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最終章 執事服の王子様
13-7 一生、あなた専属の執事です
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「もうこっちに棲んでるんだよね?」
「そう言ったはずだけど?」
松岡くんが玄関の鍵を開けてくれる。
今日からここは――ふたりの、家。
「にゃー」
戸を開けた途端、セバスチャンが歓迎してくれた。
「セバスチャン!
セバスチャンのおかげで死なずにすんだよー!
ありがとう!」
「にゃー」
わしゃわしゃセバスチャンを撫でている私を尻目に、松岡くんが荷物を運んでくれる。
「ほんと、セバスチャンが元気になってよかったー」
私より一足先に退院したセバスチャンは、松岡くんが世話をしていてくれた。
それに合わせて、私の家へ引っ越ししたくらいだ。
セバスチャンの先導で家の中に入る。
「あ、サッシ、ガラス入れてくれたんだ」
あの日、松岡くんが割った掃き出し窓はすでに修理がしてあった。
「当たり前だろ。
どれだけたったと思ってるんだ」
「そう、だね」
入院は一ヶ月間続いた。
指は思いの外、重傷だったようだ。
いくつも仕事をキャンセルすることになり、大変申し訳ないことをした。
「もうっ!
大藤先生が謝ることじゃないんですから!」
お見舞いに来てくれた桃谷さんは、――なぜか、怒っていた。
「私こそ、あんな人を紹介してすみません。
立川さんがまさか、あの殺人犯だなんて気づきませんでした」
「いえ、桃谷さんが悪いんじゃないので」
きっと祐護さんは用心深く、証拠を出さないように、そして誰にも気づかれないようにしていたに違いない。
猫を捕まえるときにできた傷だって、猫好きを装って疑われないようにしていたくらいだ。
「それで指、大丈夫ですか」
私の手を見た、桃谷さんの眉が寄る。
「リハビリすれば動くようになるそうなので。
それに、動かした方がいいみたいなんで、許可が出たらまたばりばり書きますよ!」
「よかった。
それにしても作家の指を切断しようとするなんて立川の奴、編集の風上にも置けない」
ちっ、鋭く桃谷さんが舌打ちした。
もしかして、いつもの可愛いのは演技ですか……?
「じゃあ、お大事にしてください」
「はい、ありがとうございました」
指はやはり、感覚がない。
本当に動くのか心配で、ときどき泣き叫びそうになる。
「ちょっとだけ待ってろな」
私をちゃぶ台の前に座らせ、松岡くんは寝室へ消えていった。
ふと棚の上を見ると、祖母の写真が倒れていた。
「ただいま、おばあちゃん」
いつもと変わらず祖母は笑っているが、心なしか怒っている気がする。
そうだね、安易に王子様だなんて思って、信頼なんてしたから。
おばあちゃんは一発で本物の王子様を見抜いたのに、私には見る目がない。
でもあの日――。
「お待たせしました」
「へ?」
きっと私はいま、間抜けな顔をしているだろう。
だって――松岡くんが執事服を着ていたから。
「本日から私は、紅夏専属の執事です」
「へ?」
いやいやいや、ちょっと意味がわからない。
「家政夫、は?」
「辞めました」
んー、ちょっと待って。
「私の話、聞いてた?」
松岡くんを雇うほどお金はないということは、彼を養うほどのお金もないんだけど?
「家政夫は辞めましたが、カフェの方は引き続き勤めて参ります。
もともと、店長からお誘いがあったのです、本業にしないかと」
じゃあ、問題はないの……かな?
「ですので、これからは紅夏専属の執事になります」
「じゃあ、お願い……します」
いいのか?
本当にこれでいいのか?
あーでも、松岡くんは趣味、執事だしなー。
それに執事の松岡くんは嫌いじゃないどころか好物だ。
「では、お茶の準備をいたします」
「はい。
お願いします」
台所で松岡くんはお茶の準備をはじめた。
それを見ながら、やっと生活が元に戻ったんだとようやく思えた。
いや、これが日常風景っていうのもあれだけど。
「お待たせしました」
ちゃぶ台の上にのったのは、アフタヌーンティのセットだった。
「なんか、懐かしい」
「さようでございますか」
サンドイッチにスコーン、それに今日は夏みかんのタルトとパフェ風のショートケーキ。
「今日はちょっと、豪華だね」
「退院祝いですので」
くいっ、上げた眼鏡がきらりと光る。
そういうところはやっぱり、可愛くて好き。
ツナサンドは私の嫌いな酸っぱいのじゃなくて、マヨネーズがきいている奴だった。
スコーンも相変わらず、さくさくとしっとりを両立している。
夏みかんのタルトも、酸味とクリームの甘さがほどよくマッチしている。
「そういえば、さ」
お茶を注いでいた松岡くんは、手を止めた。
「あの日。
――松岡くんが、王子様に見えた」
ガラスを突き破って私を助けに来てくれた松岡くんは本当に、――王子様、だった。
「私が王子ですか。
それは……」
なんで肩がぷるぷる小刻みに震えているの!?
そんなにおかしいか!?
「光栄でございますが、私としては執事がいいですね」
するり、下ろしていた、私の髪の一房を松岡くんが取る。
「私は一生、紅夏に仕える執事です」
ちゅっ、掴んだ髪へ松岡くんは口付けを落とした。
髪はさらさらと彼の手を離れていく。
私を見つめる、瞳が熱い。
「松岡……ううん、克成《かつなり》、くん」
心臓がとくん、とくんと甘く鼓動する。
その顔にそっと触れ、自分から唇を寄せる。
形のいい薄い唇に自分の唇を重ね、……離れた。
「……愛して、る」
身体中が発熱機にでもなったかのように熱を持つ。
顔の間近にストーブがあるかのごとく熱く、上げられない。
「……それって紅夏のファーストキス?」
「う、うん。
そう、だけど」
なんでこんなことを聞かれなきゃいけないのだろう。
こっちは精一杯の勇気を振り絞ったというのに。
なんだか悲しくなってきてじわじわと涙が出てくる。
「ああ、わるい!
泣かせるつもりはねーんだ。
ただ、……もしかして、立川のヤローにもう奪われていたらって思ったら……」
それは嫉妬?
嫉妬ですか?
なにその、可愛いの!
「よかった、紅夏のファーストキスが俺で」
今度は松岡くんの方から顔が近づいてきて目を閉じた。
……が。
「にゃー」
ぼすっ、セバスチャンから顔を突っ込まれ、目を開けた。
「なんだ?
紅夏は渡さない、ってか?」
「にゃー」
ゆらり、セバスチャンの尻尾が揺れる。
「いくらお前でも紅夏は渡さねー」
「にゃーっ!」
セバスチャンを手で押さえたまま、松岡くんが唇を重ねてくる。
それは私がしたのと違い、長くて――甘かった。
「これで彼氏契約完了ということで」
にやり、右の口端だけを僅かに上げて、松岡くんが笑う。
私の王子様はすぐ近くにいた。
なのに鈍感な私が気づけなかっただけ。
あ、でも。
――執事の格好をした、王子様だけど。
「そう言ったはずだけど?」
松岡くんが玄関の鍵を開けてくれる。
今日からここは――ふたりの、家。
「にゃー」
戸を開けた途端、セバスチャンが歓迎してくれた。
「セバスチャン!
セバスチャンのおかげで死なずにすんだよー!
ありがとう!」
「にゃー」
わしゃわしゃセバスチャンを撫でている私を尻目に、松岡くんが荷物を運んでくれる。
「ほんと、セバスチャンが元気になってよかったー」
私より一足先に退院したセバスチャンは、松岡くんが世話をしていてくれた。
それに合わせて、私の家へ引っ越ししたくらいだ。
セバスチャンの先導で家の中に入る。
「あ、サッシ、ガラス入れてくれたんだ」
あの日、松岡くんが割った掃き出し窓はすでに修理がしてあった。
「当たり前だろ。
どれだけたったと思ってるんだ」
「そう、だね」
入院は一ヶ月間続いた。
指は思いの外、重傷だったようだ。
いくつも仕事をキャンセルすることになり、大変申し訳ないことをした。
「もうっ!
大藤先生が謝ることじゃないんですから!」
お見舞いに来てくれた桃谷さんは、――なぜか、怒っていた。
「私こそ、あんな人を紹介してすみません。
立川さんがまさか、あの殺人犯だなんて気づきませんでした」
「いえ、桃谷さんが悪いんじゃないので」
きっと祐護さんは用心深く、証拠を出さないように、そして誰にも気づかれないようにしていたに違いない。
猫を捕まえるときにできた傷だって、猫好きを装って疑われないようにしていたくらいだ。
「それで指、大丈夫ですか」
私の手を見た、桃谷さんの眉が寄る。
「リハビリすれば動くようになるそうなので。
それに、動かした方がいいみたいなんで、許可が出たらまたばりばり書きますよ!」
「よかった。
それにしても作家の指を切断しようとするなんて立川の奴、編集の風上にも置けない」
ちっ、鋭く桃谷さんが舌打ちした。
もしかして、いつもの可愛いのは演技ですか……?
「じゃあ、お大事にしてください」
「はい、ありがとうございました」
指はやはり、感覚がない。
本当に動くのか心配で、ときどき泣き叫びそうになる。
「ちょっとだけ待ってろな」
私をちゃぶ台の前に座らせ、松岡くんは寝室へ消えていった。
ふと棚の上を見ると、祖母の写真が倒れていた。
「ただいま、おばあちゃん」
いつもと変わらず祖母は笑っているが、心なしか怒っている気がする。
そうだね、安易に王子様だなんて思って、信頼なんてしたから。
おばあちゃんは一発で本物の王子様を見抜いたのに、私には見る目がない。
でもあの日――。
「お待たせしました」
「へ?」
きっと私はいま、間抜けな顔をしているだろう。
だって――松岡くんが執事服を着ていたから。
「本日から私は、紅夏専属の執事です」
「へ?」
いやいやいや、ちょっと意味がわからない。
「家政夫、は?」
「辞めました」
んー、ちょっと待って。
「私の話、聞いてた?」
松岡くんを雇うほどお金はないということは、彼を養うほどのお金もないんだけど?
「家政夫は辞めましたが、カフェの方は引き続き勤めて参ります。
もともと、店長からお誘いがあったのです、本業にしないかと」
じゃあ、問題はないの……かな?
「ですので、これからは紅夏専属の執事になります」
「じゃあ、お願い……します」
いいのか?
本当にこれでいいのか?
あーでも、松岡くんは趣味、執事だしなー。
それに執事の松岡くんは嫌いじゃないどころか好物だ。
「では、お茶の準備をいたします」
「はい。
お願いします」
台所で松岡くんはお茶の準備をはじめた。
それを見ながら、やっと生活が元に戻ったんだとようやく思えた。
いや、これが日常風景っていうのもあれだけど。
「お待たせしました」
ちゃぶ台の上にのったのは、アフタヌーンティのセットだった。
「なんか、懐かしい」
「さようでございますか」
サンドイッチにスコーン、それに今日は夏みかんのタルトとパフェ風のショートケーキ。
「今日はちょっと、豪華だね」
「退院祝いですので」
くいっ、上げた眼鏡がきらりと光る。
そういうところはやっぱり、可愛くて好き。
ツナサンドは私の嫌いな酸っぱいのじゃなくて、マヨネーズがきいている奴だった。
スコーンも相変わらず、さくさくとしっとりを両立している。
夏みかんのタルトも、酸味とクリームの甘さがほどよくマッチしている。
「そういえば、さ」
お茶を注いでいた松岡くんは、手を止めた。
「あの日。
――松岡くんが、王子様に見えた」
ガラスを突き破って私を助けに来てくれた松岡くんは本当に、――王子様、だった。
「私が王子ですか。
それは……」
なんで肩がぷるぷる小刻みに震えているの!?
そんなにおかしいか!?
「光栄でございますが、私としては執事がいいですね」
するり、下ろしていた、私の髪の一房を松岡くんが取る。
「私は一生、紅夏に仕える執事です」
ちゅっ、掴んだ髪へ松岡くんは口付けを落とした。
髪はさらさらと彼の手を離れていく。
私を見つめる、瞳が熱い。
「松岡……ううん、克成《かつなり》、くん」
心臓がとくん、とくんと甘く鼓動する。
その顔にそっと触れ、自分から唇を寄せる。
形のいい薄い唇に自分の唇を重ね、……離れた。
「……愛して、る」
身体中が発熱機にでもなったかのように熱を持つ。
顔の間近にストーブがあるかのごとく熱く、上げられない。
「……それって紅夏のファーストキス?」
「う、うん。
そう、だけど」
なんでこんなことを聞かれなきゃいけないのだろう。
こっちは精一杯の勇気を振り絞ったというのに。
なんだか悲しくなってきてじわじわと涙が出てくる。
「ああ、わるい!
泣かせるつもりはねーんだ。
ただ、……もしかして、立川のヤローにもう奪われていたらって思ったら……」
それは嫉妬?
嫉妬ですか?
なにその、可愛いの!
「よかった、紅夏のファーストキスが俺で」
今度は松岡くんの方から顔が近づいてきて目を閉じた。
……が。
「にゃー」
ぼすっ、セバスチャンから顔を突っ込まれ、目を開けた。
「なんだ?
紅夏は渡さない、ってか?」
「にゃー」
ゆらり、セバスチャンの尻尾が揺れる。
「いくらお前でも紅夏は渡さねー」
「にゃーっ!」
セバスチャンを手で押さえたまま、松岡くんが唇を重ねてくる。
それは私がしたのと違い、長くて――甘かった。
「これで彼氏契約完了ということで」
にやり、右の口端だけを僅かに上げて、松岡くんが笑う。
私の王子様はすぐ近くにいた。
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あ、でも。
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