前世の婚約者ってなんですか?~溺愛御曹司と甘い現世生活~

霧内杳/眼鏡のさきっぽ

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エピローグ また会えたね、僕の可愛いお姫様

1.これってただの偶然……?

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――五月某日。

「えっ、嘘……」

ここで式を挙げるんだよ、って連れてこられたヨーロッパの古城で、私は自分の目を疑った。
だってそこは――前世の私と清人が、最後を迎えた城だったから。

「ねえ、清人。
ここ、ここさっ」

「ん?」

清人は少しだけ首を傾げて不思議そうに私を見ている。
それはそうだろう、だって彼には前世の記憶がない。
私の言うことは信じてくれたけど。

前世の夢を見たあと、清人に前世で本当に結婚するはずだったんだよ、って思いだしたことを全部話した。

『そうなんだー。
そうだったら素敵だよねー』

ほわほわ笑っている清人は全然信じていなくてちょっと喧嘩にはなっちゃったけど、でも最終、涼鳴の言うことならって一応信じてくれた。
そんな具合なので清人がこの城のことを知っているはずがない。
なのに挙式会場にここを選んできたってただの偶然?

今日は下見だよって、ガイド付きで城の中を案内してもらう。

「この塔は結婚式当日に隣国より攻め込まれた領主が最後、花嫁と共に身を投げたところです。
その際、来世での幸せを誓いあったとの言い伝えから、恋愛の聖地になっています」

解説を聞きながら知らず知らず涙がこぼれ落ちてくる。

「涼鳴!?」

「ここだよ。
ここで、最初で最後のキスをして、一緒に……」

怖くなんて全然なかった。
清人が一緒だったから。
だから死ぬんだってわかっていても、安心して身を任せた。

「よくご存じですね。
領主と花嫁はここで初めて口付けをかわしたと伝えられています」

ガイドは驚いているが、知らないわけがない。
これは私と清人の前世の話なんだから。

式を明日に控え、近くの街に宿泊する。

「姉ちゃん!
部屋がすっげー豪華なんだけど!
なんかの間違いじゃないの?」

ホテルに着いた途端、あとの便で来た温人が大興奮で駆け寄ってきた。

「間違いじゃないよ。
清人がたまにはゆっくりしてください、って。
ね、清人」

「そうだよ。
なにか不都合があったらすぐに言って」

清人は今回、私の家族にもスイートルームを取ってくれた。
しかもここじゃ日本語通じないと不便だろうし、って滞在中、すべてのお世話をする日本語スタッフまで。

「きよにぃ、ありがとう!
オレちょっと、晩メシの時間まで街に出てくる!」

「ちょっ……」

止める間もなく、温人は手を振りながら駆けていってしまった。

「なんかごめん、清人。
弟が」

きよにぃ、とか。
もっとちゃんと呼びなさいよ!

「いいよ、いいよ。
僕も弟が増えて嬉しいし」

清人は本当に嬉しそうに笑っている。
こういうところ、全然かまわない人だから。
でもさすがにお義父さんお義母さんにあれはマズいから、あとできつーく温人には言っておこう。

「流人さんは明日来るんだっけ」

「今日の夜中にこっちへ着くよ。
それで式が終わったらそのままとんぼ返り。
せわしないったら」

たまにはゆっくり休んだら、と清人さんは流人さんに勧めたのだ。
でも、新しくはじめた事業が忙しいからダメだって。
そのわりにはちゃんと、式には参列するんだけど。

「お義父さんとお義母さんは部屋かな。
ご挨拶しておきたいんだけど」

「んー、夕食のときでいいと思う。
飛行機なんて慣れないものに長時間乗って、疲れてると思うから」

「そっか。
そうだよね」

父は組合の旅行でたまに韓国とか台湾とか行っていたから海外旅行経験ありだけど、母はないはず。
初めての海外がヨーロッパで、長時間の飛行機はつらかったんじゃないかな。
とはいえ、ファーストクラスでの悠々自適の旅だけど。

「すずちゃん!」

話ながら部屋のあるフロアに上がってくれば、母が待ちかまえていた。

「母さん!?
どうしたの!?」

母にしては珍しく、おろおろと慌てている。

「お荷物確認したらね、帯締め入れ忘れてたの。
なんでこんなときに忘れるのかしら」

「帯締め?」

どうして、帯締めが必要?
今日は洋装でいいって伝えていたはず。
なんならこっちで手配するから、って言ったら、自分でするから大丈夫、と言ったのは母だ。

「帯締めないと帯が締められないのよ。
困ったわ」

母は着物を着る気だったんだろうか。
なんで?

「ドレスならいまからでも手配できると思うから……。
大丈夫だよね、清人?」

「ダメよ!」

母から力強く否定され、思わず背中が揺れた。

「母さん?」

「ダメよ、ドレスなんて。
すずちゃんの結婚式はちゃんと正装して送りだすの。
そう、決めてたんだから……」

俯いた母はいまにも泣きだしそうだ。
母がこんなに私を心配してくれていたなんて知らなかった。
胸がじん、と熱くなり、私まで泣きそうになってくる。

「ちゃんと何度も確認したのよ、絶対に忘れちゃダメだって。
でもきっと、確認したときにしまい忘れちゃったのね。
ヤになっちゃう……」

せわしなく揉まれる母の手はぶるぶると小さく震えていた。
知らない異国の地で、してはいけない忘れ物をして、後悔ばかりしているんだろう。

「お義母さん」

肩をポン、と叩いた清人が腰を屈め、母と視線をあわせる。

「帯締めですよね、僕がなんとかします。
だからそんなに、自分を責めないで」

「でも……」

「大丈夫、ですから」

安心させるように目尻を下げて清人がにっこりと笑い、ようやく母は頷いた。

「涼鳴、お義母さんを部屋に連れていって休ませてくれる?」

「うん。
……いこう、母さん」

清人が私に向かって力強く頷く。
うん、清人に任せておけばきっと大丈夫。

部屋では父が、いなくなった母を心配していた。
事情を話して母を託す。

「仕方ないだろ、諦めるしか」

「でも……」

「和装の前撮りのときは留め袖で一緒に撮ったんだ。
あれでよしとしろ」

母を責めたりしたらどうしようと少し心配だったが、父は母を励ましている。
ここはふたりにしておいて大丈夫そうだ。

部屋に戻るとちょうど清人がどこかへ出ていくところだった。

「どこ行くの?」

「帯締めを探しに」

ちゅっと慌ただしく口付けをして清人は去っていく。
きっと、清人のことだからなんとかしてくれるって信じているけど、それよりも明日は式だっていうのに無理をしないか心配だ。

夕食の時間になっても清人は戻ってこなかった。

「す、すずちゃん、ごめんねぇ」

母はいまだに気落ちしたままだ。
せっかく来たんだから、気分転換に少し街を散歩しようと誘っても、首を縦に振らなかった。

部屋でひとり清人を待っているのも落ち着かないので、両親の部屋で待つ。

「その、……すまんな」

なぜか突然、父に詫びられた。

「帯締めのこと?
別にいいよ」

「いや、結婚のことだ」

「は?」

思わず、父の顔を見てしまう。
いまさら、だとは思う。
もう結婚して八ヶ月がたとうとしているのに。

「お前は人付き合いが苦手だし、絶対結婚などせずに淋しい老後を迎えるんだと思っていた。
それを清人くんがもらってくれると言うんだ。
あとで冗談だったと取り消されないように焦って籍を入れさせた。
あれはさすがに悪かったと思っている」

「父さん……」

嘘話をでっち上げて結婚させた父を恨みもした。
事情を話してくれなかった清人も。

「そりゃさ、だまして無理矢理結婚とか、恨んだよ?
でも、いまは清人と結婚してよかったって思ってる。
ありがとう、父さん」

「涼鳴……」

うん、感謝しているよ。
清人とまた、出会わせてくれて。
小さいときに恋した、私のナイト。
それにあの嘘話は嘘じゃなかった。

「清人くんはいい旦那みたいだな」

「うん、素敵な旦那様だよ」

いつも目一杯可愛がって、甘やかせて、叱ってくれる。
本当にいい、旦那様だよ。

――リンゴン。

呼び鈴が鳴り、ドアを開けたら息せき切った清人が立っていた。

「お待たせしましたっ!」

清人が差し出したのは帯締めじゃないみたいだけど……これは?

「ここじゃどうしても帯締めは手配できなくて。
一番近いものとアイディアを出しあい、レースで編んだ紐じゃないかということになりまして。
大至急で作ってもらいました」

紐を確認する母を、清人は不安そうに見つめている。

「ありがとう」

母が笑い、清人がほっと息を吐き出した、ものの。

「……でも」

続く母の言葉に、清人も、私も背筋が伸びた。
やっぱり、帯締めじゃないからダメとか言うんだろうか。

「こんな素敵なプレゼント、使えないわ……」

にっこりと笑う母の目尻には涙が光っている。

「ぜひ、使ってください!
そのために作ってもらったんです」

「本当にありがとう、清人さん」

清人と母は手を取り合い、うん、うん、と頷きあっている。
不覚にも私まで泣きそうになった。

少し遅くなったが、ベッドに入る。
もちろん、清人はいつものように私を抱き締めている。

「ごめんね、母さんが」

「いいよ、あれくらい別に。
お義母さんはもう、僕の母さんなんだし」

「うん、ありがとう」

やっぱり私は素敵な人と結婚したと思う。
母のためにあんなに、汗まみれになって帯締めを探してきてくれるなんて。

「そういえばさ、涼鳴の言ってた前世のお城、あそこなんだ」

「少しは思いだした?」

清人の顔をじっと見つめる。
でも彼はうーんと考えたあと、首を小さく振った。

「残念ながら全然。
でも、あの話って本当だったんだね。
あ、信じてなかったわけじゃないよ」

ぶーっと唇を尖らせたら、慌てて否定してキスしてくる。
これで喧嘩して三日間口をきかなかったのがよっぽど堪えているらしい。

「清人も思いだせばいいのに……」

ゆっくり彼の手が髪を撫で、次第に眠くなってくる。
今日はまた、前世の夢をみそうだ……。
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