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高年期[二学期・前編]
やはり体育では運動会種目練習。
しおりを挟むさてさて、運動会まで練習ですよー。
学校方針なのかね・・・特別、体育の時間はチーム合同で練習をやりますよー。
あ、ここの学校、今更ながら6限まであり、授業は丸1時間。トイレ休憩5分です。・・・前世とはちょっと違うかな。
そんで運動会までの間、体育のある時間は各チーム合同で授業を敢えて被らせてやる。・・・凄く大人数ですよ。グラウンドと体育館を使います。あ、顔合わせにチームが決まった次の体育の授業にグラウンドに集まりましたよ。
・・・あ、神泉先輩と猫屋敷先輩がいたよ。目を輝かせてこちらを見てました。しかも知らない人数人にも見られてました。多分僕の親衛隊なのだろう。
ん?・・・ あーあの僕をボンド池に突き飛ばした2年の先輩も一緒にいるよ。一瞬目が合ったけとプイッと反らされた。おや・・・?
・・・新鮮。こう、はっきりと嫌われるのは初めてじゃないかな?自慢じゃないけど、嫌われるより好かれる方が多かったから、うん新鮮だなぁ。
種目の振り分け等で体育教師と各クラス長が話し合ってる間、神泉先輩と猫屋敷先輩が話しかけてきた。
「姫と同じチームなんて夢みたいだよぉ~!」
「姫のために頑張るよ~・・・リレー出るから~・・・」
「・・・ネコ先輩、眠そうですね。」
「あ~ネコはいつもこうだから。てか体育出るなんて滅多にないよ?今日は姫に会うために頑張ったんだろうねぇ~!」
「神泉先輩はネコ先輩と仲が良いのですか?」
「ああ、ネコとは中学が同じで仲良し、とまではいかないが知り合い程度かな。でも姫の親衛隊に入ってからはよく話すようになったよ。主に俺が、だけどね。」
「神泉先輩って指導力がありますよね。お兄さんって感じです。」
「はうっ!!!・・・ひ、姫に褒められた・・・!もう幸せ。ヤバ!興奮して鼻血出そっ・・・!」
何それマンガのような展開。僕ヒロインじゃないんですけど。てか鼻押さえて上向かないで?鼻血ブーとかしないでくださいよ?
「あー、姫ぇ~俺も褒めてぇ~」
「えっと?ネコ先輩は眠い中ちゃんと授業出て、頑張ってる、ね?」
「うん!じゃあ頭撫でて~♪」
「えっ!?」
「ね、ネコくぅ~ん!?」
長身長の猫屋敷先輩が軽く腰を折り僕の前に頭を差し出してきた。赤茶色の髪がサラサラしてて柔らかいんだよね~少し頭部は癖っ毛があってクリンとなってるんだよね。・・・うん、撫で撫でした。柔らかいなぁ~。
そうこうしてる間に先生たちが話し合いが終わったらしく集合がかかった。今日はとにかくグラウンドを走って終わった。そして次の体育の日は二人三脚とリレーと徒競走はグラウンド、大縄飛びと夫婦道と障害物レースは体育館へと移動する事になった。
「二人三脚は誰と組んでも良いのかな?」
「ええ、身長差とか走る速さなど相性もあるだろうしって事で、とりあえず一覧を見て知り合いと組むのも良いと思うよ。12人いるからペアを作って、ん~放課後とか?に練習する感じかなぁ。」
「そっか。う~ん・・・あ!神泉先輩がいる!聞いてみようかなぁ~ちょっと性格?いや態度が難ありそうだけど身長差もないし顔見知りだしね。」
「あ~良いんじゃないかな?僕は二人三脚選んでないからね、僕も選べば良かったよ。」
「まぁ気にしないで。じゃあ、まぁ、頑張ろう。」
「そだねー!」
うん、楽しみだね。
あ、そーいえば・・・
「ネコせんぱーい!」
「あー薫風だぁ~・・・わざわざ会いに来たの~?」
「はい。話があって・・・ほら、王室合戦の褒美の事ですよ。」
「・・・・・・・・・ん?」
うわぁお!忘れてるよこの人。じゃあ・・・他の人指名しようかなぁ~なんて。
「忘れてしまいましたか?じゃあ褒美は他の人を・・・」
「・・・!思い出したぁ!姫ぇ~そんな酷い事言わないで俺を指名してぇ~!姫とデートしたいなぁ~」
「冗談です。まさか忘れてるとは思わなかったので意地悪言いました。」
「ん~許す~」
「それで、デートとは、具体的に決めたんですか?」
「ん~?公園とかぁ~?」
「・・・公園、ですか。」
「うん~。綺麗な所があるんだよぉ~」
・・・うん、いつも眠たそうに話すねこの人。こっちも雰囲気に呑まれてのほほんしちゃうよ。
でも公園かぁ・・・もしかして膝枕所望とかしないよね?・・・あれ?これ僕がリング手に入れた褒美だよね?・・・んん?
「公園デート。ピクニック~!」
「あ、お弁当持って行くんですか。あぁでも今は紅葉の見所ですからゆっくりできて良いかもしれませんね。」
「俺の家の近くだから当日は俺の家においで~」
「わかりました。風間理事長に伝えときます。」
「う~ん。次の休み?楽しみだなぁ~。」
「そうですね。1日ゆっくりしましょう。」
はぁ~なんか猫屋敷先輩ならゆっくりできそう。なんだかんだテストだので休み無かったし必ず誰か一緒だったからなぁ。なんか猫屋敷先輩、いても空気に溶け込みそう(笑)多分寝る為に公園行くんだろうし。・・・少しお菓子も持って行こうかな。
___________
「・・・!も、もう一度言ってくれませんか姫・・・!」
「敬語?・・・あ、えっと、二人三脚、僕と一緒に走ってもらえませんか?」
「!!!」
さっそく次の体育の日に神泉先輩を誘ってみた。・・・だ、大丈夫かな、肩が超プルプルしてるんですけどっ!
「お、俺で良ければっ!姫の役に立てるならやります!」
「!有難うございます!はぁ良かった・・・二人三脚の項目に記入されてる名簿を見て神泉先輩しか知り合いがいなかったので、それで断られたらどうしようかと思いました・・・」
「いやぁ姫が1人だって言ったら皆集まると思いますよ!でも俺を選んでもらえて恐縮です」
「・・・だから、何故敬語?」
「姫を崇めてるからです!」
「・・・」
どストレート!崇めてるって・・・!神か何かじゃないんだから止めてほしい~!いや、そのキラキラした目で見つめないでっ!
・・・とまぁ二人三脚のお相手が決まったということで早速練習。
「そういえば先輩は50m何秒ですか?」
「え~・・・確か6.3秒だったかな?平均だよ。」
「!本当ですか!実は僕、一学期に図った時6.1秒でした。・・・1位狙えますかね?」
「うぅぅ~・・・姫っておだてるの上手だよね・・・うんうん、1位は余裕だよ!息を合わせて頑張ろう!」
「はい。頑張りましょう!」
身長差も少ししか変わらない、足の速さも近い、・・・これ最強じゃね?まぁ歩幅など息を合わる事ができればの話だね。
1、2、1、2、1、2・・・
「・・・先輩?大丈夫ですか?」
「ん~・・・もう倒れそう・・・」
「えっ、ちょっ、先輩っ!?」
肩を組ん片方の足首を縛って練習して間もなく・・・後ろの方へと神泉先輩が倒れ練習中断。・・・うん、鼻血ブーにはならなかったけど、少し鼻から赤いの見えてるよ?
・・・前途多難。人選間違えた?
10
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