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第11章 小説なんて書かない方がいい
11-2 もう書きたくない
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晩ごはんまでこたつに入ってテレビを見ながらぼーっとしていた。
今日、猫の手が送られてきたってことは、明日も送られてくるってことだ。
明後日は日曜で郵便が休みだけど、その次もその次も。
そして金曜日には次の段階にエスカレート。
……次の段階?
今回が猫の手だったら、足、とか?
その次は?
次は……猫の、死体。
「やだ……」
立川さんはピュアホワイトはもう捕まるから嫌がらせはやむと言っていった。
でも、ピュアホワイト自身がnyamazonのレビューを取り下げてもまだ嫌がらせは続いている。
嫌がらせ犯はピュアホワイトじゃない。
それだけは断言できる。
「なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだろ……」
私はただ、小説を書いていたいだけなのに。
それすら、世間的には許されない行為なんだろうか。
父だって早くこんなことやめて、まともな職に就けって言っている。
「もうやだ……。
やだよ……」
どんどん、目の前が滲んでいく。
「……紅夏?」
躊躇いがちに松岡くんが声をかけてくれた。
「どうした?」
後ろから松岡くんはそっと、私を抱きしめた。
おかげで耐えきれなくなって涙がぽろりと落ちる。
「私の、小説が、不快な人が、いるん、だよ、ね」
「いるかもな」
自分で言っておいて肯定されると、心臓にナイフがずぶりと刺さった。
「私、は、小説、なんか、書いてちゃ、いけない、の、かな」
「そんなことない」
「だって、私、が、書いた、しょ、小説、で、嫌な思い、する、人がいる、なら。
も、もう、書かない、ほうが、いい」
「それは俺が困る」
さっきから松岡くんはなにを言っているのだろう。
書いても否定されて、こんな思いをするならば、もう書かない方がいい。
――書きたく、ない。
「俺、さ。
紅夏の小説、全部読んだ」
思わずびくんと、肩が跳ねる。
「紅夏があれだけ頑張って書いてるのが、どんなのか気になった。
んで、恥ずかしかったけど本屋で買って読んだ」
私をあやすようにか、松岡くんは顔を前に回して頬に口付けを落とした。
「なんかこう、……すっげーキラキラしてた。
うん、キラキラしてんだよ。
あと、わくわくもした。
なんでさっさと告白しねーんだよ、とかいらいらしながら読んで、んで、結ばれたらよかったなって他人のことなのに喜んだ」
初めて聞く、生の読者の声はこう……恥ずかしすぎる!!
おかげで涙は引っ込んだし。
「とにかくこう、すっげー面白かったの。
だから読み終わった次の日、また本屋に行って並んでる紅夏の本、あるだけ全部買った。
それくらい、面白かった」
さっきから松岡くん、少し早口なんだけど……。
もしかして、照れている?
「きっとさ、紅夏の本読んでる人、みんな同じだと思うよ?
紅夏の本、面白いって。
もっと書いてほしいって思ってる」
ちゅっ、また松岡くんの唇が私の頬に触れた。
「そりゃさ、世間の人全員が紅夏の本、面白いかって言えばそうじゃないさ。
嫌いって人だっているし、もしかしたら好きって人よりそっちの方が多いかもしれない」
ゆっくりと松岡くんの手が、自分の方へ私を向かせる。
「でも紅夏はそんな奴気にしないで、紅夏の小説が好きだって人に向けて、書けばいい。
みんな、紅夏の小説が好きで好きで待ってるんだから、その人たちのために書けばいい。
俺は、そう思う」
ティッシュで涙を拭ってくれる手がくすぐったい。
松岡くんは笑っていて、私も自然と笑っていた。
「ありがとう」
「別に、いい。
俺は……いちファンとして、言っただけだから」
それでも。
失った自信は松岡くんのおかげで戻ってきたよ。
だから、きっとまだ、書ける。
「でもさ。
いまは本屋さんに行かなくてもnyamazonって便利なものがあるんだけど?」
「うっ」
「それに紙の本を買わなくても、電子書籍もあるし?」
「ううっ」
松岡くんは声を詰まらせているけど。
もしかして、うっかりさん?
「ほ、本屋で紅夏の本が並んでるの、見てみたかった、から。
あと書店で買った方が作家の応援になるとかちらっと読んだし……」
やめて!
目を伏せて視線をうろうろさせないで!
可愛すぎるから!
「う、うん。
ありが、とう」
あー、からかっておいて私の方が恥ずかしくなってきたー。
でも松岡くんが本屋さんで、TLノベルコーナーに行って私の本を取り、レジで会計するところを想像したら……にまにまが止まりません!
「あ、なんか変な想像してるだろ」
「してませーん」
「絶対してる!
もー怒った!
キスしてやる!」
「きゃー」
私にキスしようとする松岡くんと必死に攻防戦を繰り広げる。
不毛な争いをしているうちに、背中は畳に付いていた。
「……紅夏」
私を見る、松岡くんの視線が熱い。
「ここに、キス、したい」
長い人差し指が、まるで壊れ物にでも触れるかのように、慎重に唇に触れた。
「……」
じっと黙ったまま、松岡くんを見上げる。
どくん、どくん、とさっきから、自分の心臓の音しか聞こえない。
「……いいか」
「……」
黙って見つめたままの私を肯定ととったのか、ゆっくりと彼の顔が近づいてくる。
――ああ、これで仮彼氏卒業なんだ。
私も目を閉じた……が。
――もふっ。
……ん?
もふっ?
なんか、もしょもしょする……?
目を開けた私の視界に見えたのは……真っ黒な、毛玉。
「にゃぁ」
「ちょ、セバスチャン!」
慌てて顔の上のセバスチャンをどけて起き上がる。
「なんで邪魔するかなー?」
低い声を出した松岡くんは、額に怒りマークが浮いていそうだ。
「せっかくいいところだったのに、なんで邪魔する!?」
「なぁー」
セバスチャンの声も低いですが……もしかして、怒っている?
松岡くんに持ち上げられて、尻尾もゆらゆら揺れているし。
「なんか文句があるのか?
ん?」
「なぁー」
松岡くんは真剣に猫に怒っている。
そういうのはおかしくて、笑ってしまいそう。
「お前もう、今晩、メシ抜きな」
「なぁーっ!」
セバスチャンも松岡くんの言葉、わかっているのかな?
「あっ、こら!」
結局、セバスチャンは松岡くんの手を抜け出して家の奥に消えていった。
「あー、もー、せっかくいい雰囲気だったのにー」
松岡くんはがっかりしているけど、私は――ほっとしていた。
「もうすぐメシ、できるから」
「うん」
私のあたまをぽんぽんして松岡くんは台所へ戻っていった。
またこたつに潜り直して……はぁーっ、聞こえないようにため息をつく。
別に、仮彼氏を卒業したくないわけじゃない。
けれど……やっぱり私はまだ、自分に自信がなかった。
松岡くんは励ましてくれたけど、私は嫌がらせを受けるような小説を書いているのには変わりない。
でもきっと、あの小説が書き上がったら、世間から認められる。
そしたら大手を振って松岡くんに告白できる。
だから――早くあれを、書き上げなければ。
今日、猫の手が送られてきたってことは、明日も送られてくるってことだ。
明後日は日曜で郵便が休みだけど、その次もその次も。
そして金曜日には次の段階にエスカレート。
……次の段階?
今回が猫の手だったら、足、とか?
その次は?
次は……猫の、死体。
「やだ……」
立川さんはピュアホワイトはもう捕まるから嫌がらせはやむと言っていった。
でも、ピュアホワイト自身がnyamazonのレビューを取り下げてもまだ嫌がらせは続いている。
嫌がらせ犯はピュアホワイトじゃない。
それだけは断言できる。
「なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだろ……」
私はただ、小説を書いていたいだけなのに。
それすら、世間的には許されない行為なんだろうか。
父だって早くこんなことやめて、まともな職に就けって言っている。
「もうやだ……。
やだよ……」
どんどん、目の前が滲んでいく。
「……紅夏?」
躊躇いがちに松岡くんが声をかけてくれた。
「どうした?」
後ろから松岡くんはそっと、私を抱きしめた。
おかげで耐えきれなくなって涙がぽろりと落ちる。
「私の、小説が、不快な人が、いるん、だよ、ね」
「いるかもな」
自分で言っておいて肯定されると、心臓にナイフがずぶりと刺さった。
「私、は、小説、なんか、書いてちゃ、いけない、の、かな」
「そんなことない」
「だって、私、が、書いた、しょ、小説、で、嫌な思い、する、人がいる、なら。
も、もう、書かない、ほうが、いい」
「それは俺が困る」
さっきから松岡くんはなにを言っているのだろう。
書いても否定されて、こんな思いをするならば、もう書かない方がいい。
――書きたく、ない。
「俺、さ。
紅夏の小説、全部読んだ」
思わずびくんと、肩が跳ねる。
「紅夏があれだけ頑張って書いてるのが、どんなのか気になった。
んで、恥ずかしかったけど本屋で買って読んだ」
私をあやすようにか、松岡くんは顔を前に回して頬に口付けを落とした。
「なんかこう、……すっげーキラキラしてた。
うん、キラキラしてんだよ。
あと、わくわくもした。
なんでさっさと告白しねーんだよ、とかいらいらしながら読んで、んで、結ばれたらよかったなって他人のことなのに喜んだ」
初めて聞く、生の読者の声はこう……恥ずかしすぎる!!
おかげで涙は引っ込んだし。
「とにかくこう、すっげー面白かったの。
だから読み終わった次の日、また本屋に行って並んでる紅夏の本、あるだけ全部買った。
それくらい、面白かった」
さっきから松岡くん、少し早口なんだけど……。
もしかして、照れている?
「きっとさ、紅夏の本読んでる人、みんな同じだと思うよ?
紅夏の本、面白いって。
もっと書いてほしいって思ってる」
ちゅっ、また松岡くんの唇が私の頬に触れた。
「そりゃさ、世間の人全員が紅夏の本、面白いかって言えばそうじゃないさ。
嫌いって人だっているし、もしかしたら好きって人よりそっちの方が多いかもしれない」
ゆっくりと松岡くんの手が、自分の方へ私を向かせる。
「でも紅夏はそんな奴気にしないで、紅夏の小説が好きだって人に向けて、書けばいい。
みんな、紅夏の小説が好きで好きで待ってるんだから、その人たちのために書けばいい。
俺は、そう思う」
ティッシュで涙を拭ってくれる手がくすぐったい。
松岡くんは笑っていて、私も自然と笑っていた。
「ありがとう」
「別に、いい。
俺は……いちファンとして、言っただけだから」
それでも。
失った自信は松岡くんのおかげで戻ってきたよ。
だから、きっとまだ、書ける。
「でもさ。
いまは本屋さんに行かなくてもnyamazonって便利なものがあるんだけど?」
「うっ」
「それに紙の本を買わなくても、電子書籍もあるし?」
「ううっ」
松岡くんは声を詰まらせているけど。
もしかして、うっかりさん?
「ほ、本屋で紅夏の本が並んでるの、見てみたかった、から。
あと書店で買った方が作家の応援になるとかちらっと読んだし……」
やめて!
目を伏せて視線をうろうろさせないで!
可愛すぎるから!
「う、うん。
ありが、とう」
あー、からかっておいて私の方が恥ずかしくなってきたー。
でも松岡くんが本屋さんで、TLノベルコーナーに行って私の本を取り、レジで会計するところを想像したら……にまにまが止まりません!
「あ、なんか変な想像してるだろ」
「してませーん」
「絶対してる!
もー怒った!
キスしてやる!」
「きゃー」
私にキスしようとする松岡くんと必死に攻防戦を繰り広げる。
不毛な争いをしているうちに、背中は畳に付いていた。
「……紅夏」
私を見る、松岡くんの視線が熱い。
「ここに、キス、したい」
長い人差し指が、まるで壊れ物にでも触れるかのように、慎重に唇に触れた。
「……」
じっと黙ったまま、松岡くんを見上げる。
どくん、どくん、とさっきから、自分の心臓の音しか聞こえない。
「……いいか」
「……」
黙って見つめたままの私を肯定ととったのか、ゆっくりと彼の顔が近づいてくる。
――ああ、これで仮彼氏卒業なんだ。
私も目を閉じた……が。
――もふっ。
……ん?
もふっ?
なんか、もしょもしょする……?
目を開けた私の視界に見えたのは……真っ黒な、毛玉。
「にゃぁ」
「ちょ、セバスチャン!」
慌てて顔の上のセバスチャンをどけて起き上がる。
「なんで邪魔するかなー?」
低い声を出した松岡くんは、額に怒りマークが浮いていそうだ。
「せっかくいいところだったのに、なんで邪魔する!?」
「なぁー」
セバスチャンの声も低いですが……もしかして、怒っている?
松岡くんに持ち上げられて、尻尾もゆらゆら揺れているし。
「なんか文句があるのか?
ん?」
「なぁー」
松岡くんは真剣に猫に怒っている。
そういうのはおかしくて、笑ってしまいそう。
「お前もう、今晩、メシ抜きな」
「なぁーっ!」
セバスチャンも松岡くんの言葉、わかっているのかな?
「あっ、こら!」
結局、セバスチャンは松岡くんの手を抜け出して家の奥に消えていった。
「あー、もー、せっかくいい雰囲気だったのにー」
松岡くんはがっかりしているけど、私は――ほっとしていた。
「もうすぐメシ、できるから」
「うん」
私のあたまをぽんぽんして松岡くんは台所へ戻っていった。
またこたつに潜り直して……はぁーっ、聞こえないようにため息をつく。
別に、仮彼氏を卒業したくないわけじゃない。
けれど……やっぱり私はまだ、自分に自信がなかった。
松岡くんは励ましてくれたけど、私は嫌がらせを受けるような小説を書いているのには変わりない。
でもきっと、あの小説が書き上がったら、世間から認められる。
そしたら大手を振って松岡くんに告白できる。
だから――早くあれを、書き上げなければ。
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