R18の乙女ゲーに男として転生したら攻略者たちに好かれてしまいました

やの有麻

文字の大きさ
84 / 313
高年期[一学期編]

歌って素晴らしい・・・ね?

しおりを挟む


放課後になり、わざわざ天野くんから迎えに来てくれた。



「薫風ー!じゃあ行こっかー!」

「天野先輩!?あ、ちょっと待ってください準備します・・・」

「薫風さん!?この後はどちらへ?」

「あー、放課後に天野先輩とちょっと用があるんだ。紫音さん、麗華さん、そして越名くん、また明日ね。」

「あ・・・ごきげんよう・・・」

「ごきげんよう八乙女さん。」

「薫風くん、またねー!」






そう言って準備して天野くんの所へ行く。すると人懐っこい顔で抱き締めてきた。・・・いや、だからここはアメリカかっての!何故こうも抱き着いてくるのだろうか・・・




あーでも身長が同じ位だからかフィットするんだよねー・・・なんか天野くん、僕の肩に頬擦りしてるし。





とりあえずベリッと身体から剥がして防音室へ行く・・・










あ、あれ・・・?部屋に1つの人影が?





「ごめんね薫風~・・・子鷹狩くんにはバレちゃった・・・」

「あ、そうです、か・・・」

「本当は2人っきりが良かったんだけどねぇ~・・・あ、二階堂くんは何か用があるらしく早退しちゃったみたいなんだ~。もしまだ学校にいたら捕まってたかもしれない~・・・」

「・・・何か弱味でも握られてるんですか?」

「ん~そんな事ないけど、なんか余りにも浮かれすぎてて昼休みに問い詰められちゃったんだぁ・・・二階堂くん、本当は来たかったらしいんだけどねぇ~」

「そうですか。僕も流依兄さんにちょっと疑われました。なんだか機嫌が良いね~って。でも今日は流依兄さんも用があって先に帰りました。」

「そっかー。あー子鷹狩くんいなかったらなぁ・・・」







「・・・そこで何してるんだ?早く入ってこいよ。」






僕達が廊下でコソコソ喋ってたのに痺れを切らしたらしく子鷹狩くんが防音室から出てきた。



そして何故か僕だけ腕を引っ張られ部屋へ。それを見て急いで天野くんも部屋に入る。





一応誰にも入られないようにと言って天野くんが鍵を掛けた。・・・うーん・・・密室。大丈夫だよね?





「じゃあ始めよっかー!子鷹狩くん大人しくしててねー?」

「わかった。俺は薫風の歌声が聞ければいい。」

「ふーん。そんなに薫風の声は美声なの?」

「ああ。4年しかいれなかったが運動会の時に歌った歌は今でも思い出せるぞ?」

「うわぁーそこまで?いいなぁ・・・僕は幼稚園の時以来だもんなぁ・・・今度いろいろ聞かせてー?」

「・・・天野先輩?早く教えてもらえませんか?」





2人の(主に天野くん)はしゃいでる会話の中に割って入る。褒められて嬉しくもない話をここでしないでほしい・・・




「はい、これ!薫風はピアノひける?」

「はい。歌のだいたいのメロディは覚えてるので楽譜があれば多分・・・歌えます。」

「うわぁ天才だね!じゃあ・・・楽譜がこれね。」





そう言われ楽譜と歌詞が書いてある用紙を手渡された。




ふんふん・・・ざっと歌詞を読むと、やはり詩がいい。僕好みの歌だなぁ。





「軽くひいてみます。何か間違ってたら教えて下さい。」

「はいはーい!わかったよ。」




さっそく、ひいてみる・・・




ーーー・♪~~・・・♪~♪~・・・





うん、良いメロディだなぁ~




3~4ヶ所指摘されたが何回か練習してひけるようになった!




次は歌ね~・・・





「天野先輩、僕がひくので歌ってもらえませんか?」

「・・・えっ!?」

「おい薫風・・・」

「?」




ん?なんだろう?






・・・あらら、天野くん歌が苦手らしい・・・う~ん・・・これは困ったなぁ。





「え~・・・じゃあ楽譜を見て試しに歌ってみるので間違ってたら言ってください?」

「うん・・・ごめんね?僕、凄まじく音痴なんだ・・・でも耳は良いから安心して?」

「いいえ!僕が無理に頼んだようですから気にせずに!・・・では。」





・・・~♪・・・~~♪~♪・・・





濡れたくないと傘をさして
・・・やがていつしか雨があがって

不器用だからと
・・・いつも手離してしまうもの

どうかしたのって聞かれたって
・・・大丈夫とまた強がって

いつしか近くにいて
・・・でも素直になれず突き放して

それでも離れなくて
・・・いつしか僕は信頼していく

大丈夫僕は君の味方だよ
・・・そうさ、いつも君の味方だよ




若干似たような歌詞を知ってるけどメロディが違うし、なにより合唱向きの歌なんだよねぇ~








「・・・凄い」

「ああ・・・声変わりしてたとしても聞き惚れる声だな。」






お二人の感想有難うございます。素直に受け取っておきます・・・






「・・・ふぅ。やっぱり、この歌すごく歌詞が良くて好きです!」

「うん、うん!薫風が歌うと何倍も歌詞が意味を持って良い歌に聞こえるよ!凄いね薫風!歌の才能あるよー!」

「ありがとうございます。でもこんな歌の才能があっても意味がありませんよ?」

「何言ってんのさぁ!最近、まだ広がってないけど『カシュ』っていう歌うのを職業としている人が増えてるんだよー?薫風なら絶対人気がでるよー!」






カシュ?・・・ああ歌手ね。・・・あれ?このゲームの世界じゃそんな職業なかったような・・・?





でも最近歌手が増えてるって事は・・・僕みたいな前世の記憶持ちな人達が増えてるって事!?





なんかそのうちCDとか出てきそう・・・それはそれで僕としては嬉しいけどね・・・





でもそれによってゲームの世界が変わっちゃうんじゃないのかな?・・・え、大丈夫かな?

しおりを挟む
感想 263

あなたにおすすめの小説

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった

cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。 一途なシオンと、皇帝のお話。 ※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。

牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!

ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。 牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。 牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。 そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。 ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー 母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。 そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー 「え?僕のお乳が飲みたいの?」 「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」 「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」 そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー 昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!! 「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」 * 総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。 いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><) 誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…? 2025/09/12 1000 Thank_You!!

処理中です...