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第一章 希望と欲望の街、シャングリラ 前編
第09話09 獣人バー「絆」
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自己紹介をもう一度しましょう。
とママから言われ、奥の3人がはーい!と明るい声を上げた。
おお、酒瓶が空いている。
随分飲んでるな。
その中で一番に立ち上がったのはステファノスだ。
「はい、私はコボルトのステファノスです!
気がついたら人間のペットとして生まれてました!
その後すぐ親と引き離されてあちこち転々としたし、
まぁ苦労もしたけど、
今この店で働いて毎日楽しくお酒飲めるなら
いいかなって思ってます☆よろしく!」
ステファノスは垂れ耳のエウカリスに対し、
ピンと立った三角耳のコボルトだ。
こうして同種の二人を並べると、
同じコボルトでもかなり違うのがわかる。
エウカリスは金髪のように明るいブラウンの長毛、
ステファノスは黒に近い焦げ茶の短毛。
そして赤いドレスを着ている。
胸は…控えめかな…。
頭は犬なのに体は人間に近い形なのがやはり面白い。
そして指だってちゃんと五本ある。
獣人、奥深い。
「じゃあ次私ね。
ラミアーのウェイライです。
下半身が蛇って大変じゃない?ってよく言われて、
まぁ早く走れないのは欠点かもだけど、
代わりに3本目の腕がある感じで物とか取れるから便利です♥
経歴…人間に魔物だと思われて捕まったのが
アヴァロンに来た最初だったかなぁ。
まぁなんだかんだあったけど今穏やかに暮らせて満足です、
終わり!」
ウェイライは上半身が女性、下半身が蛇。
となると服はどうなるんだと思われそうだけど、
いつも胸~ウエストを覆った衣類を身に着けていて、
確かビスチェって言うんだっけ。
これ下着だっけ?
とにかく、下半身の装飾はバッサリない。
ぎりぎりくびれのすぐ下までは人間型。
おかげで人魚の尻尾が魚じゃない、みたいにも見える。
赤銅色の燃えるような赤毛、エメラルドの瞳が
宝石みたいに綺麗な娘だ。
「最後私ね。
ヤギの獣人、パーンのユウェルです。
私は気づいたらサーカスの珍獣枠として生活してたんだけど、
嫌になったから逃げてきちゃった。
この辺はモモとおな、
あっいやなんでもない」
えっ?モモってサーカス出身なの?
ユウェルの自己紹介に突然モモの名前が出てきたので
びっくりした。
一瞬ちらとモモを見たが、特に聞いてる様子もツッコミもない。
ユウェルは気にしないで!と仕切り直し、
続きを話し始めた。
「えーごほんごほん!失礼!
まぁとにかく、
それ以降一旦セクメトの国とかにも行ったんだけど、
それはそれで馴染めなくてこっちに来ちゃった。
今は優しいママと楽しい仲間に囲まれて幸せです♥
おしまい!」
ユウェルは尖った二本の角を持つ、
人面ヤギみたいな印象の女のコだ。
真っ白な毛に覆われていて、顔立ちはヤギというには人間だけど、
それにしては目と目が離れてるから草食動物っぽい。
瞳孔も横長だ。
視界は変わらないのかな…?
気になってるけど怖くて聞けない。
この3人の中だと一番背が低く、
しかし体型はグラマラスだ。
青いドレスがトレードマークで、
今日はタイトスカートか。
いや可愛いよ、可愛いけど、
手は五本指なのに足は蹄ってすごいむずむずする。
人間のエゴなので口には出さないけど。
「うん、ちゃんと自己紹介出来たわね。
ビッグケットちゃん、今日はとても失礼なことになっちゃったけど、
良かったらまた遊びに来てね。
一人でも大歓迎だから!」
そしてシメはワーウルフのママ。
チーズの切れ端を食べてたビッグケットは
驚いたようにママを見て、チーズを飲み込んだ。
「私一人で来ていいのか?」
「もちろん。この街に暮らす獣人同士ですもの、
必要なら何でも手助けするわ。
獣人と人間が仲良くなれるように、
あと獣人同士も助け合えるように、
そう願って店の名前を『絆』にしたんですもの。
良かったらまた私達に会いに来てね」
もちろん貴女が来たら
プリマヴェーラとは関わらないで済むように配慮するわ。
付け加えられた言葉に、小さく微笑むビッグケット。
じゃあ、と声を上げた。
「また今度、お酒飲みに来るよ。
また美味しいカクテル作って欲しい」
「ええ、喜んで!あ、今日の分はどうする?
まだまだ飲むんでしょう?」
話を振られて、ビッグケットがちらっとサイモンを見る。
金を出すのは彼だ。
多少気を使ってるのかもしれないが、そんな心配ご無用だ。
「大丈夫、好きなだけ飲め。ただし体は壊すなよ」
「わかった!じゃあさっきのもっかい作ってくれ!」
「はいはい、バカルディね」
よっ、と立ち上がりカウンターに向かうママ。
背中に流れるブルネットの髪が揺れる。
それを見ながらさっきの言葉を反芻する。
…獣人同士が助け合えるようにこの店の名前を『絆』にした、か…。
そうだ、エウカリスのこれから。
今後の生活の保証が必要だった。
せっかくなのでここで話を振る。
「あの、そうだママ。
エウカリスは帰る場所がないんだって。
ママがこの街の獣人の助けになりたいって言うなら、
どこか働ける場所知らないかな。
こことか、ここが駄目でも他所に」
自分のことを話していると気づいたエウカリス、
慌てて頭を下げる。
ママは優雅に振り返るとふふ。と笑った。
「エウカリスちゃん、この店の仕事に興味あるかしら?
それで良ければここで雇うし、嫌なら他の仕事を紹介するけど」
「…!!」
さっき出会ったばかりなのに即採用。
突然転がり込んだ良い話に、
しかしエウカリスはえっと…と少し迷う様子を見せた。
気持ちはありがたいがやりきれるかどうか自信がない。
そんな風に見えた。
ママもそれを感じたのか、言葉を重ねる。
「もちろん、貴女がこの仕事に向いてるか
長く続けられるかなんて私にもわからないわ。
ちょっとやってみて駄目なら他をあたるって手もあるのよ」
「そ、それでいいなら…ぜひ…!」
エウカリスがあからさまにほっとした顔をする
(犬の顔だから雰囲気だけど)。
やはりそこがネックだったのか。
それを聞いたママはにっこり笑い、磨いたグラスを掲げた。
「よし、じゃあ採用。
明日の夜からここに通ってちょうだい。
寝泊まりするとこがないならしばらくここの二階を使って。
家が見つかるまで好きに使っていいから」
わ、と歓喜の声を上げる一同。
笑うエウカリス。
その一方でサイモンがハッと顔をあげる。
ならばこれを渡さなくては。
「エウカリス、今お金なんにもないだろ。
良かったらこれ生活費の足しにして。
必要な物買いなよ」
言いながら鞄から金貨袋、そして金貨2枚を取り出す。
煌めくそれをエウカリスの肉球のついた手に乗せると、
彼女は感激した様子でぎゅっと握りしめた。
「ありがとうございます…サイモンさん…。
本当に何から何まで、その…なんてお礼を言ったらいいのか…っ」
声を震わせ、金貨を抱きしめるようにうつむくエウカリス。
サイモンは明るく破顔し、ひらひらと手を振った。
「いいんだいいんだ。
俺も昔初めてシャングリラに来た時、
この街の住人にたくさん助けてもらった。
つい最近までだって、色んな亜人獣人の厚意に支えられてた。
だから俺はそれを他の人に返してるだけだよ。
俺もここの住人なら、そうすべきだと思って」
「…そうですか…ありがとうございますっ。
いつか私もそういう人になれるよう仕事頑張りますね!」
サイモンの言葉にエウカリスがまた微笑み、
その場の全員が拍手で彼女の門出を祝った。
とママから言われ、奥の3人がはーい!と明るい声を上げた。
おお、酒瓶が空いている。
随分飲んでるな。
その中で一番に立ち上がったのはステファノスだ。
「はい、私はコボルトのステファノスです!
気がついたら人間のペットとして生まれてました!
その後すぐ親と引き離されてあちこち転々としたし、
まぁ苦労もしたけど、
今この店で働いて毎日楽しくお酒飲めるなら
いいかなって思ってます☆よろしく!」
ステファノスは垂れ耳のエウカリスに対し、
ピンと立った三角耳のコボルトだ。
こうして同種の二人を並べると、
同じコボルトでもかなり違うのがわかる。
エウカリスは金髪のように明るいブラウンの長毛、
ステファノスは黒に近い焦げ茶の短毛。
そして赤いドレスを着ている。
胸は…控えめかな…。
頭は犬なのに体は人間に近い形なのがやはり面白い。
そして指だってちゃんと五本ある。
獣人、奥深い。
「じゃあ次私ね。
ラミアーのウェイライです。
下半身が蛇って大変じゃない?ってよく言われて、
まぁ早く走れないのは欠点かもだけど、
代わりに3本目の腕がある感じで物とか取れるから便利です♥
経歴…人間に魔物だと思われて捕まったのが
アヴァロンに来た最初だったかなぁ。
まぁなんだかんだあったけど今穏やかに暮らせて満足です、
終わり!」
ウェイライは上半身が女性、下半身が蛇。
となると服はどうなるんだと思われそうだけど、
いつも胸~ウエストを覆った衣類を身に着けていて、
確かビスチェって言うんだっけ。
これ下着だっけ?
とにかく、下半身の装飾はバッサリない。
ぎりぎりくびれのすぐ下までは人間型。
おかげで人魚の尻尾が魚じゃない、みたいにも見える。
赤銅色の燃えるような赤毛、エメラルドの瞳が
宝石みたいに綺麗な娘だ。
「最後私ね。
ヤギの獣人、パーンのユウェルです。
私は気づいたらサーカスの珍獣枠として生活してたんだけど、
嫌になったから逃げてきちゃった。
この辺はモモとおな、
あっいやなんでもない」
えっ?モモってサーカス出身なの?
ユウェルの自己紹介に突然モモの名前が出てきたので
びっくりした。
一瞬ちらとモモを見たが、特に聞いてる様子もツッコミもない。
ユウェルは気にしないで!と仕切り直し、
続きを話し始めた。
「えーごほんごほん!失礼!
まぁとにかく、
それ以降一旦セクメトの国とかにも行ったんだけど、
それはそれで馴染めなくてこっちに来ちゃった。
今は優しいママと楽しい仲間に囲まれて幸せです♥
おしまい!」
ユウェルは尖った二本の角を持つ、
人面ヤギみたいな印象の女のコだ。
真っ白な毛に覆われていて、顔立ちはヤギというには人間だけど、
それにしては目と目が離れてるから草食動物っぽい。
瞳孔も横長だ。
視界は変わらないのかな…?
気になってるけど怖くて聞けない。
この3人の中だと一番背が低く、
しかし体型はグラマラスだ。
青いドレスがトレードマークで、
今日はタイトスカートか。
いや可愛いよ、可愛いけど、
手は五本指なのに足は蹄ってすごいむずむずする。
人間のエゴなので口には出さないけど。
「うん、ちゃんと自己紹介出来たわね。
ビッグケットちゃん、今日はとても失礼なことになっちゃったけど、
良かったらまた遊びに来てね。
一人でも大歓迎だから!」
そしてシメはワーウルフのママ。
チーズの切れ端を食べてたビッグケットは
驚いたようにママを見て、チーズを飲み込んだ。
「私一人で来ていいのか?」
「もちろん。この街に暮らす獣人同士ですもの、
必要なら何でも手助けするわ。
獣人と人間が仲良くなれるように、
あと獣人同士も助け合えるように、
そう願って店の名前を『絆』にしたんですもの。
良かったらまた私達に会いに来てね」
もちろん貴女が来たら
プリマヴェーラとは関わらないで済むように配慮するわ。
付け加えられた言葉に、小さく微笑むビッグケット。
じゃあ、と声を上げた。
「また今度、お酒飲みに来るよ。
また美味しいカクテル作って欲しい」
「ええ、喜んで!あ、今日の分はどうする?
まだまだ飲むんでしょう?」
話を振られて、ビッグケットがちらっとサイモンを見る。
金を出すのは彼だ。
多少気を使ってるのかもしれないが、そんな心配ご無用だ。
「大丈夫、好きなだけ飲め。ただし体は壊すなよ」
「わかった!じゃあさっきのもっかい作ってくれ!」
「はいはい、バカルディね」
よっ、と立ち上がりカウンターに向かうママ。
背中に流れるブルネットの髪が揺れる。
それを見ながらさっきの言葉を反芻する。
…獣人同士が助け合えるようにこの店の名前を『絆』にした、か…。
そうだ、エウカリスのこれから。
今後の生活の保証が必要だった。
せっかくなのでここで話を振る。
「あの、そうだママ。
エウカリスは帰る場所がないんだって。
ママがこの街の獣人の助けになりたいって言うなら、
どこか働ける場所知らないかな。
こことか、ここが駄目でも他所に」
自分のことを話していると気づいたエウカリス、
慌てて頭を下げる。
ママは優雅に振り返るとふふ。と笑った。
「エウカリスちゃん、この店の仕事に興味あるかしら?
それで良ければここで雇うし、嫌なら他の仕事を紹介するけど」
「…!!」
さっき出会ったばかりなのに即採用。
突然転がり込んだ良い話に、
しかしエウカリスはえっと…と少し迷う様子を見せた。
気持ちはありがたいがやりきれるかどうか自信がない。
そんな風に見えた。
ママもそれを感じたのか、言葉を重ねる。
「もちろん、貴女がこの仕事に向いてるか
長く続けられるかなんて私にもわからないわ。
ちょっとやってみて駄目なら他をあたるって手もあるのよ」
「そ、それでいいなら…ぜひ…!」
エウカリスがあからさまにほっとした顔をする
(犬の顔だから雰囲気だけど)。
やはりそこがネックだったのか。
それを聞いたママはにっこり笑い、磨いたグラスを掲げた。
「よし、じゃあ採用。
明日の夜からここに通ってちょうだい。
寝泊まりするとこがないならしばらくここの二階を使って。
家が見つかるまで好きに使っていいから」
わ、と歓喜の声を上げる一同。
笑うエウカリス。
その一方でサイモンがハッと顔をあげる。
ならばこれを渡さなくては。
「エウカリス、今お金なんにもないだろ。
良かったらこれ生活費の足しにして。
必要な物買いなよ」
言いながら鞄から金貨袋、そして金貨2枚を取り出す。
煌めくそれをエウカリスの肉球のついた手に乗せると、
彼女は感激した様子でぎゅっと握りしめた。
「ありがとうございます…サイモンさん…。
本当に何から何まで、その…なんてお礼を言ったらいいのか…っ」
声を震わせ、金貨を抱きしめるようにうつむくエウカリス。
サイモンは明るく破顔し、ひらひらと手を振った。
「いいんだいいんだ。
俺も昔初めてシャングリラに来た時、
この街の住人にたくさん助けてもらった。
つい最近までだって、色んな亜人獣人の厚意に支えられてた。
だから俺はそれを他の人に返してるだけだよ。
俺もここの住人なら、そうすべきだと思って」
「…そうですか…ありがとうございますっ。
いつか私もそういう人になれるよう仕事頑張りますね!」
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