Gゲーム

ちょび

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自己紹介

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「僕の名前は猿渡 好喜さわたり こうき。面白い事が大好き!こんな事になっちゃったけどどうせなら楽しくやろうぜ!よろしく!」
にこやかな猿渡。

「楽しくやろうぜって状況わかってんの?ブサイク。」
金髪の女子が呆れたように口を開く。

「手厳しいな!まぁ仲良くやろうぜ!」
にこりと笑う猿渡。
金髪の女子は顔を逸らし舌打ちをした。  

その時またもチャイムが響き渡る。
「ミッション成功でーす!」
舌禍の声が響くと同時にGガチャが光りだし数字が1060と変わった。

「おおー!本当に五十増えたぞ!みんな頼むぞ!次は君だね!」
猿渡が左の短髪の男を指差す。

「あ、あぁ。俺は魚住 英治うおずみ えいじ。剣道部の主将やってる。…よろしくな。」

「剣道……?すごいな!主将って事は強いのか?」
猿渡が質問を飛ばす。

「あぁ、まぁな。これでも全国に出てる。」

「全国!?すごいな!いつか教えてくれよ!」

「お、おう。」

またもチャイムが鳴る。
「はい、ミッション成功でーす!」
そしてGガチャが動き出し数字が1110に変わった。

「おー!また増えた!魚住君ナイス!」
親指を立て笑顔を見せる猿渡。

「自己紹介しただけだけどな。次はお前だぞ。」
魚住が隣の坊主頭の男に目を向ける。

「こんなんで五十万円もらえるならいくらでも自己紹介するぜ。俺は鈴木 浩二すずき こうじ。今どういう状況か気にはなるが金になるならどうでもいい。適当によろしくな。」
素っ気ない鈴木。
そのまま少し時間がたったがチャイムは鳴らない。

「何でチャイムが鳴らないんだよ。自己紹介しただろ。」

「……何でだろう?鈴木君、もう一回自己紹介してもらってもいいかな?」
不思議そうな猿渡。

「めんどくせーな。鈴木 浩二だ。よろしく。これでいいか?」
しかしチャイムはならない。

(また鳴らなかったな…。自己紹介が薄いのか?)

「何で鳴らないんだ?自己紹介しただろ。」
苛つきを見せる鈴木。

「ごめんもう一回だけいいかな?」
鈴木に再度頼む猿渡。

「やだよ。また鳴らないんだろ。」

「ちょっと考えてみたんだ。名前の後に適当に何か言ってくれる?」

「は?適当って何言えばいいんだよ。」

「んー好きな事とか。何でもいいよ!」

「チッ…。鈴木浩二だ。好きな事…は思い浮かばないな。好きな食い物はラーメンだ。これでいいのか?」
嫌そうな顔の鈴木。

「えーと…ラーメンが好きなんだね!何ラーメンが好きなの?」

「は?…豚骨と醤油だよ。」

「そうなんだね!豚骨醤油はどうなの?」

「わかってねぇな。豚骨と醤油好きだからって混ぜたらいいってわけじゃないんだよ。つかなんの話しだよ。」

その時チャイムが響き渡る。
「なっ!?」
驚く鈴木。

「はーい!ミッション成功おめでとうー!」
そしてGガチャが1160へと変わる。

「何で今ので成功なんだ?」

「うーんどっちかはわからないし鈴木君には悪いんだけど自己紹介が薄かったかもしくは誰かが反応しないといけないのかも。僕も魚住君も自己紹介して他の人が反応してからミッション成功だったからね。」

「……なるほどな。馬鹿かと思ってたけど以外とやるじゃん。」

「えー?ひどくない?鈴木君!」
笑う猿渡。

「まぁというわけでとりあえず次の人からは少し内容考えて欲しいな!そして誰か反応しよう!まぁ僕が反応するから安心して!じゃあ次は君だね!」
猿渡が眼鏡の男を指差す。

「あ、えと僕は酒崎 拓也さかざき たくやです…。パソコンとかが得意…かな。よ、よろしく。 」
たどたどしく挨拶をする酒崎。

「酒崎君緊張してるのかな?リラックスリラックス!」

「あ、いや、緊張はしてないよ。…ありがとう。」

「そう?それならいいんだけどパソコン好きなの?俺も良くゲームとかするよ!」

「そ、そうなんだ。な、なんのゲーム?」

「『 由々しき君へ』とか好きだよ!」

「え!?」
先程までと明らかに反応の違う酒崎。

「ゆ…ゆゆきみ好きなの?ノベルゲーとかするんだね……!」

「ん?ノベルゲーって言うのか?でも良くやってたぜ!兄ちゃんがくれたんだ。好きなのか?」

「す、好きだよ。初めて同年代でわかる人がいた……!」

「そうそうこのゲーム誰も知らないんだよな!」


「お、おい隆一。知ってるか?」

「初めて聞いた……。」

猿渡と酒崎が盛り上がってきていたが
周りは誰もついていけていなかった。

が、その時チャイムが響き渡った。
「はい、またまたおめでとう! ミッション成功でーす!」

そしてGガチャが1210へと表示を変えた。


「おっとミッション成功みたいだな!続きは後でな!酒崎君。」
無言でコクコクと頷く酒崎。


「よし次は谷ケ城君だね!よろしく!」
猿渡が谷ケ城に目線を向ける。
しかし反応しない谷ケ城。

「谷ケ城君、君の番だよ!」 


「ざけんな。くだらねぇ。」
足を机の上にのせる谷ケ城。

「谷ケ城君…。自己紹介嫌いなの?」

「嫌いとかじゃねぇよ。勝手にしてろつってんだ。」

「うーん…よかったら自己紹介して欲しかったんだけどな。」

「しつこいんだよ。殺されてぇか?」
足を降ろす谷ケ城。

「まぁまぁ落ち着けよ!猿渡だったか?俺がこいつの紹介兼ねて自己紹介するよ。」
明るい茶髪の男が話しに入る。

「成海…余計な事すんな。」

「一週間も一緒にいるなら名前くらいわからないと不便だろ?じゃあ自己紹介自分でするか?」

「…勝手にしてろ。」

「あいよ。えーとまずはこいつは谷ケ城 彰やがしろ あきらで俺が姫松 成海ひめまつ なるみ。隣の周吾やのあ達と馬鹿やってる。よろしくな。」

「周吾って町田君だよね?のあって誰?」

「ん?あー悪い!あの金髪女りのあって言うんだけど俺はのあって呼んでんだ。」

「ちょっと金髪女って何?成海!」
金髪の女子が声を上げる。

「事実じゃねぇか!金髪女!」

「姫松君、えっとりのあ…さん落ち着いて。」

「大丈夫だぞ猿渡。これが普通だ。」
町田が止めようとする猿渡に声をかける。

その時チャイムが響き渡った。
「ミッション達成おめでとうー!!」
Gガチャがギュゥンと音を立て1160に変わった後に
光りだし1210に戻った。

「あれ?何で千二百十なの?」
不思議そうにする金髪の女子。


「今回は呼ばれてないけどサービスで教えてあげましょー!」
舌禍の声が響く。

「谷ケ城クンが自己紹介やる気ないからミッション失敗!姫松クンは自己紹介成功!プラスマイナスゼロだね!残念!」

「やっぱ俺が代わりじゃ意味無いかー。」
残念そうな姫松。

「ちょ、ちょっと!彰!自己紹介しなさいよ!五十万円よ!」
焦る金髪女子。

「そうだ。自己紹介適当でいいからしてくれよな。」
鈴木も声をかける。


しかし反応しない谷ケ城。

「ちょっと彰!聞いてんの?」

それでも反応しない谷ケ城。

「おい、谷ケ城…!」


「うるせぇ…。殺されてぇか?五十万なんて知らねぇよ。テメェらで稼げ。」

「な、何だと…!」
立ち上がる鈴木。しかし谷ケ城が睨み付ける。

「…………チッ。」
座る鈴木。

「喧嘩は止めてくれよ。次の町田君よろしく。」
進行する猿渡。

「あぁ。俺は町田 周吾まちだ しょうご。好きな事は…」
「小鹿の真似だろ?」
町田を遮る姫松の言葉。

「ちょ!成海さん!忘れて下さいよ!」

「悪い悪い!あれ面白かったからさ!」
笑い出す姫松。数人つられて笑い出す。

そしてチャイムが響き渡る。
「ミッション成功おめでとうー!オッホッホ!」
Gガチャが反応し表示も1260へと変わる。

「待て!俺の自己紹介こんなのかよ!」

「ミッション成功だからいいじゃない小鹿。」

「り…りのあさんまで……。」


「僕もあのネタ好きだよ!また今度頼むよ!」

「もうしねぇよ!」

「……残念だなぁ。じゃあ次は君だね!」
上川を指差す猿渡。

「あ、俺か。俺は上川 隆一かみかわ りゅういち。隣の圭樹とは仲良いんだ。ゲームも運動も何でも好き。よろしくな。」

「上川君はどんなゲームとか運動が好きなの?」

「ん?何でも好きだぞ。嫌いなジャンルは無い。強いて言うなら一つの物を長く続けるのが苦手かな。他に興味移るとそっちやっちゃうんだよ。」

「そうなんだね!何でも出来るってかっこいいね!」

「お、おうありがとな。」

(ここまで素直に人を褒められるし、さっきから進行もしてるし猿渡こそすごいんじゃないか?)

「ねぇねぇちょっといい?」
手を挙げるふわりとしたショートスタイルの女子。

「ん?何だ?」

「女の子も飽きたらすぐ捨てちゃうタイプなの?」

「っえ!?」
(不意の質問に変な声が出た……!)

「どうなのー?」
質問を詰めるショートスタイルの女子。

「い、いやそんな事は…。」
「こいつ好きな女には一筋だぜ。捨てられて三ヶ月は引きずるくらいにな。」
笑いながら話す異世。

「…そうなんだ。」
にやりとするショートスタイルの女子。

「お、おい圭樹!ふざけんな!」

「本当の事じゃん!詳細必要か?」
からかう異世。

「聞きたーい!」
ノリノリのショートスタイルの女子。

「やめろ!やめてくれ!自己紹介次お前だろ!」
顔を赤くする上川。

「まだ鳴ってないぞ?チャイム。」

「な、何でだよ!」
その時チャイムが響き渡る。

「オッホッホ!ついわたくしも話の展開が気になって聞いてました!ミッションは成功ですよんー!オッホッホ!」

動き出すGガチャ。表示は1310に変わる。

(ふざけんな……!早く鳴らせよ!)

「何だか上川クンの心の声が聞こえるようですよ!ではでは引き続き頑張って下さーい!」

「圭樹…お前な……!」

「悪かったって!次は俺だな!」
立ち上がる異世。

異世 圭樹いせ けいじゅ!何だかんだこの隆一と一緒に色々してきたから俺も何でも好きだ。よろしくな!」

「はい!」
手を挙げるショートスタイル女子。

「はいよ、何でも聞いてくれ!」

「さっきの続き教えて!」

「何だよ隆一の事かよ!そうだなー…。」
「止めろ圭樹!自分の話ししかするな!」

「…だって。ならこの話しは終わりな!」

「うーん残念!なら質問終わり!次行っていいよ!」

「何気にひどいな……。誰か何かないのか?」
女子一同をみる異世。しかし返事はない。

「くぅ……!」
座り顔を腕にうずめる異世。

「え、えーと異世君。」
声をかける猿渡。

「憐れみなんていらねーよ!早くチャイム鳴らせ!」
やけくそ気味の異世の叫び。
それに応えるようにチャイムがなった。

「もう見てられない……!ミッションは成功ですよ!」
煽るような舌禍。

Gガチャは1360へと変わる。

「つ、次は男子最後だね!よろしく!」
猿渡が異世の隣の長めの髪の男を指差す。

「あ、俺は大島 信也おおしま しんや。サッカーやってる。彼女は今居て何よりも大切。よろしくな。」
一部の女子が反応する。

「彼女が大切なんて素敵だね大島君!僕は出来たこと無いからまだわかんないや。」
笑いながら話す猿渡。

「…猿渡ならいつか出来ると思うぜ。」

「ありがとう大島君!その時は色々教えてね!」

「ん?構わないけどその時になれば自然とわかると思うぜ。俺もこの気持ち習ったわけじゃないからな。」

「いつまで臭い事言ってんだよ。早く終われ。」
呆れたように話す鈴木。

「ちょっと鈴木君…!」
ミディアムの女子が鈴木を諌めようとしたがその時チャイムが響き渡った。

「はい、男子はほぼ成功おめでとうー!」
舌禍の声が響いた後Gガチャの表記が1410に変わった。

「…よし!男子は終わったね!次は女子だよ!よろしくね!」
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