天才魔導師と秀才魔法剣士を(いろんな意味で)癒すのがお仕事です

うづきなな

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浴室 1

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 今から調理道具を購入して、さらに食材を調達して料理するのは夕飯が遅くなるので、シエルのおすすめのお店で夕飯を調達した。
 作業場で魔道具の修理に没頭しているカイの分は取っておいて、ゼリンダとシエルは先にダイニングテーブルで夕食をとる。
 王都の彩り豊かで、おしゃれなおいしいごはんにゼリンダが感動していると、突然カイが立ち上がった。
「腹減った」
 カイはふらふらとダイニングテーブルにやってきて、置かれていた夕飯を食べはじめる。大貴族の子息なだけあって、ガツガツ食べているのにどこか上品だ。
 天才魔導師はよく食べるのでゼリンダより多い量の食事を用意しておいたのに、先に食べ終わってしまった。早い、とゼリンダは驚く。カイはどちらかと言えばがっちりした体つきではあるが、あの量がするする入るとは思えない。ゼリンダはカイの胃袋はどうなっているのだろうと疑問に思った。そしてこれだけ食べても太らないのはうらやましい。
「風呂入る」
 カイはマイペースにやりたいことをする。
「修理は?」
「終わった」
 シエルの質問に短く答えて、食器を流しへ運びがてら風呂場へ向う。しかしくるりと踵を返して、ゼリンダの隣に座った。
「一緒に入る」
 ゼリンダは咀嚼中のものを吹き出しそうになって、あわてて飲み込んでむせ返る。
「ゼリンダ、大丈夫?」
 食べ終えたシエルが急いで立ち上がってゼリンダの隣へ移動し、背中を擦る。
「ありがと……」
 ゼリンダは目尻の涙を指先で拭いながらシエルに礼を言う。それからカイへ振り向いた。
「一緒に、入る?」
「風呂」
 カイは艶っぽい微笑みを整った面に浮かべる。三人で使っても何の問題もない広さのバスルームだったとゼリンダは思い出す。
「わかった、けど、食べ終わるの待って」
「ああ」
 照れながらも了承したゼリンダがかわいくて、からかうような薄い微笑みを浮かべたカイは彼女の横顔をじっと見つめる。
「そんなに見られたら食べづらい」
 ゼリンダは唇を少し尖らせて、カイの頬をぐいと押した。それでもカイは楽しげだった。
 三人とも夕飯を食べ終え、食器を片付ける。するとカイはすぐにゼリンダを風呂場へ連れて行った。シエルもあとをついていく。
 ゼリンダは誰より早く裸になって、たっぷり湯の張られた浴槽に身を隠した。
「何で今さら恥ずかしがってるんだ?」
 小さく身体を折りたたむゼリンダの隣に座って、カイは彼女の顔を覗き込む。
「お風呂は何か恥ずかしい」
 ゼリンダの恥ずかしい基準がいまいちわからず、カイは首を傾げた。
「洗うところを見られるの、恥ずかしくない?」
「それなら、俺が洗おうか」
「えっ」
 妖艶に微笑んだシエルは驚くゼリンダの返事を聞かずにお姫様抱っこして洗い場へ連れ出してしまう。
「それ、良いな。俺もする」
 いたずらっ子のように目を輝かせてカイも湯船から出てきた。
 シエルに椅子に座らされたゼリンダは、おとなしくされるがままになる。背後に立つシエルのしなやか手がゼリンダの長い髪を丁寧に洗ってくれた。正面にいるカイはせっけんを泡立て、意外にもちゃんとゼリンダの身体を洗いはじめた。
「これなら恥ずかしくない?」
「お姫様みたいで照れる……」
 ゼリンダの頬が赤いのは風呂で温まったからばかりではないらしい。こんな顔をされると、シエルはいくらでもゼリンダを甘やかしたくなる。
「俺たちのお姫様だよ」
 くすりと笑ったシエルは洗い流したゼリンダの髪にキスをした。それを合図と見たのか、カイは泡だらけの手で、同じく泡に包まれているゼリンダの乳房を揉み始める。
「あぁん♡」
 せっけんの影響でぬるぬるするせいか、普段とは違った気持ち良さを感じる。シエルの手はゼリンダの背中を洗ってくれるが、動きがいやらしく感じてしまう。
「んっ♡ ああっ♡」
 カイとシエルは洗ってくれているだけだと煩悩を抑えようとしたがむりだった。嬌声がこぼれ落ちて浴室に響く。ゼリンダの身体はカイとシエルの愛に蕩けはじめた。
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