天才魔導師と秀才魔法剣士を(いろんな意味で)癒すのがお仕事です

うづきなな

文字の大きさ
30 / 52

感謝の気持ち 3

しおりを挟む
 カイとシエルからの愛撫でさんざん甘イキさせられたゼリンダはソファに横たわって、呼吸も上手くできないほどとろけていた。ゼリンダは裸でこんな状態なのに、ふたりはまだ何も脱いでいないのを働かない頭で恨めしく思っていると、カチャカチャとベルトを外す音が聞こえた。
 カイが凶悪な剛直をむき出しにする。やっと欲望のすき間を埋めてもらえるとゼリンダは安堵の息を吐いた。その切なげな表情にカイとシエルはぞくぞくする。抱くたびにゼリンダの艶が増していく。
 膣にカイの亀頭が侵入してきた。隘路を熱く太いモノにこじ開けられていることを感知した脳が快楽でもっと高く飛びたいと身体を作り変えてしまう。
「あっ♡ あぁン♡」
 息も絶え絶えだったゼリンダがまた嬌声を上げて、呼応するように膣壁がカイの陰茎を締め付けてきた。
「ゼリンダ、子宮下りてきてる」
 カイが右の口角だけを上げてつぶやく。鈴口で子宮口にキスをすると、いつもより最奥の位置が低い感じがした。感覚で語るなんて自分らしくないとカイは思うが、勃起した陰茎を恋人の肉襞で擦る行為が気持ち良すぎるので仕方ない。バカになってしまうのだ。
「ひ……ンァッ♡」
 ゼリンダの子宮口に亀頭で円を描くように腰を回す。
「あ゛っ、ああ゛……ッぁん、んッッッ♡♡」
 絶頂したゼリンダの膣は、カイから精液を搾り取ろうときゅうううんと締まってうねる。まだもう少しゼリンダを味わっていたいカイは、抵抗するようにどちゅ、どちゅと先走りの雫を垂らす先端でポルチオを突き上げた。
「ん゛ァッ♡ あ゛っっ♡」
「出す」
 短い言葉で宣言したカイは、高速ピストンでさらにゼリンダを攻め立てる。ゼリンダはカイを離さないと言わんばかりに彼の腰に両足を絡ませた。
「あ゛ッ♡ アァッん♡♡ イ、ぐぅ♡ また……ァン♡ イ゛ッちゃうぅぅ♡♡」
「う……ぁッ」
 カイがゼリンダの最奥に白濁した熱い液体を注ぎ込んで、ふたり同時に果てた。カイもゼリンダも深く恍惚となって、動けなくなる。
「ゼリンダ、気持ち良すぎ……」
 先に回復したのはカイだった。のそりと上体を起こす。勢いを失っている男根をゼリンダから引き抜いた。釣られてコポォとゼリンダからカイの精液が漏れ出してくる。それでもゼリンダは焦点の合わない瞳でぼんやり天井を見つめ、唇も半開きのままだ。
 プルプルしたゼリンダの唇に、カイは硬度を失いつつある男性器を触れさせた。
「ん……」
 条件反射のようにゼリンダの舌が動いて、気持ち良くしてくれる感謝を込めてカイのモノのお掃除を始めた。ゼリンダが丁寧に舐めてほおばってくれるので、カイは彼女が愛おしくなって、そっと髪を撫でる。
 シエルはゼリンダを風呂に入れてやるまでおとなしくしているつもりで、カイが腰を振っている間はゼリンダの胸と耳と手にキスをしたり指で刺激したりしていた。喘ぎ声を聞いていたかったので唇は塞がなかった。しかしこんな淫靡な姿を見せられては優しい男のフリも限界になる。今すぐ彼女を欲望のままに貪ろうと屹立だけ露出してゼリンダの蜜壺に埋めた。
「ん゛っっ♡♡」
「煽るの、上手過ぎ」
 シエルの余裕のない酷薄な微笑みに含まれる色気にゼリンダの心は鷲掴みにされた。その顔が好きだと言外に伝えるように膣が収縮する。
 じゅぼっじゅぼっと淫猥な水音がシエルの律動に合わせてゼリンダの膣から鳴る。
「く……ッ」
 絡みついてくる蜜と肉襞が絶頂させようとするのでシエルは小さく呻いた。イきたいけれどイきたくない。ゼリンダの小さな手をきつく握ってソファの座面に縫い止める。
「ん゛ッッ♡ アッ、は……ぅッ、あ゛っ♡」
 小刻みに何度も子宮口をノックされたゼリンダは頭が真っ白になった。カイの陰茎から唇を離してしまう。しかししっかりお掃除してもらったのでカイは満足だった。
「またイったね」
「もぉ……ゆる、してぇ……」
 嬉しそうにささやくシエルにゼリンダは懇願する。これ以上極致に達すると壊れてしまう気がした。
「わかった。じゃあ、全部受けとめてね」
 リズミカルな抽挿でシエルは射精へと向けて動く。カイがゼリンダにディープキスをしたので、シエルの陰茎はさらに心地よく締め付けられた。快感で陰茎がさらに質量を増す。
「また、おっきくなったぁ♡♡」
「出すよ……っ」
 ゼリンダは最奥でシエルの精液が迸った熱を感じてまたオーガズムに達する。
 お腹の中にいっぱい注がれたカイとシエルの愛で恍惚となっていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~

湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。 「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」 夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。 公爵である夫とから啖呵を切られたが。 翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。 地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。 「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。 一度、言った言葉を撤回するのは難しい。 そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。 徐々に距離を詰めていきましょう。 全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。 第二章から口説きまくり。 第四章で完結です。 第五章に番外編を追加しました。

次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました

Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。 そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。 お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。 挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに… 意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。 よろしくお願いしますm(__)m

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました

ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。 名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。 ええ。私は今非常に困惑しております。 私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。 ...あの腹黒が現れるまでは。 『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。 個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。

断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます

山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。 でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。 それを証明すれば断罪回避できるはず。 幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。 チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。 処刑5秒前だから、今すぐに!

俺が悪役令嬢になって汚名を返上するまで (旧タイトル・男版 乙女ゲーの悪役令嬢になったよくある話)

南野海風
ファンタジー
気がついたら、俺は乙女ゲーの悪役令嬢になってました。 こいつは悪役令嬢らしく皆に嫌われ、周囲に味方はほぼいません。 完全没落まで一年という短い期間しか残っていません。 この無理ゲーの攻略方法を、誰か教えてください。 ライトオタクを自認する高校生男子・弓原陽が辿る、悪役令嬢としての一年間。 彼は令嬢の身体を得て、この世界で何を考え、何を為すのか……彼の乙女ゲーム攻略が始まる。 ※書籍化に伴いダイジェスト化しております。ご了承ください。(旧タイトル・男版 乙女ゲーの悪役令嬢になったよくある話)

はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?

あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」 「……あぁ、君がアグリア、か」 「それで……、離縁はいつになさいます?」  領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。  両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。  帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。  形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。 ★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます! ※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。

処理中です...