか。
まさか、人間の私は床……なんてことはバルドゥルさんだからないと思うけど。

「まあいい。
俺がソファーで寝ればいいからな」

ソファーに座り、レオンが私を手招きする。
隣に座ったら、バッグの中から今日買ったネックレスを取りだした。

「……チハルに俺のものだという、印をつけていいだろうか」

真っ直ぐに私を見る、彼の瞳を見つめ返す。

「……はい」

震える唇で、肯定の二文字を紡ぎだす。
途端に、レオンの目が泣きだしそうに歪んだ。

「ありがとう、チハル」

後ろを向き、彼にネックレスをつけてもらう。

「私が生まれたところでは誕生石というのがあって、生まれ月それぞれに宝石が決められているんです」

「面白いな。
チハルはなんなんだ?」

レオンの手がこそこそと動き、留め金を留めてくれる。

「ルビー、って赤い石なんです」

「赤い石?」

チャリン、と胸もとに落ちてきたのはまさしく、ルビーのように――赤い石だった。

「誕生石をお守りのように持ったりとかあるんですけど、……好きなメスに指環として贈り、プロポーズする習慣もあって」

婚約指環はダイヤが人気だけど、誕生石だってそれなりにあるから嘘は言っていない……はず。

「だから、ネックレスだけどこれをレオンからもらうのは……とても、嬉しいんです」

振り返り、彼を見上げる。

「チハル……。
好き、だ」

「……私も、です」

そっと、彼の手が私の頬に触れた。

「……キス、したい」

こくんとだまって頷き、顔を上げて目を閉じる。
すぐにレオンの口が私の唇に触れた。
大きな舌が私の唇を舐め、私も口を開けて舌を出す。

「……!」

れろり、と私の舌を舐めたそれは、私の口腔なかへと侵入してきた。
それは奥深くまで入ってきて、私の中をいっぱいに満たす。

「んん……」

上顎を舐められ、甘い吐息が鼻から抜けていった。

「……チハルを抱きたいんだが、いいだろうか」

目のあったレオンが、ゆっくりと私を抱き締める。
伝わってくる心臓の音は、ドキドキと速かった。

「……優しくしてくださいね」

抱き締め返しながら、なぜか初体験のときのように少しの恐怖と、期待で胸をときめかせていた。

ベッドの上で、もう一度キスしてくれた。

「痛かったりしたら言ってくれ」

「……あっ」

レオンの舌が触れるだけで、身体が歓喜に震える。
私の首筋を舐めながら、ジャケットを脱がせ、エプロンドレスを取り去る。
スカートの紐を緩め、先にブラウスを脱がされた。

「……なあ。
メスって何枚、着てるんだ?」

さらに現れたシュミーズを見て顔をしかめるのが、なんだかおかしい。
私も最初、え、こんなに着るの?
なんて思っただけに。

「まあ、脱がせるのも楽しみといえば楽しみだけどな」

「あっ」

いい加減、飽きてきたのか乱雑にスカートが取り払われた。
シュミーズも脱がされれば、ブラはないのであとはドロワーズ一枚きりになる。

「……チハル」

耳もとでレオンが名を呼び、熱い吐息が耳にかかって身体が震えた。

「毛のない人間の身体も綺麗だな」

「ああっ」

べろ、と首筋を舐め上げ、ゆっくりとレオンは私をベッドへ押し倒した。
私を上から、レオンがじっと見つめている。
顔が近づいてきて唇を舐められ、素直に自分の舌を突き出した。

――れろ、れろ。

弄ぶかのように緩慢に、レオンの舌が私の舌へ触れる。
けれどそれは次第に激しくなり、美味しいアメでも舐めるかのように夢中で求めあった。
口の端からたらたらと唾液が垂れていくが、それすらどうでもいい。
もっと彼が欲しくて、腕を伸ばしてその首に抱きつく。

「……!」

最後、舌先を甘噛みしてレオンが離れる。
じん、とそこが鈍く痛むと同時に、身体の奥に灯が点った。

「……チハルは俺のものだ。
この、傷痕さえも愛おしい」

「ああっ!」

レオンの舌が肩から胸に至る大きな傷痕を舐める。
舌がそこに触れるたび、ビリビリと鋭い電流が走った。

「ここ、チハルが好きなところだよな」

前に知った、私の胸の赤い粒をレオンの舌先が転がす。

「真っ赤になって、まるでこの宝石のようだな」

レオンの指先が胸に落ちる赤い宝石を揺らした。

「あっ、はぁっ」

「気持ちいいか?」

「ああーっ!」

根元から舌先まで長いストロークで舐め上げられたらたまらない。
それだけで軽く達していた。
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