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第一章 新しい生活の始まり
017-3
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「お仕事は、まだまだ大変なのが続きそうですか?」
食堂に来る人達の会話から、どこそこで魔獣が出たとか、あっちの地方で食料が足りないといった内容が聞こえてくる。
「冬は始まったばかりだからね」
借りるね、と言ってノエルさんは厨房に入るとコーヒーを淹れ始めた。
「ノエルさん、コーヒー淹れられるんですか?」
「ラズロ程美味しくは淹れられないけどね」
コーヒーの粉が入った容器を見て、ノエルさんが話しかけてきた。
「ねぇ、アシュリー、これ、随分細かくない? こっちは粗すぎるし」
今までラズロさんはコーヒーの豆を小型のハンマーで砕いてた。細かく。ハンマーは僕には重かったし、砕けた豆があちこちに飛んでしまうしで、困った僕はラズロさんに豆をハンマーで粗く砕いてもらって、その後を魔法で砕く事にした。それが思いの外キレイに砕けて、粉になったんだけど、この方がお湯をよく吸うけど、均一(ラズロさんが言ってた)な味になる。
「魔法で粉になるまで砕いてるんです」
「アシュリーさ、僕より魔法の才能あるよね?」
「ないです」
食べ終わった皿を持って厨房側に回る。
「淹れ方、変わる?」
「ラズロさんと僕だと、ちょっとだけ淹れ方は違います」
ラズロさんは細かくしたコーヒーを鍋に入れて、水と一緒に沸かす。
僕のはそれだと粉が混じってしまって飲みにくいから、布で越してる。粉が鍋底に沈むのを待てば良いんだろうけど、黒いから沈んだのか沈んでないのかが分からない。
困ってたらラズロさんが布を一枚くれて、それで濾してる。
布を濡らしておかないと、布がまたコーヒーを吸ってしまうのが難点。
あと、絞ると味が濃くなり過ぎちゃうから、そうならないようにロウトに濡らした布を置いて、その上に煮出したコーヒーを入れる。
結局、まぁまぁ時間がかかるんだけどね。
そうやって淹れたコーヒーを飲んだノエルさんは、同じ豆を使っても、味が変わるんだね、と面白そうに言った。
僕の淹れ方だと煮出す時間が短いからか、濃くはない。
「飲みやすいね、アシュリーの淹れ方だと雑味が少ない」
「ありがとうございます」
「そういえばコーヒー豆の事を知りたくて文字を勉強し始めたんだよね。
最近トキア様が忙しくて勉強出来てないよね。ごめんね」
首を横に振る。
「とんでもないです。食堂に休憩に来た文官の人達が、教えてくれたりするんですよ。だから大丈夫です」
ノエルさんは頷いた。
「それなら良かった。落ち着いたら僕もアシュリーの勉強を見るからね」
「それよりも、ちゃんとお休みして下さいね」
「はい、休みもちゃんととります。ありがとう、アシュリー」
笑顔のノエルさんに撫でられた。
本当に、早くこの大変さが落ち着くと良いなぁ。
食堂に来る人達の会話から、どこそこで魔獣が出たとか、あっちの地方で食料が足りないといった内容が聞こえてくる。
「冬は始まったばかりだからね」
借りるね、と言ってノエルさんは厨房に入るとコーヒーを淹れ始めた。
「ノエルさん、コーヒー淹れられるんですか?」
「ラズロ程美味しくは淹れられないけどね」
コーヒーの粉が入った容器を見て、ノエルさんが話しかけてきた。
「ねぇ、アシュリー、これ、随分細かくない? こっちは粗すぎるし」
今までラズロさんはコーヒーの豆を小型のハンマーで砕いてた。細かく。ハンマーは僕には重かったし、砕けた豆があちこちに飛んでしまうしで、困った僕はラズロさんに豆をハンマーで粗く砕いてもらって、その後を魔法で砕く事にした。それが思いの外キレイに砕けて、粉になったんだけど、この方がお湯をよく吸うけど、均一(ラズロさんが言ってた)な味になる。
「魔法で粉になるまで砕いてるんです」
「アシュリーさ、僕より魔法の才能あるよね?」
「ないです」
食べ終わった皿を持って厨房側に回る。
「淹れ方、変わる?」
「ラズロさんと僕だと、ちょっとだけ淹れ方は違います」
ラズロさんは細かくしたコーヒーを鍋に入れて、水と一緒に沸かす。
僕のはそれだと粉が混じってしまって飲みにくいから、布で越してる。粉が鍋底に沈むのを待てば良いんだろうけど、黒いから沈んだのか沈んでないのかが分からない。
困ってたらラズロさんが布を一枚くれて、それで濾してる。
布を濡らしておかないと、布がまたコーヒーを吸ってしまうのが難点。
あと、絞ると味が濃くなり過ぎちゃうから、そうならないようにロウトに濡らした布を置いて、その上に煮出したコーヒーを入れる。
結局、まぁまぁ時間がかかるんだけどね。
そうやって淹れたコーヒーを飲んだノエルさんは、同じ豆を使っても、味が変わるんだね、と面白そうに言った。
僕の淹れ方だと煮出す時間が短いからか、濃くはない。
「飲みやすいね、アシュリーの淹れ方だと雑味が少ない」
「ありがとうございます」
「そういえばコーヒー豆の事を知りたくて文字を勉強し始めたんだよね。
最近トキア様が忙しくて勉強出来てないよね。ごめんね」
首を横に振る。
「とんでもないです。食堂に休憩に来た文官の人達が、教えてくれたりするんですよ。だから大丈夫です」
ノエルさんは頷いた。
「それなら良かった。落ち着いたら僕もアシュリーの勉強を見るからね」
「それよりも、ちゃんとお休みして下さいね」
「はい、休みもちゃんととります。ありがとう、アシュリー」
笑顔のノエルさんに撫でられた。
本当に、早くこの大変さが落ち着くと良いなぁ。
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