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Ⅱ 第二学年
24 対竜姫戦
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うわー、また何か話が違うじゃないか。
中堅処が出て来るんじゃなかったのか、なんか偉そうな女性の竜人さんが止めに入ってくる竜人さん達を殴り飛ばしている。
どっかの部隊の隊長さんが出て来るって協会から聞いてたのに、竜王さんの娘、竜姫さんと言う方が試合場で撲を待ち構えていた。
本来の僕の相手だったのだろうか、道着を着た、殴られて半分顔を腫らした竜人さんが諦めたように審判の位置に付いた。
「はははは、こんな面白そうな事、人に譲って堪るか、妾は油断などせんからな、狐と一緒にするなよ。殺さぬ様に努力するから精々楽しませてくれよ」
二十代くらいの女性の姿をしているが、本性は違うのだろう。
「ひょれれはひゅういひこうを」
審判の竜人さんが注意事項の説明をしているが、顔が腫れているので何を喋っているのか良く聞き取れない。
「ひょれでは、ひゃりめ」
試合が始まったらしい、竜姫さんの身体が膨らみ、竜の姿に変わった、あれ?
ダミーを作って精神体に変わったのは前回と同じ、背後から抱すくめて定義空間の皮相に引き摺り込むのも前回と同じ、だが僕のテンションは大いに異なる。
外見を繕っているが此奴は幼竜だ、ロリの趣味はないが少し大人に対する礼儀を教えておこう。
暴れているが、押さえ付けて尻尾ごしごしの刑にする、ほう、竜の尻尾は初めてだが中々の素晴らしい感触だ。
この鱗の厚みの感触がなんとも言えない、うん、僕はロリじゃない、これは教育的指導だ。
泣き出したがここで甘い顔をしたら付け上がる、何でも泣けば良いと勘違いしてしまう、心を鬼にしてペロペロの追加だ。
ああ、でもこの尻尾の裏のすべすべ感はやはり幼竜のそれなのかなんとも言えない手触りだ、ちょっとチューしてペロペロしてみるか。
うわー、すべすべだ、外側のごつごつ感との落差がまた素晴らしい。
この鱗と皮膚との境目、ここの感触もまた素晴らしい、境目を指先でなぞってみる、こら大人しくしてろ、暴れるな。
はっ、いかん、夢中になってたら単なる虐待になってしまった。
・・・・ハルが物凄く怒っている気配が背中から伝わってくる、逃げよう、直ぐに別空間へ逃げよう。
痛て、痛い、ハル、そんなに強く引っ張らないでくれ、僕の魂が千切れそうだ。
ハルに無理矢理定義空間の皮相から引っぱり出された、そして再び人工芝の上に正座させられている。
審判の竜人さんが慌てて泣きじゃくる竜姫さんを皮相から連れ出した。
あの動転ぶりからすると竜姫さんが幼竜とは知らなかったのだろう。
そのまま竜姫さんを抱き抱え、空間を渡って何処かに消えてしまった。
おーい、審判は何処だ、審判が不在となった試合場で、僕は延々とハルの説教を聞いている、この説教は何時終わるのだろうか、誰か止めて欲しい。
「雷人さん、ちゃんと聞いてます。あんな小さな子苛めて」
「はい、ごめんなさい」
その後結局竜人さん達と連絡が付かないまま、全てに決着が付かずに、だらだらと流解散になってしまった。
その帰り道、ハルを宥めるために今年も羽子板市に連れて行く、正確には前の流れに続いてなのだが、まあそれは大差ないだろう。
でも気が付いたら、今年は迷子と雷子と舞の三人もぞろぞろと後ろに付いて来ていた。
気が付かなかったが見に来ていたのだろうか。
幻想的な雰囲気の中、四人に羽子板を買って、四度手締めを聞いた。
その後ソラマチに向かったのも昨年と同じ、眺めの良い店で五人で飯を食ってから、仲良く一緒に寮へ戻る。
うん、ハルは勿論だが、他の三人もそのまま僕の部屋でお茶を飲んで寛いでいる。
四人に囲まれて寝入った時には、なんか二日分を一日で過ごした様な気分になっていた。
時がずれ始めた?いや、そんな筈はない、単なる僕の思い過ごしだろう。
中堅処が出て来るんじゃなかったのか、なんか偉そうな女性の竜人さんが止めに入ってくる竜人さん達を殴り飛ばしている。
どっかの部隊の隊長さんが出て来るって協会から聞いてたのに、竜王さんの娘、竜姫さんと言う方が試合場で撲を待ち構えていた。
本来の僕の相手だったのだろうか、道着を着た、殴られて半分顔を腫らした竜人さんが諦めたように審判の位置に付いた。
「はははは、こんな面白そうな事、人に譲って堪るか、妾は油断などせんからな、狐と一緒にするなよ。殺さぬ様に努力するから精々楽しませてくれよ」
二十代くらいの女性の姿をしているが、本性は違うのだろう。
「ひょれれはひゅういひこうを」
審判の竜人さんが注意事項の説明をしているが、顔が腫れているので何を喋っているのか良く聞き取れない。
「ひょれでは、ひゃりめ」
試合が始まったらしい、竜姫さんの身体が膨らみ、竜の姿に変わった、あれ?
ダミーを作って精神体に変わったのは前回と同じ、背後から抱すくめて定義空間の皮相に引き摺り込むのも前回と同じ、だが僕のテンションは大いに異なる。
外見を繕っているが此奴は幼竜だ、ロリの趣味はないが少し大人に対する礼儀を教えておこう。
暴れているが、押さえ付けて尻尾ごしごしの刑にする、ほう、竜の尻尾は初めてだが中々の素晴らしい感触だ。
この鱗の厚みの感触がなんとも言えない、うん、僕はロリじゃない、これは教育的指導だ。
泣き出したがここで甘い顔をしたら付け上がる、何でも泣けば良いと勘違いしてしまう、心を鬼にしてペロペロの追加だ。
ああ、でもこの尻尾の裏のすべすべ感はやはり幼竜のそれなのかなんとも言えない手触りだ、ちょっとチューしてペロペロしてみるか。
うわー、すべすべだ、外側のごつごつ感との落差がまた素晴らしい。
この鱗と皮膚との境目、ここの感触もまた素晴らしい、境目を指先でなぞってみる、こら大人しくしてろ、暴れるな。
はっ、いかん、夢中になってたら単なる虐待になってしまった。
・・・・ハルが物凄く怒っている気配が背中から伝わってくる、逃げよう、直ぐに別空間へ逃げよう。
痛て、痛い、ハル、そんなに強く引っ張らないでくれ、僕の魂が千切れそうだ。
ハルに無理矢理定義空間の皮相から引っぱり出された、そして再び人工芝の上に正座させられている。
審判の竜人さんが慌てて泣きじゃくる竜姫さんを皮相から連れ出した。
あの動転ぶりからすると竜姫さんが幼竜とは知らなかったのだろう。
そのまま竜姫さんを抱き抱え、空間を渡って何処かに消えてしまった。
おーい、審判は何処だ、審判が不在となった試合場で、僕は延々とハルの説教を聞いている、この説教は何時終わるのだろうか、誰か止めて欲しい。
「雷人さん、ちゃんと聞いてます。あんな小さな子苛めて」
「はい、ごめんなさい」
その後結局竜人さん達と連絡が付かないまま、全てに決着が付かずに、だらだらと流解散になってしまった。
その帰り道、ハルを宥めるために今年も羽子板市に連れて行く、正確には前の流れに続いてなのだが、まあそれは大差ないだろう。
でも気が付いたら、今年は迷子と雷子と舞の三人もぞろぞろと後ろに付いて来ていた。
気が付かなかったが見に来ていたのだろうか。
幻想的な雰囲気の中、四人に羽子板を買って、四度手締めを聞いた。
その後ソラマチに向かったのも昨年と同じ、眺めの良い店で五人で飯を食ってから、仲良く一緒に寮へ戻る。
うん、ハルは勿論だが、他の三人もそのまま僕の部屋でお茶を飲んで寛いでいる。
四人に囲まれて寝入った時には、なんか二日分を一日で過ごした様な気分になっていた。
時がずれ始めた?いや、そんな筈はない、単なる僕の思い過ごしだろう。
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