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高年期[二学期・前編]
作戦会議をしましょう。
しおりを挟む次の日。
「作戦会議は生徒会室を使う事になる。放課後、各クラス2名代表として出てもらう。」
3年生が昼休みに入った直前にこう告げてきた。僕のクラスからは陽南さんと僕が参加する事になった。
・・・そして放課後。
「席は自由に座ってくれ。・・・おい鳳、自由にしろとは言ったが2人で1つの席に着けとは言ってない。気が散るから離れろ。」
「えー嫌です先輩。俺は薫風の傍がいーんです。」
「・・・克典、話が進まない。隣に座りなよ。」
「えー・・・じゃあ後でいいからチューして。」
なにを言ってるんだよ克典。てかマジで空気呼んで?見知らぬ先輩達は不愉快そうな顔してこっちを睨んできてるんですが。
「・・・わかった。終わったらな。」
「わーい!じゃあ仕方なく隣に座るよ。」
うん、こいつは風間くんの虫除けとか効果ないね。もうほっとくしかないのか?
とりあえず作戦会議を始める。とりあえず罠について、だ。・・・何故か先輩方が僕たちを見てきた。
「1年が作ったトラップはえげつなかった。」
「史上最凶なんじゃないかな。とりあえず階段に洗剤?を撒くのは酷いな。第一に走ってった奴が可哀想だった。」
「それと階段のバリケード。あれ何で固定してたの?あらゆる手を使って壊そうとしたのにまったく歯が立たなかったんだよな。」
「やっと教室に着いたら前衛にいた奴らは次々とハチマキ取られてったし・・・行ったら行ったで1年生は机の上に乗って準備万端で俺たちを襲ってくるしな。」
「トドメはお前だろ鳳。鬼の血相で無双したらしいじゃん。あれは駄目だろ。」
「俺は王女様すら拝めてなかったぞ?そのまえにハチマキ取られたし。ほんと、今年の一年は強かった。てか罠がヤバ過ぎた。」
おーおー散々な言われよう(笑)でもまぁ・・・4時間もあったのに僕が待ち構えていた最奥の教室に着いたのはたった1人だしね。しかもそいつはトラップに引っ掛かり敢えなく撃沈したしね(笑)
「・・・それより2年生の対策はどうするのですか?」
「ん?ああ・・・2年はきっと1年の行為を利用して罠を仕掛けるだろう。だからお前達が仕掛けた罠について聞きたい。」
「・・・それを聞いて来週3年生が対象になった時、この話を参考に罠を仕掛けたりしませんか?」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・参考に聞かせてくれないか?」
「え、質問の返答は?」
おーい先輩方?何故目を反らすー?
・・・まぁ、教えたら教えたでこちらも対策できるだろうから。いいか。
とりあえずここにいる1年は先輩方の対策の会議に出ていて顔見知りの人たちだから皆であの時話し合ってた内容を先輩方に説明していく。
先輩方は「うわぁー」とか「そーだったんだ」とか「やっぱりえげつない」とか感想を所々相槌してきながら僕たちの説明を聞いていた。
・・・とりあえず僕たちの説明をしていたら時間があっという間に過ぎてしまい一端お開きになり明日になった。
いやぁ先輩に沢山えげつない発言をもらいましたよ。まぁ陽南さんと作戦たててた時もヤバイね~って言ってたしね。知りつつも実行しましたよ、はい。結果1年が圧勝でしたから。はっはっはっ。
「薫風ー。」
「はいはい、チューね。」
チュッ
「・・・なにこれ?」
「別に口にチューするとは言ってないだろ?」
「・・・はぁ。わかった俺の負けー。次はちゃんと細かく条件つけてやるからなー」
「次はないよ。」
会議が終わり克典に責められたが、チューすると確かに約束したから頬っぺにチューしてやった。・・・うん、口になんて言ってないもんね。克典も悔しそうな顔してたけど満更でもなさそうだし別にいいだろう。
_________
その夜。
「薫風、ちょっと良いかい。」
「兄さん?うん大丈夫だよ。じゃあ兄さんの部屋行って良い?」
「ああ。ついで一緒に寝ようか。」
「わかった。準備して行くね。」
なんだろう?珍しく兄さんからのお誘いだ。お風呂に入って寝間着に着替え兄さんの部屋へと行く。
おっと。兄さんがベッドの上に座って待ってた。・・・ほんとどーしたんだろう?
「兄さん、何か話でもあるの?」
「そうだね。話というか聞きたい事かな。・・・もうすぐ1ヶ月経つけど、風間さんとはどうするのかなと思ってね。」
「・・・そっか。もう1ヶ月経つんだね。イベントの事やらで忘れてたよ。」
「そうみたいだね。・・・ふふ、1年生は初めてのイベントなのに強敵だったよ。まぁハチマキ取られる前に終了宣告されてしまったけどね。」
「・・・はは。」
うん苦笑いしかでないよ。だってカンニングの様な事をしたわけだからねぇ・・・まぁ罠は僕と陽南さんで考えたんだけどね。
「それで・・・薫風はどうするんだい?その、まだ関係を続けていくのかい?」
「関係・・・ですか。・・・うーん、今のところ、解消する理由はありません、ね。」
「そっか・・・薫風は、そのままでも問題ないんだね。」
「?・・・どーゆう事?何かあったの?」
「・・・なんでもないよ。もう寝ようか。明日も学校だし会議もあるだろう?」
「はい・・・わかりました。」
なんだろう?兄さんの様子がおかしい・・・なーんか胸騒ぎがするんだけど。・・・まぁ兄さんが話してくれないとわからないしなぁ・・・ほんと、どーしたんだろう?
そして布団中でもいつものように抱き締めてきたが、なんだがいつもと違う?言葉では言い表せない、なんとも言えない感じ、兄さんには失礼かもしれないけど不安を抱えて僕にしがみついてるような?・・・そんなわけないよねー?
翌朝。
流依兄さんと一緒に学校へ行く。今日は風間くんとお昼を食べるので夜まで顔を合わせないだろう。・・・ちょっと心配だけど、まぁ大丈夫だろう。
__________
「ああ、それはきっと親にでも婚約者を進められてるんじゃないかな。」
「・・・婚約者」
気になり昼、風間くんにコソッと話をしたらこう返事がきた。・・・そっか。流依兄さんは学校卒業したら本格的に領主の手伝いをして将来的には・・・
「・・・」
「薫風。流依くんの気持ちは知ってるんだよね?・・・返事ができないならこのまま私と恋人として一緒にいた方がいいよ?流依くんにも時間が必要だろうしね。」
「・・・返事、ですか。」
「薫風は流依くんと一緒に領土をまとめていくつもりはあるかい?流依くんと結婚して。」
「!・・・きょ兄弟なのに結婚って・・・それは、考えた事はあるけど・・・」
「うん、薫風にも時間が必要なんじゃないかな。私としてはこのまま恋人のままで薫風が卒業したら私の元にきてほしいけどね。」
「!うっ・・・」
「・・・まぁ、兄弟だが男同士なら結婚しても問題ないだろう。薫風が女だったら別だがな。」
「?どーゆう事だ五十嵐。」
「兄弟で結婚する場合、血が濃すぎて子供に影響が出る。だから兄弟婚はタブーなんだ。だが男同士なら子供は論外だからな。問題ないだろう。」
「・・・たぶーとは禁忌の事か?・・・五十嵐の話は凄く興味深いな。そうか、血が濃くなるとその間に出来る子供に影響が出てしまうのか・・・」
「いや・・・これは常識だぞ風間。薫風も知ってるぞ。」
「え!そうなのか?」
「はい。」
うーん・・・医学も前世の方が進んでるって事みたいだね。一応この世界も兄弟婚は駄目だった気がするんだけどなぁ。理由なし?決まり事だから従うって感じ?うーん・・・
「まぁ・・・流依は本心では誰とも結婚したくないんだろうな。強いて言えば薫風と一緒にいたいって所だろう。だが長男であり子供を作らなければならない理由もあるからな。」
「・・・兄さん。」
「薫風は流依くんを受け入れるつもりがあるのなら私との恋人を解消して流依くんの元に行くといいよ。・・・本心は私と結婚してほしいけどね。でも薫風次第だよ。」
「・・・」
「あいつもわかっててまだ気持ちの整理ができないんだろう。まぁ求められた時に傍にいてやるといい。」
「はい・・・」
うん、めちゃくちゃ重たい話になっちゃったな。・・・うん、僕は流依兄さんの事は好きだし側で支えたいとは思ってる。けどそれは兄弟としてであって恋愛とは違う気がするんだよね。単なる家族愛というか・・・とにかく流依兄さんと僕の好きは多分・・・違うんだろうな。
・・・うん、ちゃんと考えないとね。でもその前にイベントをなんとかしないとねー・・・そんな深刻な事を後回しにするのは気が引けるけど・・・うーん
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